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[良い点]
物理の基本法則が、時間反転に対して対称なはずなのに、エントロピーについては置き換わってしまったエネルギーを戻せず、そうはならないのがとても興味深いです。
自動車の摩擦熱を例にした、エントロピー増大則の説明がとても分かりやすかったです。
[一言]
続きも楽しみに、これからも読ませていただきます。
物理の基本法則が、時間反転に対して対称なはずなのに、エントロピーについては置き換わってしまったエネルギーを戻せず、そうはならないのがとても興味深いです。
自動車の摩擦熱を例にした、エントロピー増大則の説明がとても分かりやすかったです。
[一言]
続きも楽しみに、これからも読ませていただきます。
エピソード4
逢乃 雫 様
ご感想ありがとうございます!
熱力学では、摩擦熱で発生した空気や路面の分子の振動のエネルギーをもとに戻せません。
ビリヤードの球を考えます。球とビリヤード台の間、球とキューの間、球と球の間にも摩擦はありますが、簡単のため無視します。キューをつく前に整然と並べられた球の集まりがあります。エントロピーが小さな秩序ある状態です。ポケットに落ちたあとの状態はエントロピーの大きな秩序のない状態です(プレイヤーは計算づくでポケットに落としているので、秩序ないというのも失礼な言い方ですが、最初の整然とした状態よりは秩序は低下します)。
さて、ポケットに落ちる寸前ですべての球をある時刻で速度を逆向きにします。球の回転も含めて。全ての球を全く同じタイミングで寸分違わぬ速度で逆向きにしたら、理論的には最初の秩序ある整然とした球の集まりに戻ると思います。しかし、球のどれか一つでも、逆向きになるタイミングや方向が僅かにずれたら、球と球のぶつかるタイミングや方向がずれて、もとには戻らないと思います。球はポケットにも落ちず、台の上を中途半端に球がばらけるでしょう。ビリヤードの10個くらいの球ではなく、6.02×10^23個の分子であれば、尚更もとに戻るのは無理になる、というカラクリです。理論上は戻せても、事実上戻せません。
大きな数の粒子の運動の時間を反対向きにするとき、寸分違わぬ反転が必要なので、事実上、摩擦による分子振動のエネルギーはもとに戻らない、というのが通常の考え方です。
この作品のシリーズにお付き合い頂きありがとうございます。
ご感想ありがとうございました!
ご感想ありがとうございます!
熱力学では、摩擦熱で発生した空気や路面の分子の振動のエネルギーをもとに戻せません。
ビリヤードの球を考えます。球とビリヤード台の間、球とキューの間、球と球の間にも摩擦はありますが、簡単のため無視します。キューをつく前に整然と並べられた球の集まりがあります。エントロピーが小さな秩序ある状態です。ポケットに落ちたあとの状態はエントロピーの大きな秩序のない状態です(プレイヤーは計算づくでポケットに落としているので、秩序ないというのも失礼な言い方ですが、最初の整然とした状態よりは秩序は低下します)。
さて、ポケットに落ちる寸前ですべての球をある時刻で速度を逆向きにします。球の回転も含めて。全ての球を全く同じタイミングで寸分違わぬ速度で逆向きにしたら、理論的には最初の秩序ある整然とした球の集まりに戻ると思います。しかし、球のどれか一つでも、逆向きになるタイミングや方向が僅かにずれたら、球と球のぶつかるタイミングや方向がずれて、もとには戻らないと思います。球はポケットにも落ちず、台の上を中途半端に球がばらけるでしょう。ビリヤードの10個くらいの球ではなく、6.02×10^23個の分子であれば、尚更もとに戻るのは無理になる、というカラクリです。理論上は戻せても、事実上戻せません。
大きな数の粒子の運動の時間を反対向きにするとき、寸分違わぬ反転が必要なので、事実上、摩擦による分子振動のエネルギーはもとに戻らない、というのが通常の考え方です。
この作品のシリーズにお付き合い頂きありがとうございます。
ご感想ありがとうございました!
- ばーでーん
- 2024年 03月19日 20時22分
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