エピソード10の感想一覧

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[一言]
桐谷さんが再び絵を描くようになって良かったなぁと思います。
2人が再会しなかったのは、それはそれでありかなという気がしています。そうであっても2人はそれぞれ大丈夫なのでしょうね。
読ませていただきありがとうございます。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2024年 04月27日 16時35分
管理
椎名ユズキ様、このたびはお読みくださり、ご感想をありがとうございました。

桐谷が画家として復活することは、本人のみならず主人公の悲願でもありましたから、恋愛面での分かりやすいハッピーエンドとはならなかったものの、双方幸せになれたのではないかと思います。
[良い点]
自然豊かな風景や、財前さんが桐谷さんの絵を初めて目にしたときのインパクト、桐谷さんへの財前さんの気持ちなど、丁寧で素敵な描写の数々に、すっかり世界に入り込んで読ませていただきました。
美月さんを失った桐谷さんが、現実に今を生きることよりも過去の世界に閉じこもっているのが、切ないですね。
甘く美しい過去そのもの、美月さんを表わす紅色がここには存在しないと言い切るところには、どうしようもなく強い拒否感が感じられました。
でも、財前さんは彼に惹かれて、彼女なりにぶつかっていくことで、彼の心を動かすことができたんだなと思いました。
桐谷さんの絵も印象的です。
切実に月を見上げる鳥の孤独が思い浮かびました。
ラストは、歳月が流れた後に、一度離れた二人が再会する、ではないのですね。
けれど、現在の桐谷さんの絵は色彩に富み、つがいの鳥が描かれ、彼自身の世界に変化が訪れたことが分かって、ほっとする思いでした。
また、一羽でも幸せな鳥もいて、財前さんはそこに自分の見ている世界を重ね合わせたのだなあと感じました。
一人で生きている桐谷さんを尊重するかのような選択は、恋をしている財前さんにとっては勇気のいることだったと思います。
うまくまとまりませんが、とても余韻が残りました。
石江京子様、このたびはお読みくださり、ご感想までありがとうございますm(_ _)m
おっしゃるとおり、なかなか感想がまとまりにくい本作ですが(作者自身もそう思います!)、感想をいただけて嬉しいです。

愛し愛された妻を亡くした桐谷が、過去に思いを馳せて日々を過ごすのは、そうしなければ生きていることも難しかったからで…。
とはいえ、裏を返せば、過去の思い出に浸ってさえいれば桐谷はなんとか生き続けることができたわけで。

そんな桐谷の状況を変えるのは、実はとても危険をはらんでいたのではないかと思います。

それでも主人公は桐谷に幸せを感じてもらいたくて動きました。

主人公にとっての桐谷は、ある意味「推し」に近い存在なのかもしれません。
推しが幸せならそれでオッケー!という、とても献身的な感情ですね。
愛に愛を返してもらいたいという、普通の人が考えるような欲求は、主人公は自分で意図して抑え込んでしまっています。
[良い点]
最初、3万字の文字数に少しためらいがありましたが、実際に読み始めたらあっという間に読了しました。
美しく精密な描写はさすがはアンリさまです。
桐谷が妻・美月を亡くした絶望。
その桐谷を再び、現実世界に呼び戻した主人公。
作中、「鳥」というアイテムが上手く使われていて、印象的でした。
ラスト、桐谷が追いかけて来たというのに、会うことなく走り去った主人公に涙しました。
恋愛脳の私としては、なんで?どうして⁈の一言ですが、それだけにより印象に残るラストであり、切ないラブストーリーでした。
[一言]
もっと早く伺いたかったのですが、16日に日帰り帰省した疲れが今日まで抜けませんでしたm(__)m
また、メッセージさせていただきたく。
よう子様、このたびはお忙しい中お読みくださり、ご感想もありがとうございますm(_ _)m

主人公について、「桐谷を再び現実世界に呼び戻した」という描写がとても的を得ていて、素敵だなと思いました。
自分ではなかなか思いつきませんが、主人公の表現方法として一番正しく感じます。

主人公は自分自身をかなり卑下しているタイプで、簡単に言えば「自分には恋愛をする権利はない」と思い込んでいます。
そんな主人公だからこそ打算なしで桐谷にぶつかることができ、彼を救えたのだと思います。
主人公がもう少し自分自身を受け入れることができるようになったら、その時には恋愛する余裕も生まれるのかもしれません。

PS
わたしもただいま目がやられているところで、三万文字の小説は簡単には読めず、お気持ちわかります……。
[良い点]
この感想には、ネタバレ的な要素があります。ご注意ください!




人物や背景、絵画の深く丁寧で細やかな描写、情緒的な色彩の描写、もう、とても好みでした。
アンリさまの作品は、そのストーリーの流れに溺れるほどハマらせてくれて、それでいて文章に読みにくさを感じないところも魅力のひとつだと思っています。

仙人のように山里に隠る美しい桐谷さんには、オーナーはじめ、みんなそっと真綿で包むように遠巻きに優しく接していたのが推察されました。
そのような中で、同情ではなく、真正面から正直な気持ちをぶつけて来たのは財前さんだけで……。
桐谷さんが過去の幸せや絶望、全てを抱え直して、自分の未来の幸せに向き合う勇気が出せたのは、彼女のおかげですね。

身を引いた財前さんを、桐谷さんがどういうつもりで追いかけたのか、丸く収まるよりも、余韻の残る印象深いラストシーンでした。

もっと時間をおいた未来に、ふたりがまた出会えたらいいなとも思いました。
雪乃さま、このたびはお読みくださり、ご感想もありがとうございました。

文章や描写についてたくさん褒めていただけて光栄です…!
ありがとうございます!

オーナーによって見出された財前さんは、オーナーの期待通り、桐谷のことを現実世界に連れ戻してくれました。
自己肯定感の低い彼女ですが、そんな彼女にしかできなかったことです。
なので、ラストシーン、桐谷に会わずに駅に駆けていく彼女の心中には、当然さみしさはあったと思いますが、それ以上に達成感や喜びで満たされていたと思います。
失恋はしましたが、恋によって彼女はいい方向に変わることができたはずです。

もっと時間をおいて二人が再会できれば、そこにはまた違う未来があるかもしれませんね。
財前さんが自分は自分のままでいいと思えるようになり、桐谷がいい具合に年をとって落ち着いた頃に^^
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