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[良い点]
リリエッタがラングリフとの出会いで変わり、最後は両親への決別を自らしたのはとても良かったです。妹へも切り捨てることなく、遅まきながらも姉として愛し導こうとしているのも、生来の優しさを感じました。
そして、夫の妻への愛が妻を『道具』から本当の花にして、妻の夫への愛が夫の呪いを解く。互いへの深い愛情が素敵でした。
[一言]
正直父親よりも母親のリリエッタへの嫌い発言が非常に不愉快だったので、最後にリリエッタが言った言葉が爽快でした。
嫁ぐ前の自分に不満があったのに、長女をわかっていて自分の二の舞の『道具』にした挙句、最後にわざと傷つけるなんて親として最悪です。しかも長女と違って自分に似なかった奔放な次女を猫可愛がりして成長を阻害するなんて。
それだけに、最後は何もかも失って、しかも嫌っている(と思われる)夫と共に飛ばされるなんて、良いざまぁでした。
  • 投稿者:
  • 2023年 05月26日 23時28分
[良い点]
ラングリフとリリエッタが笑いの絶えない家庭を築けそうだという確信。幸せにな~れ! サミュエルとシルティアも単にざまぁされるのではなくて更生の余地があって良かった。
マリセアとオリヴィアの逞しさが好きです。
[一言]
読後、真っ先に思ったのが、これは「親と子」の話だったのだな、でした。
長女を道具に育て次女を無いように扱った父。長女に一番嫌いな自分を投影し、次女を甘やかすことで反逆しているつもりだった母。どちらも子への情もなく己のことばかりを優先した結果で。子育ては親としても育てられることのはずが、自らの成長を拒絶した故の当然の結果を招いたのだな、と。リリエッタとシルティアが共に方向の違う虐待を受けて育ったのに、その本質が素直であったことがどれほどの幸運か。

対して王家の親子は。戦犯、国王。正妻である王妃を追い詰めて側妃に我が子を呪わせた。しかも王太子の教育に失敗しているし、王女たちの教育も心配になる。子供に情があるだけでは免罪符にならない。残りの一生、二人のもういない妃に謝りつづければいいよ。心情的にどうしてもアンジェリカ様を庇いたくなってしまいました。国王がきちんと向き合っていれば防げたと思ってしまうせいかもしれません。
[一言]
読了後、抑えきれず涙が溢れました。

素敵なお話をありがとうございます。
  • 投稿者: たらこ
  • 2023年 05月26日 18時01分
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