感想一覧

[良い点]
　ときに怖さを感じるリゼルとエスターのすれ違いが面白かったです。
　リゼルが選んだ『真実の乙女』をエスターがなぜ花嫁に選ばないのかという疑問は、丁寧に描かれた経緯によってすぐに解決できました。また、当たりが強いリゼルとそれを受け流すエスターのやり取りからは、幼馴染の気安いけれど複雑な関係性が伝わってきます。
　リゼルの彼女なりに考えての一言をきっかけに生じた大きな変化には驚かされました。まさかの相手からとんでもない手段でというのもそうですし、エスターの気持ちを知っていてもリゼルへの同情を禁じ得ない状況ですね。タイトルの『多分平和』に納得がいくラストが印象的でした。
　素敵な作品をコンテストにご応募いただきありがとうございます。