感想一覧

私は全作品今のところ　ほぼ一人称　しかも女性主人公オンリーなので、
そう言う悩みをしたことがあまりありませんが、

三人称一元視点ってのもあるみたいですね。
私からすると、どうも一人称の劣化やろってぶっちゃけ思ったのですが、

ある種の客観性を維持しながら、一人称の良さも発揮できる美味しいとこどりらしいです。
もしかしてニコさんにも合っているのかも？

[一言]
小説における視点の基礎的なお話ですが。

一人称　主人公自身の視点による独白や語り

二人称　主人公に近しいか(家族友人など)、事件の当事者や直接の目撃者などによる語り

三人称　全く無関係な人物や、俯瞰している神(作者)の視点による語り

と、なります。

で、一人称では主人公自身の視点なので、情報の補完が難しく、反対に三人称では個別のキャラクターの心理描写が難しい。

で、ここからは私の書き方なんですが。


三人称では、心理描写ではあまり内面でどう思っているかの描写は掘り下げません。
◯◯はこう思っているということの説明を詳細にせず、例えば「瞳孔が開いた」「握った手から血が滲みそうなほどに震えていた」「素知らぬ顔だが、足元で刻むリズムが彼の気持ちを代弁していた」なんて感じで、態度や生理現象なんかを利用したりします。
これは一人称小説で相手の心理を語る時も使います。

勿論、主人公がその辺に鋭いタイプな場合にですが。

一人称では、知らないこと、わからないことは、そのままにしますね。
その事で錯誤させ、後の展開にもっていき、場面転換で視点変換したさいに、ミスリードによる主人公の感情の変化を浮き彫りにすることが出来ます。

例えば、敵に追われてる主人公が追っ手の放ったアンドロイド(見た目はパワードスーツ来た人間風)に夜の森で遭遇するシーンで。

夜闇のなか、鈍い緑色のアンドロイドたちが突如として襲いかかってくる。
暗視ゴーグルを破壊すべく、万が一のために持っていた音響閃光弾を使い、俺は茂みに飛び込んだ。
これで時間が稼げるはず。
しかし、追っ手たちは強力な閃光をものともせずに、俺を追いつづけた。

これ、ダメな例です。

まず、夜闇の中で「鈍い緑」を正確に視認してしまっている。
アンドロイドか、見た目じゃわからんのに言い当てている。
アンドロイドなら閃光弾が効かないかもしれないのに、早々に安心してしまっている。

これは、作者が「人間」だと思ったら「実はアンドロイド」で、暗視ゴーグルだと思ったのは「ただのメインカメラ」だったために閃光弾が効かず、理由がわからない主人公がパニックになるってシーンで、思わず作者の知ってる情報を書いてミスリードに失敗してる例です。

本来ならば。

暗闇を逃げる私の耳に、僅かに何者かが忍びよる音が迫る。

現れた者たちは黒っぽい装束で闇に溶けんばかり、それが刺客であることを明確に告げているが、時間を稼ぐためにも誰何する。

「何者だ」

答えることなく、囲むように陣形を組む者たちに、分かっていたが、やはり追っ手かと汗が滲む。
腰元のポーチに忍ばせた閃光弾に手をかける。
夜闇を駆けた私の目は闇に慣れているが、暗視ゴーグルをしているように見える者たちにこれは致命的だろう。

閃光弾を投げると同時に目をきつく閉じて近くの茂みに身を投げる。
激しい音が響いたあと、私は明かりを消してひたすらに走った。
暗視ゴーグルを閃光弾で破壊され、その奥の目もやられたであろう追っ手は暫くは行動不能のはず。

そう思った。そのはずだった。

しかし、追っ手たちは何事もなかったように、あっさりと私に追い付いてくるのだった。


これが、本来、作者が書きたかったシーンですね。
だいぶ、印象が変わると思います。
一人称では知らないこと、見えないことを明確にしておいて、シーンが展開後の視点変換後に説明をいれれば、感情移入しやすくなりますよ。
例えばこのシーンだと、追っ手に追い付かれた主人公が絶対絶命ってところで、一旦きって、追っ手側視点で「アイツに送り込んだのは最新式のアンドロイドだ」的なアンサーを含む説明をしてもらってから、場面戻って主人公の前に助っ人登場をまた、主人公視点でやって、救出後に、シーン転換で駆けつける助っ人の二人称視点で戦闘の細かい描写と、助けられた主人公の様子を補完説明。
こんな感じで進行すれば、わかりやすいかなーとか。

参考になれば、幸いです。

[一言]
お邪魔いたします。

「視点移動」についてですが。
若桜木虔先生の「作家養成講座」119ページより引用
させていただきます。

「一つの《節》の中では、視点（主人公）が固定している
ことが、小説を書く上での基本である」

同書129ページより。

「登場人物が複数いる場合、それぞれの心理描写をするので
あれば、個別に充分な長さを取った節を設けなければならない」

簡単に例示させていただくと。

「ヒロムはそれが、存外、大きいことに驚き、ため息とともに
『これが彼らが作った“塔”か』と呟いた。ヒロムの心の中では、
せいぜい２メートルぐらいがいいところだと思ったからだ。ヒロムの
その表情をみて、アキラは心の中で『どうだ、俺たちの底力は！』と、
誇らしい思いで叫んでいた」

と、二人の心情描写を同じ“節”の中で書いたらあかん、ということです。
（上記例文は、私のオリジナルです）
混乱して感情移入できない、ってことですね。
きちんと「冒頭に数字でナンバーを打つか、「＊＊＊」などの記号で区切って」
（前掲書125ページ）書かないとダメ、ってことです。

これは一応、原則論ですが、いわゆる「コンテスト」では、こういうのは、
速攻でハネられるそうです。

中には原則にこだわる方もいらっしゃるでしょうけど、長編小説の場合、
その全編を主人公だけの視点で話を回すと、「ちょっとどうかな？」
ってことになると思いますよ？　例えば、田中芳樹先生の「創竜伝」の
第一巻とか、その全編を四兄弟の誰か一人の視点だけで話を回すと、
かなりユカイなことになるんじゃないかなあ？
絶対に知りようのないキャラクターの言葉なんかを
「あとで知ったが」なんかで全部、説明するのはさすがに無理があると
思うし。
他の方々とも被りましたが、なにかの参考になりましたら。


ぐあぁぁぁぁぁぁ！　長くなったぁぁぁぁぁぁ！
申し訳ねえぇぇ！

というわけで。

五十歳過ぎのポンコツクソジジィの駄文でございました。
お邪魔いたしました。
それでわでわでわ～。

読みづらくって、ホントに申し訳ねッス……。

[良い点]
考え過ぎだと思いますよ～(´艸｀＊)
私が今書いている長編は主人公の一人称が基本ですが、視点移動して別キャラの一人称、複数のキャラが同時に動く三人称（戦闘シーンなど）を複雑にミックスしてますが、読みにくいことはないと思います。
その場面でもっとも適切な人称を使うだけなので。
注意すべきは、主人公視点なのになぜか一人称と三人称が使われているケースですね。
三人称で書けないことは特にないと思います。
三人称でも一人称なみに心情を書いている商業作品いくらでもありますし、むしろランキングに載るような作品は多用していますよね(´艸｀＊)
良いとこどりすれば良いんじゃないかと思います。

でもなんで混乱するんでしょうね……？

たぶんですけど、作品世界を見ているカメラの位置を意識すれば大丈夫かと。
今、カメラは主人公の中にある、今、カメラはヒロインの中にある、今、カメラは戦場から少し離れた場所にある、という風に場面毎に常に意識していれば、作者も読者も混乱しないんじゃないですかね？　あ、もちろん同じ場面での切り替えは普通に混乱するのでやめた方が良いと思いますけど(;^_^A


「うーん、なんで上手く書けないんだろ？」

　やっぱり人称の問題かなあ……Aさんにも指摘されちゃったし、苦手なんだよね、私。


「うーん、なんで上手く書けないんだろ？」

　やはり人称の問題だろうか？　先日書き手仲間から指摘されたことを思い出してニコは天を仰いだ。


みたいに、心情を語っているのが誰なのかをはっきりさせておけば良いんじゃないですか。私は心の声を書くときに声を変えてます（笑）三人称の場合は渋いおじさまの声とかにすると書きやすい。

[一言]
基本的な話としては内容を”説明”するのは小説じゃないって所ですかね。別に分かり易く説明する必要は無いので没入感高めたいなら書けない所は無理に書かなくても良いと思います。

あるいは最初から”ゲームのプレイヤー視点小説”として書くとかどうでしょう。

[一言]
　すみません。先ほど書いたものに言葉が足りませんでした。

　>あとは、一人称では分からなく、三人称で描けない視点を伏線にしちゃうとか。

　ではなく、一人称では描けなくて、三人称でしか描けない視点は伏線にしてしまう。ということが書きたかったのです。混乱させてしまったらスミマセンm(__)m

[一言]
読み手の私見ですが、
＞なんせ、一人称で書かれた作品に三人称が入るのがあって

というのは、同じ作品内で同じキャラの一人称と三人称がごちゃまぜになってはいけないということだと思いますよ。主人公視点を一人称に定めたなら最後まで一人称で、ということです。
ですので、
＞視点移動はぜってーしてはイカン
ではなく「人称変更はしてはいけない」が正解ではないでしょうか。

そして、
＞三人称で書ききれないところはどうしたらいいのさ？

この「書ききれないところ」を視点移動で書けばいいのではないでしょうか。所謂、一人称多視点、もしくは三人称多視点というやつです。
これを守れば問題ないと思いますよ。

[一言]
　う〜ん、よく分からないのですけど「一人称で描けて、三人称では描けないこと」ってどういうことですか？心情独白も含めて

　一人称……
　オレはイライラしてきて、壁を殴りたくなる。
「いや、こんなことしても無駄だ」
　オレは何か対策がないかを探す。

　三人称……
　彼は苛立ち、壁を殴りたくなる。
「いや、こんなことをしても無駄だ」
　彼はそう言うと、何か対策がないかと探し始める。


　これじゃ駄目なんですか？


「三人称では描けて、一人称では描けないこと」は分かるんです。例えば、バトルロワイヤルを一人称で描いたら、主人公の七原秋也が見ていない生徒のことは分かりませんね。（放送によって、生死はわかりますけど）　大多数の生徒が、いつ、どのように誰を殺し、誰に殺されたのか分からず、スカスカな小説になりそうですね。


　ここらへんのことを私が理解出来て、私なりの答えがあったら答えたいと思います。

[良い点]
お嬢様のお言葉に自分の小説を見直す気持ちになりました。
お嬢様、いつも的確でイイネ！！
[一言]
私も一人称ばかりです。
でも、主人公の目線で見えない場所は、別の話で三人称にするしかなくて、それが混乱を読み手に与えるならば考えものですね。
とりあえず、視点切り替えはゲームをプレイした時の感覚で考えてます。私は小説書く時は、その世界をゲームのオープンワールドみたいにして想像してますので。
FPSでとにかく進み、けれど全体像を知らねば突き進めない時はTPSにしてフィールドを見回す。
そこでライフル兵見かけた！！みたいな。
先日書いたのは途中までヒーロー側は三人称で、最終章近くでヒーローの気持をがっつり書きたいので丸一章ヒーロー視点にしてしまいました。ここは読者様に混乱を招いたかな、とこちらのエッセイで反省です。
書き手のイメージを読んでくださる方のストレスなく伝えたい、それは日々研鑽するしか無いですね。
いつも考えさせてくれるエッセイをありがとうございます。

[良い点]
確かに一人称と三人称混ぜると、おかしくなってしまう場合ありますね。
私の場合は、基本的に悪役くらいしか三人称にしないようにしてます。
主要人物は皆一人称で書いていて誰か分かるようにタイトルにその人物の言葉をいれたりしてます。

視点切り替わるよって明記してないですが、出来るだけ分かるようには工夫してますね。

昔は三人称で小説書いてました(｀・ω・´)ゞなろうに来てから一人称に変えました(｀・ω・´)ゞ
[一言]
三人称

立ちはだかるチビエマと、傭兵チビエマ。

煙が吹き荒れた瞬間、両者は激しく剣を打ち付ける！！


一人称

僕はチビエマきゅ。ライバル傭兵チビエマと遂に雌雄を決する時が来たきゅな。

思えば長かったきゅな。甘党と辛党の白熱した論争。

今全てが身を結ぶきゃ！！


俺は傭兵チビエマきゃ。ついに宿敵チビエマと勝負をつけるきゅ。

激しく剣を打ち付け勝つのは俺きゃ！！

↓
こんな感じになります(｀・ω・´)ゞ