感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
名前や文化にあまり馴染みがない、ぼんやりした知識だけがあるくらいですがテクイチポ、またのちにイザベルと名乗る女性の気持ちが真摯に描かれていて共感せずにいられないです。
あらすじから彼女がどういう道筋を辿りゆくのか理解できているにも拘らず、クアウテモクやペドロとだんだんと深める愛情に切なさと同時に嬉しさも込みあげました。
残酷な運命と一言で片付けるなど、生意気な感もありますが、酸いも甘いも知ったイザベルをフアンが諦めないでくれて本当に良かったです。
彼女が愛した夫達と出逢った結果の今と肌で強く感じますね。六人の子供と仲良く生活する光景が浮かんでくるようでした。
素敵な作品をコンテストにご応募いただきありがとうございます。
[良い点]
クアウテモクとテクイチポの素敵なラブストーリーから、戦況が悪化していく様子が、史実のできごととして簡潔に済まされるのではなく、臨場感と、じわじわと蝕まれていく絶望感がありました。

とうとう捕らえられてからの、尊厳を踏みにじられながらも、理性的で高潔なクアウテモク、そんな夫にどうにか寄り添おうとするテクイチポの夫婦、彼らを支え、かつ、心の拠り所とするメシカのひとびとの姿が思い浮かび、胸が苦しかったです。

最愛の夫を失ったあとも、穏やかに暮らすことのかなわない、散々に振り回され続ける中で、それでも自身を見失わず、同郷の人達との深い絆が素晴らしかったです。

そして、白人を二度と信じられなくなっても当然な仕打ちを受けてきたにも関わらず、信頼に足る人と出会い、反発したり疑ったり、といった段階を経て、ようやく心通わせていく様子が、緻密で静謐に描かれていて、本当に本当に素晴らしかったです。

オセロメーとクァクァウティンの、最後にくだされた使命について、なるほど、そういうことだったのか、と物語の締めくくりも素晴らしかったです。

『素晴らしかった』という言葉の連呼でたいへん失礼いたします。
圧倒的な物語を拝読し、感動を伝える言葉が出てきません。

読ませていただき、ありがとうございました!
[一言]
コンキスタドールによるエルドラードの幻。
彼の地のひとびとが安らかに眠られていることと同時に、彼らの財宝もまた彼らのそばにあってほしいような気がしました。

考古学的に、また歴史の新たな解釈としては、見つかった方がいいのかもしれませんが……。
  • 投稿者: 空原海
  • 2023年 10月22日 15時16分
ありがとうございます!
誉め殺し?て頂いて、書いて良かった〜!と思いました。

事実は小説よりも奇なり、で、こんなレベルでヒロインを虐めるプロットは今の私の力量では書けない… と痛感しながら、書きました。救いはどこにあるのか、を模索した一ヶ月半でした。

財宝は地中深くに眠っていて欲しいですね。メキシコの人々が再興した街のど真ん中に。コルテスがやっきになって再建した場所、今となっては掘り起こすこともできない場所に。
クアウテモクも、テトルパンケツァルも、ほら、探しきれないだろう?と、きっと笑ってるんじゃないかな、と。
[良い点]
動乱の世に翻弄されるテクイチポが、ただ流されるだけの弱い少女ではなく、かといって女傑たろうとするのではなく、飲み込まれまいと必死に生きる等身大の姿に、すっかり惹き込まれました。


丁寧な、けれど過度な偏見を加えるのではない情勢や文化の描写が、想像力をかきたてられます。
アステカという、世界史の教科書や博物館、ドキュメンタリーだけでしか触れてこなかった、神秘的な存在に、肉感が与えられ、実際にあった歴史としても、それから、すこしずつ成長し、また絆を深めていく男女のお話としても、とてもおもしろいです。

クアウテモクについて、ほとんど無知ではありますが、どのような最期を迎えたのかは、ぼんやりと記憶にあるので、この時点での幸福そうな王と王妃の姿が、とても切なく感じました。
[一言]
読み始めてすぐ、美しくて丁寧な物語に夢中になりました。
テクイチポの歩む生を、ゆっくり拝読していきたいと思います。

まずは今話まで、楽しませていただいたことに、感謝いたします。
  • 投稿者: 空原海
  • 2023年 10月21日 16時55分
 感想頂き、ありがとうございます!
とても嬉しくなって、何度も感想を読み返してしまいました。
至らぬところもあるかと思いますが、お楽しみ頂ければ、幸いです。


[一言]
好きな設定なので、お邪魔しました^_^
楽しいです。
ありがとうございます!
お楽しみ頂ければ、幸いです♪
↑ページトップへ