感想一覧
▽感想を書くはじめまして通りすがりの読専でございます。
諸星大二郎氏は『暗黒神話』と『命の木』を頂点として今でも愛読させて頂いております。
対して星野伸之氏はこの両作品に『宗像教授シリーズ』が双璧と世間的には評価されるのでしょうが正直このレベルでは足りない。
『暗黒神話』と『命の木』に正面から対峙出来る星野伸之氏の作品は『2001夜物語』の中の『魔王星』のキリスト教のルシファーを絡めたEPだけと思っております。
それほど『暗黒神話』と『命の木』が個人的には評価が高いんですよね。
今度は星野伸之氏の評論お願いします!
諸星大二郎氏は『暗黒神話』と『命の木』を頂点として今でも愛読させて頂いております。
対して星野伸之氏はこの両作品に『宗像教授シリーズ』が双璧と世間的には評価されるのでしょうが正直このレベルでは足りない。
『暗黒神話』と『命の木』に正面から対峙出来る星野伸之氏の作品は『2001夜物語』の中の『魔王星』のキリスト教のルシファーを絡めたEPだけと思っております。
それほど『暗黒神話』と『命の木』が個人的には評価が高いんですよね。
今度は星野伸之氏の評論お願いします!
waterwolfさん、感想ありがとうございます!
『命の木』とは、つまり『生命の木』のことですよね?
それは錯誤の許せる範囲だとして――星野伸之氏とは、オリックスからFAで阪神に移籍した左腕のことじゃありませんか? 身体の線が細く、スローカーブが持ち味だった。アスリートと言うよりも、黒いアームカバーをつけ、ワイシャツ、ネクタイ姿が似合いそうな市役所職員みたいな人でした。能見篤史とかぶるものがあります。
……って、違うやん! 星野之宣ですがな。ツッコませてどうする。
まあ、いいでしょう。人は間違える生き物。それとも、わざとハッタリかましたのですか?
>『宗像教授シリーズ』が双璧と世間的には評価されるのでしょうが正直このレベルでは足りない。
双璧と評価されているのかどうかは存じませんが、そもそも『妖怪ハンターシリーズ』と『宗像教授シリーズ』のベクトルは異なるので比較すべきではないと思います。
『宗像~』は事実上第一作である『巨人(ダイダラ)伝説』でこそ、思いっきりオカルトですが、それ以外は基本的に理論的作風。こちらはこちらで読み応えがありますし、間違いなく民俗学漫画の金字塔でしょう。
天海の正体は明智光秀だった……源義経はモンゴルへ落ち延び、チンギス・ハーンになった……とか、ある意味トンデモ仮説でもっともらしく物語を作り上げる手腕は強引ではありましたが、説得力もあった。
それが第2シーズンの『宗像教授異考録』で、より強固に理論は完成されたと言えるでしょう。
星野氏は並の民俗学者より勉強しているのではないか。というか学者に、「こんな荒唐無稽な漫画!」と、ツッコまれた投書が届かないか、心配になってしまいます。
僕の中では『異考録』を超えるものは今後、漫画界に現れないと思っております。よほど勉強して、なおかつ柔軟な発想力がないと、あんな奇想天外なネタはポンポン降りてこない。河出書房新社出版の『総特集 星野之宣・デビュー45周年記念』では、星野氏の書庫の写真が写されています。膨大な資料の数は、もはや漫画家の域を超えています。
恥ずかしながら、第3シーズンに突入した『宗像教授世界篇』は未読だったりしますが……。いずれコミックは揃えます。
>今度は星野伸之(之宣)氏の評論お願いします!
確かに、世に熱烈なモロ☆愛を語るブログは多いけれど、星野氏のそれは少なすぎる気がします。ましてや『なろう』で検索してもゼロの結果……。
思うに星野作品は、いささか読む側のリテラシー能力を求めるため、ハードルが高い印象を抱かせるからでしょう。
作品の面白さにかけては文句なしです。全体に対し、優れた作品のアベレージも高いし。失礼かもしれませんが、モロ☆先生はすでにピークをすぎています。話の作りも、とくに絵も。
かたや星野氏は初期のころこそいろんなジャンルに挑戦したり、絵の技法にも変遷があったりと長らく模索の時代がありました。
『ヤマトの火』(83)『ヤマタイカ』(86~91)では氏いわく、「当時、『暗黒神話』以外に頼るよすがはなかった」と述懐しているように、恐らくあらゆるモロ☆作品を研究して進化を遂げています。例えば、『諸怪志異(二)壷中天』の1編『巫蠱』から、SFアクションの傑作『コドク・エクスペリメント』を派生させたように。
それに絵の方は、伊達に芸術大学で日本画科を専攻していただけにうまい。『2001夜物語』のころは惚れ惚れするような入魂の筆致でした(それゆえに遅筆だったでしょうが)。
年齢を経るごとにさすがに絵は簡素化させて速さを求めたようですが、とくに物語の作り方は、円熟味が増し、尻上がりに良くなっていると思います。恐るべきことにまだ伸び代はあるということです(個人的見解です)。
星野之宣のエッセイか……。検討してみますね。
脱線につぐ脱線で長くなりました。
このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
『命の木』とは、つまり『生命の木』のことですよね?
それは錯誤の許せる範囲だとして――星野伸之氏とは、オリックスからFAで阪神に移籍した左腕のことじゃありませんか? 身体の線が細く、スローカーブが持ち味だった。アスリートと言うよりも、黒いアームカバーをつけ、ワイシャツ、ネクタイ姿が似合いそうな市役所職員みたいな人でした。能見篤史とかぶるものがあります。
……って、違うやん! 星野之宣ですがな。ツッコませてどうする。
まあ、いいでしょう。人は間違える生き物。それとも、わざとハッタリかましたのですか?
>『宗像教授シリーズ』が双璧と世間的には評価されるのでしょうが正直このレベルでは足りない。
双璧と評価されているのかどうかは存じませんが、そもそも『妖怪ハンターシリーズ』と『宗像教授シリーズ』のベクトルは異なるので比較すべきではないと思います。
『宗像~』は事実上第一作である『巨人(ダイダラ)伝説』でこそ、思いっきりオカルトですが、それ以外は基本的に理論的作風。こちらはこちらで読み応えがありますし、間違いなく民俗学漫画の金字塔でしょう。
天海の正体は明智光秀だった……源義経はモンゴルへ落ち延び、チンギス・ハーンになった……とか、ある意味トンデモ仮説でもっともらしく物語を作り上げる手腕は強引ではありましたが、説得力もあった。
それが第2シーズンの『宗像教授異考録』で、より強固に理論は完成されたと言えるでしょう。
星野氏は並の民俗学者より勉強しているのではないか。というか学者に、「こんな荒唐無稽な漫画!」と、ツッコまれた投書が届かないか、心配になってしまいます。
僕の中では『異考録』を超えるものは今後、漫画界に現れないと思っております。よほど勉強して、なおかつ柔軟な発想力がないと、あんな奇想天外なネタはポンポン降りてこない。河出書房新社出版の『総特集 星野之宣・デビュー45周年記念』では、星野氏の書庫の写真が写されています。膨大な資料の数は、もはや漫画家の域を超えています。
恥ずかしながら、第3シーズンに突入した『宗像教授世界篇』は未読だったりしますが……。いずれコミックは揃えます。
>今度は星野伸之(之宣)氏の評論お願いします!
確かに、世に熱烈なモロ☆愛を語るブログは多いけれど、星野氏のそれは少なすぎる気がします。ましてや『なろう』で検索してもゼロの結果……。
思うに星野作品は、いささか読む側のリテラシー能力を求めるため、ハードルが高い印象を抱かせるからでしょう。
作品の面白さにかけては文句なしです。全体に対し、優れた作品のアベレージも高いし。失礼かもしれませんが、モロ☆先生はすでにピークをすぎています。話の作りも、とくに絵も。
かたや星野氏は初期のころこそいろんなジャンルに挑戦したり、絵の技法にも変遷があったりと長らく模索の時代がありました。
『ヤマトの火』(83)『ヤマタイカ』(86~91)では氏いわく、「当時、『暗黒神話』以外に頼るよすがはなかった」と述懐しているように、恐らくあらゆるモロ☆作品を研究して進化を遂げています。例えば、『諸怪志異(二)壷中天』の1編『巫蠱』から、SFアクションの傑作『コドク・エクスペリメント』を派生させたように。
それに絵の方は、伊達に芸術大学で日本画科を専攻していただけにうまい。『2001夜物語』のころは惚れ惚れするような入魂の筆致でした(それゆえに遅筆だったでしょうが)。
年齢を経るごとにさすがに絵は簡素化させて速さを求めたようですが、とくに物語の作り方は、円熟味が増し、尻上がりに良くなっていると思います。恐るべきことにまだ伸び代はあるということです(個人的見解です)。
星野之宣のエッセイか……。検討してみますね。
脱線につぐ脱線で長くなりました。
このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月05日 15時47分
諸星大二郎先生の作品は、民俗学的な知的好奇心が刺激されるので私も大好きですね。
私の場合は、「妖怪ハンター」のシリーズから入りました。
沢田研二さんが稗田礼二郎を演じられた「ヒルコ 妖怪ハンター」は、ブルーレイがリリースされて割とすぐに買いましたね。
私の場合は、「妖怪ハンター」のシリーズから入りました。
沢田研二さんが稗田礼二郎を演じられた「ヒルコ 妖怪ハンター」は、ブルーレイがリリースされて割とすぐに買いましたね。
大浜 英彰さん、感想ありがとうございます! 返信が遅くなり、申し訳ありません。
さすがサブカル好きな大浜さんなら、刺さるだろうと思っていました。
映画版『ヒルコ 妖怪ハンター』ですか……。あれはヒルコの造形が『遊星からの物体X』に出てくる奴とソックリだし(原作の、あの視覚的に異形であることが重要なのです。あの造形は普通の人には思いつかない。初見は衝撃的でした)、ずっと昔に一度観たきりなのでよく憶えていませんが、沢田研二扮する稗田礼二郎がクヨクヨしがちな市井の人にすぎず、なんだかなあと思ったことがあります。
『生命の木』を原作にした『奇談』は、今のところDVD版のみですね。こっちは家宝として持っております。
小松隆志監督もモロ☆ファンが嵩じて自ら脚本を書いたはいいのですが、神隠しネタを加えて尺を伸ばした結果、どうも冗漫な出来になってしまった気がします。
ですが、くり返し観れば、スルメのように味わいが出てくると信じ、時折テレビに垂れ流して観ています。
こちらの稗田は阿部寛が演じていますが、原作とは異なり短髪で、これはこれで無味無臭の男を演出できているのではないでしょうか。
ちなみに、『奇談』DVDプレミアム・エディションのおまけディスクには、モロ☆先生のインタビュー(8分)が収録されており、これだけでも買う値打ちがあります。
照れ屋さんの先生が、モジモジしながら自身の作品を語る――それだけでもファンにはにっこりさせられます。どうか末長く健康に気を付けて、長生きしてくださいと思います。
……このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
さすがサブカル好きな大浜さんなら、刺さるだろうと思っていました。
映画版『ヒルコ 妖怪ハンター』ですか……。あれはヒルコの造形が『遊星からの物体X』に出てくる奴とソックリだし(原作の、あの視覚的に異形であることが重要なのです。あの造形は普通の人には思いつかない。初見は衝撃的でした)、ずっと昔に一度観たきりなのでよく憶えていませんが、沢田研二扮する稗田礼二郎がクヨクヨしがちな市井の人にすぎず、なんだかなあと思ったことがあります。
『生命の木』を原作にした『奇談』は、今のところDVD版のみですね。こっちは家宝として持っております。
小松隆志監督もモロ☆ファンが嵩じて自ら脚本を書いたはいいのですが、神隠しネタを加えて尺を伸ばした結果、どうも冗漫な出来になってしまった気がします。
ですが、くり返し観れば、スルメのように味わいが出てくると信じ、時折テレビに垂れ流して観ています。
こちらの稗田は阿部寛が演じていますが、原作とは異なり短髪で、これはこれで無味無臭の男を演出できているのではないでしょうか。
ちなみに、『奇談』DVDプレミアム・エディションのおまけディスクには、モロ☆先生のインタビュー(8分)が収録されており、これだけでも買う値打ちがあります。
照れ屋さんの先生が、モジモジしながら自身の作品を語る――それだけでもファンにはにっこりさせられます。どうか末長く健康に気を付けて、長生きしてくださいと思います。
……このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月05日 15時24分
引用頂きありがとうございます!
諸星作品は、目にして気になったことは数あれど、ちゃんと読んだことはありません。
本エッセイを読んでその理由が分かりました。
「出所が分からない」と「不安定な絵」によるものなのかなと。
要は、他に類が無く、型に当てはめて読むことが出来ないから、流し読みが出来ない。それで敷居を高く感じたのでしょう。
しかし、こういう紹介文を読むと、再び興味が湧き、作品を読んでみたくなりました。
ご紹介ありがとうございます。
諸星作品は、目にして気になったことは数あれど、ちゃんと読んだことはありません。
本エッセイを読んでその理由が分かりました。
「出所が分からない」と「不安定な絵」によるものなのかなと。
要は、他に類が無く、型に当てはめて読むことが出来ないから、流し読みが出来ない。それで敷居を高く感じたのでしょう。
しかし、こういう紹介文を読むと、再び興味が湧き、作品を読んでみたくなりました。
ご紹介ありがとうございます。
御田文人さん、感想ありがとうございます!
『カンビュセスの籤』『みどりの守り神』『征地球論』を人に貸してもらって眼にしたことがあります。
読了後、藤子F先生は知的好奇心の旺盛な方で、いろんな本を読んで枝葉を広げてらっしゃるんだなあと感心したのを憶えております。それにデフォルメした人物像がうまいのもわかります。あれって描けそうで描けないものです。僕も中学のころ、漫画を描いていた時期があるので痛いほどよくわかります。
確か、補陀落渡海ネタもあり(家から車でほんの1時間もかからないところに、補陀落寺があるのです)、これで短編を描いてしまうところに先見性を感じさせます。
日本が誇るSF・ホラー作家、瀬名秀明氏(『パラサイト・イヴ』『BRAIN VALLEY』)も、大のドラえもんファンだったような……。瀬名秀明の原点が藤子F先生というのも納得させられました。
このたびはお読みいただきありがとうございました(*^-^*)
『カンビュセスの籤』『みどりの守り神』『征地球論』を人に貸してもらって眼にしたことがあります。
読了後、藤子F先生は知的好奇心の旺盛な方で、いろんな本を読んで枝葉を広げてらっしゃるんだなあと感心したのを憶えております。それにデフォルメした人物像がうまいのもわかります。あれって描けそうで描けないものです。僕も中学のころ、漫画を描いていた時期があるので痛いほどよくわかります。
確か、補陀落渡海ネタもあり(家から車でほんの1時間もかからないところに、補陀落寺があるのです)、これで短編を描いてしまうところに先見性を感じさせます。
日本が誇るSF・ホラー作家、瀬名秀明氏(『パラサイト・イヴ』『BRAIN VALLEY』)も、大のドラえもんファンだったような……。瀬名秀明の原点が藤子F先生というのも納得させられました。
このたびはお読みいただきありがとうございました(*^-^*)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月02日 07時05分
おおお!
初めまして!!
フェイバリット企画でここにきました。
ここまでの方なら、「冬はオリオンが美しい。きれいだ」(このセリフ、臭っ!)って思ったという話、通じますよね?(^◇^;)
「キイリリリリリ」という何かの声が、真っ黒な木々のシルエットと重ねて描いてあるとか、何かが山の上にいて、次のコマで全く同じ風景の中でそれが消えている、というコマ展開とか。鳥肌立ちました。
Ajuは年寄りなので、手塚賞でのデビュー作『生物都市』から見てます。
「下手だ」って評する人もいたけど、あの絵がいいんですよー。
その後、だんだん商業誌的な上手さが出てきて、Aju的にはちょっと残念でしたけど。
ギャグは確かにしょーもなかったですねー。
でもたぶん、諸星さん的にはああいうのも描いてないと、メンタルもたないんだろうと。少し理解できる気がします。
漫画界に異質な足跡を残した作家——として見ると、厳しい意見も言いたくなりますが、でも・・・
同世代としては、友達になってみたかった人かなぁ。。。
『太公望伝』『孔子暗黒伝』『妖怪ハンター』『マッドメンシリーズ』『暗黒神話』あたりが好きでしたねー。
特に、絵が好きでした。
すみません。感想で長々と語ってしまって。。m(_ _)m
初めまして!!
フェイバリット企画でここにきました。
ここまでの方なら、「冬はオリオンが美しい。きれいだ」(このセリフ、臭っ!)って思ったという話、通じますよね?(^◇^;)
「キイリリリリリ」という何かの声が、真っ黒な木々のシルエットと重ねて描いてあるとか、何かが山の上にいて、次のコマで全く同じ風景の中でそれが消えている、というコマ展開とか。鳥肌立ちました。
Ajuは年寄りなので、手塚賞でのデビュー作『生物都市』から見てます。
「下手だ」って評する人もいたけど、あの絵がいいんですよー。
その後、だんだん商業誌的な上手さが出てきて、Aju的にはちょっと残念でしたけど。
ギャグは確かにしょーもなかったですねー。
でもたぶん、諸星さん的にはああいうのも描いてないと、メンタルもたないんだろうと。少し理解できる気がします。
漫画界に異質な足跡を残した作家——として見ると、厳しい意見も言いたくなりますが、でも・・・
同世代としては、友達になってみたかった人かなぁ。。。
『太公望伝』『孔子暗黒伝』『妖怪ハンター』『マッドメンシリーズ』『暗黒神話』あたりが好きでしたねー。
特に、絵が好きでした。
すみません。感想で長々と語ってしまって。。m(_ _)m
Ajuさん、感想ありがとうございます!
>手塚賞でのデビュー作『生物都市』から見てます。
へえ、リアルタイムで接してきたんですか? そりゃ凄いです。
商業誌的な上手さもありましたね。太文字のセリフも頻繁に出てきたりして、急に俗っぽくなったなあ、と。モロ☆本人は時流に逆らわない、柔軟性のある方なんでしょう。
エッセイの作中、絵について、いささかきついことを書き連ねてしまいました。これもモロ☆愛ゆえに先走りすぎかもしれません。『暗黒神話』のころは背景のカケアミの技法など、丁寧にやっていたんです。それが最近では背景すら白すぎて……。先生もお年を召されました。どうかお許しください……。
>ギャグは確かにしょーもなかったですねー。
でもたぶん、諸星さん的にはああいうのも描いてないと、メンタルもたないんだろうと。少し理解できる気がします。
そうかもしれません。思いっきり肩の力を抜いたものを書くことでガス抜きするというか。
Ajuさん同様、僕も『暗黒神話』『孔子暗黒伝』『マッドメン』『無面目・太公望伝』『不安の立像』『諸怪志異シリーズ』あたりが好きですね。あまり注目されないので不憫ですが、『暗黒神話』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)にカップリングで収録された『徐福伝説』も大好きです。怖い顔つきの徐福が妖術師で、2体のゴーレムを使役する……というだけでグッときます。ストーリー展開が映画的なんです。これこそ映像化して欲しい。
『暗黒神話』の作中に出てくる宿曜経の言葉、『参は猛悪にして血を好み、羅喉は災害を招ぶ』――あれはモロ☆の嘘だったそうですね。「漫画の醍醐味は壮大な嘘である」と作者が言っているように、まんまとしてやられました……。
ご存知でしょうか。youtubeで暗黒神話のオリジナルビデオアニメを観ることができます。原作にほぼ忠実な出来で、竹内老人や慈空上人のセリフを暗記している身としてはたまりません。先読みして言えますw
話がマニアックなまでに長々となってしまいました。
このたびはお読みいただきありがとうございました(#^^#)
>手塚賞でのデビュー作『生物都市』から見てます。
へえ、リアルタイムで接してきたんですか? そりゃ凄いです。
商業誌的な上手さもありましたね。太文字のセリフも頻繁に出てきたりして、急に俗っぽくなったなあ、と。モロ☆本人は時流に逆らわない、柔軟性のある方なんでしょう。
エッセイの作中、絵について、いささかきついことを書き連ねてしまいました。これもモロ☆愛ゆえに先走りすぎかもしれません。『暗黒神話』のころは背景のカケアミの技法など、丁寧にやっていたんです。それが最近では背景すら白すぎて……。先生もお年を召されました。どうかお許しください……。
>ギャグは確かにしょーもなかったですねー。
でもたぶん、諸星さん的にはああいうのも描いてないと、メンタルもたないんだろうと。少し理解できる気がします。
そうかもしれません。思いっきり肩の力を抜いたものを書くことでガス抜きするというか。
Ajuさん同様、僕も『暗黒神話』『孔子暗黒伝』『マッドメン』『無面目・太公望伝』『不安の立像』『諸怪志異シリーズ』あたりが好きですね。あまり注目されないので不憫ですが、『暗黒神話』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)にカップリングで収録された『徐福伝説』も大好きです。怖い顔つきの徐福が妖術師で、2体のゴーレムを使役する……というだけでグッときます。ストーリー展開が映画的なんです。これこそ映像化して欲しい。
『暗黒神話』の作中に出てくる宿曜経の言葉、『参は猛悪にして血を好み、羅喉は災害を招ぶ』――あれはモロ☆の嘘だったそうですね。「漫画の醍醐味は壮大な嘘である」と作者が言っているように、まんまとしてやられました……。
ご存知でしょうか。youtubeで暗黒神話のオリジナルビデオアニメを観ることができます。原作にほぼ忠実な出来で、竹内老人や慈空上人のセリフを暗記している身としてはたまりません。先読みして言えますw
話がマニアックなまでに長々となってしまいました。
このたびはお読みいただきありがとうございました(#^^#)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月02日 07時03分
尾妻 和宥様
諸星大二郎先生、大好きです!!
かなり影響受けてます。
あんとく様は不気味でした~~
エッセイで取り上げてくださって、嬉しいです。
諸星大二郎先生、大好きです!!
かなり影響受けてます。
あんとく様は不気味でした~~
エッセイで取り上げてくださって、嬉しいです。
- 投稿者: 高取和生@コミカライズ配信中
- 2025年 03月31日 21時34分
高取和生さん、感想ありがとうございます!
えっ、高取さんも影響を受けていらっしゃるんですか?
あんとく様――妖怪ハンター『海竜祭の夜』ですね。旧暦の3月24日の夜は物忌みに徹し、家の灯りを消して、外出してはならない。ましてや岬を覗くのはタブー。その夜、岬には海竜様がやってくるという……。
初見のとき、妙に生々しい設定に、これは元ネタがあるのではないかと調査しました。
すると、古来より伊豆七島の島々に伝わる1月24日の物忌み『日忌様』、もしくは『海難法師』を見つけました。まさにこれこそが元ネタだったのです(だと思います)。これに平家物語の安徳天皇のくだりを合わせたのでしょう。
ちなみに、マニアックな話をすれば、『海竜祭の夜』(ジャンプスーパーエース・集英社)の118ページ目。
『赤い唇』の物語後半、朱唇観世音縁起の伝承の図――これは『新釈雨月物語』石川淳(ちくま文庫)の何かのエピソードの挿絵とまったく同じだったりします。
手前味噌ですが、拙作『1月24日の夜は海を見てはいけない!』、『【見たら死ぬ!】海難法師を知略で撃退!【続・1月24日の夜は海を見てはいけない!】』で、まさに伊豆七島の物忌みを描いております。
それもこれも、妖怪ハンターがあってこそ、生まれた品だったりするわけですね。ありがとう、モロ☆先生。
このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
えっ、高取さんも影響を受けていらっしゃるんですか?
あんとく様――妖怪ハンター『海竜祭の夜』ですね。旧暦の3月24日の夜は物忌みに徹し、家の灯りを消して、外出してはならない。ましてや岬を覗くのはタブー。その夜、岬には海竜様がやってくるという……。
初見のとき、妙に生々しい設定に、これは元ネタがあるのではないかと調査しました。
すると、古来より伊豆七島の島々に伝わる1月24日の物忌み『日忌様』、もしくは『海難法師』を見つけました。まさにこれこそが元ネタだったのです(だと思います)。これに平家物語の安徳天皇のくだりを合わせたのでしょう。
ちなみに、マニアックな話をすれば、『海竜祭の夜』(ジャンプスーパーエース・集英社)の118ページ目。
『赤い唇』の物語後半、朱唇観世音縁起の伝承の図――これは『新釈雨月物語』石川淳(ちくま文庫)の何かのエピソードの挿絵とまったく同じだったりします。
手前味噌ですが、拙作『1月24日の夜は海を見てはいけない!』、『【見たら死ぬ!】海難法師を知略で撃退!【続・1月24日の夜は海を見てはいけない!】』で、まさに伊豆七島の物忌みを描いております。
それもこれも、妖怪ハンターがあってこそ、生まれた品だったりするわけですね。ありがとう、モロ☆先生。
このたびはお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月02日 06時59分
活動報告では☆野さまと間違えてすみませんでしたm(_ _)m
気持ちの詰まったエッセイをありがとうございます(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾ぺこ
検索してみましたが、どうやら高校生の頃、誠旬食堂でいつも読んでいた☆野さまのものと違い、見たことはあるけど読んだことはないようでした。
なんだか好みのホラーの薫りがします(*´艸`*)
たぶんもう5年は漫画を読んでおりませんが、読みたくなりましたლ(´ڡ`ლ)
でもギャグのセンスはないのか_φ(・_・メモメモ……
憧れられる存在っていいですよね!
尾妻さまの緻密でインテリジェンス溢れる作風の原点を見た気がしました。
気持ちの詰まったエッセイをありがとうございます(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾ぺこ
検索してみましたが、どうやら高校生の頃、誠旬食堂でいつも読んでいた☆野さまのものと違い、見たことはあるけど読んだことはないようでした。
なんだか好みのホラーの薫りがします(*´艸`*)
たぶんもう5年は漫画を読んでおりませんが、読みたくなりましたლ(´ڡ`ლ)
でもギャグのセンスはないのか_φ(・_・メモメモ……
憧れられる存在っていいですよね!
尾妻さまの緻密でインテリジェンス溢れる作風の原点を見た気がしました。
しいな ここみさん、感想ありがとうございます!
食堂に星野之宣のSF漫画を置いているとか、どんだけマニアックなのか……。話は逸れますが、以前、寺沢武一の『コブラ』のコミック全巻が揃っている自動車整備工を訪れたことがあります。なかなか粋な社長だな、と眼を瞠ったものです。
もしモロ☆に興味を持たれたのなら、個人的には『暗黒神話』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)から入り、『孔子暗黒伝』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)、『マッドメン 諸星大二郎作品集』(中公愛蔵版・中央公論社)と読み進めることを勧めます。モロ☆が長年追い求めた、『神とは何か?』という根源的テーマに迫っております。
または、おどろおどろしい妖怪ものが読みたいのなら、代表作の一つでもある妖怪ハンターシリーズ『海竜祭の夜』(ジャンプスーパーエース・集英社)、『天孫降臨』(ヤングジャンプ・コミックス・集英社)へと進み、気に入ったのなら古代中国もののシリーズ『諸怪志異(一)異界録』(アクションコミックス・双葉社)、『諸怪志異(二)壷中天』(アクションコミックス・双葉社)、あるいは日常の恐怖短編集『不安の立像』(ジャンプスーパーエース・創美社)へと流れるのもアリかと。
いきなり『無面目・太公望伝』(希望コミックス・潮出版社)を読んではいけません。あれは後に取っておきましょう。あれはモロ☆漫画にしては人間賛歌を描いた感動作なのです。一番おいしいものは最後に残しておきましょう……。
人によっては『栞と紙魚子シリーズ』が気に入ることもあるかもしれません。これはモロ☆の脱力するようなギャグが満載で、不条理な日常世界を描いております。端的に言うならば、『モロ☆版ペンギン村、あるいはモロ☆版うる星やつら』とでも表現しましょうか……。
このたびは企画に参加させていただき、ありがとうございました。
締切前日に頑張りすぎたから、明くる日、胃腸風邪になっちゃった(*^-^*)
食堂に星野之宣のSF漫画を置いているとか、どんだけマニアックなのか……。話は逸れますが、以前、寺沢武一の『コブラ』のコミック全巻が揃っている自動車整備工を訪れたことがあります。なかなか粋な社長だな、と眼を瞠ったものです。
もしモロ☆に興味を持たれたのなら、個人的には『暗黒神話』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)から入り、『孔子暗黒伝』(ジャンプスーパーコミックス・集英社)、『マッドメン 諸星大二郎作品集』(中公愛蔵版・中央公論社)と読み進めることを勧めます。モロ☆が長年追い求めた、『神とは何か?』という根源的テーマに迫っております。
または、おどろおどろしい妖怪ものが読みたいのなら、代表作の一つでもある妖怪ハンターシリーズ『海竜祭の夜』(ジャンプスーパーエース・集英社)、『天孫降臨』(ヤングジャンプ・コミックス・集英社)へと進み、気に入ったのなら古代中国もののシリーズ『諸怪志異(一)異界録』(アクションコミックス・双葉社)、『諸怪志異(二)壷中天』(アクションコミックス・双葉社)、あるいは日常の恐怖短編集『不安の立像』(ジャンプスーパーエース・創美社)へと流れるのもアリかと。
いきなり『無面目・太公望伝』(希望コミックス・潮出版社)を読んではいけません。あれは後に取っておきましょう。あれはモロ☆漫画にしては人間賛歌を描いた感動作なのです。一番おいしいものは最後に残しておきましょう……。
人によっては『栞と紙魚子シリーズ』が気に入ることもあるかもしれません。これはモロ☆の脱力するようなギャグが満載で、不条理な日常世界を描いております。端的に言うならば、『モロ☆版ペンギン村、あるいはモロ☆版うる星やつら』とでも表現しましょうか……。
このたびは企画に参加させていただき、ありがとうございました。
締切前日に頑張りすぎたから、明くる日、胃腸風邪になっちゃった(*^-^*)
- 尾妻 和宥
- 2025年 04月02日 06時56分
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