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戦国時代の様々な事情が分かりやすく描かれており、今川氏真の人物像を容易に想像することができました。
また、流れるような筆致のおかげで、周囲を取り巻く歴史的人物たちとの関係性が伝わってきます。
非常に関わりが深い徳川家康とのエピソードを挟むことで、その後の織田信長とのある種の戦いがより強調されていると感じました。
暗愚と呼ばれた氏真の意地がどのようなものだったのか。それらが納得と同時に心に染み渡る結末で、余韻が残りました。
素敵な作品をコンテストにご応募いただきありがとうございます。
[一言]
とても読みごたえのある作品でした。
氏真は大河の主役になるには難しい感じの生涯であったかもしれませんが、時代を動かす英傑たちに翻弄された悲運の人だったのかも、などと思ったりも。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2024年 07月10日 17時53分
管理
 > 椎名ユズキ 様

 感想ありがとうございます! 読み応えのある作品と仰って頂き、嬉しく思います。
 確かに、大河ドラマの主役となるのは難しいかも知れません。ただ、信玄や信長などの英傑、それに地方大名へ着実に成長しつつある家康など氏真が置かれた環境はかなり酷だったのもまた事実です。そうした視点では、悲劇の人かも知れませんね。
 私自身こうした“時代のうねりを乗り越えられなかった人”を主人公に書くのは初めてでしたので、そうした悲哀や負けた者なりの矜持など感じ取って頂けたら幸いです。

 佐倉伸哉
[一言]
完結、お疲れ様です。
あの時代の大きな流れの中、翻弄される氏真の心情はどのようなものだったのか、家康や信長に含むものは本当になかったのかなど、想像がかきたてられました。
蹴鞠のシーンは迫力もあって、面白かったです。



ただ、あえて厳し目の意見を言わせていただければ、妻の早川殿にあまり触れていないのが、正直もったいないと感じました。
北条家としては、帰る国を失った今川と縁を繋いでおく必要など稀薄ですし、離縁させてもっといいところと縁組させる手もあったはずです。
それなのに、落ち目の氏真にどこまでも付き従った早川殿って、なかなか健気じゃないですか。
子供もバンバン作ってましたし、夫婦仲も良かったはず(^^;
早川殿目線での話も読んでみたいところですね。
  • 投稿者: 歌池 聡
  • 2024年 07月09日 22時17分
 > 歌池 聡 様

 感想ありがとうございます。
 蹴鞠のシーンについては突発的に思いついたとは思えないくらい、自分の中ではクリーンヒットな出来になりました。個人的には課題としている独自解釈も作中に入れられて、手応えとしては決して悪くない作品だと思っております(だからこそ加筆した上で投稿したのですが)。

 正室の早川殿に関しては、完全に盲点でした。北条家退去後も転々と居を移す氏真にずっと付き添い、仲睦まじいというのはもう少しスポットライトを当ててあげれば良かったかなと思います。ただ、今作は“氏真のささくれ立つ気持ち”に主軸を置いていたので、バランスは難しそうですが……。

 歌池聡様に面白かったと仰って頂き、ホッとしております。
 次回作はいつになるか分かりませんが、また読んで頂けると幸いです。

 佐倉伸哉
[一言]
お久しぶりです。新連載、お待ちしてました。

『氏真』とはまた面白い題材を選びましたね。
ほとんどの歴史小説で『残念な人』扱い、北条に行った辺りで物語から退場させられることが多い人ですが、実はその後も意外と──

一度興味があって調べたことがあったんですが、どういう風に描いていかれるのか、続きが楽しみです。
  • 投稿者: 歌池 聡
  • 2024年 07月06日 22時41分
 > 歌池 聡 様

 私自身も、この作品を書くまで氏真のイメージは“今川家を滅亡させた、蹴鞠が上手な暗君”程度にしか思っておりませんでした。
 それがどうして題材に描いたかにつきましては後書きの方にて述べさせて頂きます。
 歌池聡様が最後の最後まで楽しまれることを、祈っております。

 佐倉伸哉
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