感想一覧

[良い点]
琴葉と音がお互いを想えば想うほど、琴葉の父親や音の母親の言葉のノイズ、春樹に対する誤解などにより、すれ違っていくのがあまりに切なく、どうなるのか心配で一気に読んでしまいました。
特に音の視点では彼がただ気まぐれにひどい言葉を言ったのではなく、琴葉の幸せを願ってのものだった現実が痛いくらいに伝わってきて、やるせない気持ちになります。
そして、琴葉のどんなことを言われても音に対しては優しい言葉を選ぶ愛情の深さと父親の厳しい言葉や周囲の心無い言葉に屈しない強さにとても心を打たれました。
そんな彼女が音のようなノイズが聞こえない静かな世界に安寧を見出しているというのが希望のようにも思え、愛おしいです。
素敵な作品をコンテストにご応募いただきありがとうございます。