感想一覧

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[一言]
小さい頃、天井裏を走り回るネズミの音が怖かった。
まだ成人もしてない若い僕ですが、住んでいた家が言い方は悪いけど、ボロ(?)で、ネズミが天井裏に居て、夜になると、カリカリ、とか、タタタ、って音が聞こえて、すごい怖かった。


所で、これを読んで思い浮かべて文句があります。

イア イア クトゥルー フタグン
イア イア クトゥルー フタグン


あれ?なんだか幻聴が?
  • 投稿者: 匿名
  • ~14歳 男性
  • 2021年 05月12日 22時50分
秋口圭吾 様


はじめまして。ご高覧ならびにご感想をありがとうございました。
かなり古い作品でお恥ずかしい限りなのですが、いまだにこうして読んで頂けて嬉しく思います。

ネズミ、いるところにはいますよね(笑)。私の実家も建て替えるはすごく古くて、天井裏のネズミ(たぶん……)の足音をよく聞いた覚えがあります。それを追いかける野良ネコ(たぶん……)の足音も。本作に出てくる古い家のイメージは実際に住んでいた家をモデルにしています。
クトゥルーフタグン……ええ、それは幻聴なので大丈夫ですよ(笑)。ラヴクラフトの神様たちは人間の感情など歯牙にも掛けませんが、私の書くホラーの源泉になっているのはドロドロした愛憎劇なのです。本作の語り手は自分の中の残酷性を意識しているだけまだマシで、世の中には自らがバケモノになっていることに気づいていない人も多いような気がします。

この度は本当にありがとうございました!
[良い点]
2011年の作品ですが、他の方同様タイトルに強く惹き付けられ、拝読させていただきました。
「テナガエンコウ」という音だけで、なんとなくどんな妖怪(お化け?)なのか想像ができてしまい、そこが返って不気味さを感じさせます。
しかもお婆様から実際聞いたお話ということで、検索してもヒットはしませんがもしかしたらその土地にだけ伝わる何かがあるのかもしれないですね。

最後に主人公の腕に起きる変化も意味深でした。これからも同じような事を繰り返しながら、いずれ化け物と一体化してしまうのでしょうか……

[一言]
個人的に黒くて細くて手足が長いものにとても不気味さを感じるので、こんなものが夜中に自分の部屋に入って来たら、間違いなく失神してしまいます。

  • 投稿者: 生吹
  • 2018年 08月21日 22時50分
イブキ 様


ご感想ありがとうございます。
旧い作品ですが、お楽しみ頂けたようでよかったです。「なろう」に投稿を始めてから二作目の作品です。この頃は短編が得意だったんだよなあ……(遠い目)。

全体像が見えず、ただ毛むくじゃらの長い腕だけが伸びてくるイメージが怖いですよね。実家のある土地に特有の妖怪なのか、もしかしたら祖母の(あるいはその親の)創作怪談だったのかもしれません。子供を寝かしつけるためのオバケ話のような。孤独な若い女性のもやもやっとした心理を書いてみたくて、古めかしい妖怪譚とリンクさせました。人の心の闇が「彼ら」を呼び寄せるのでしょうね。

猛暑が戻って参りましたが、少しでも涼しくなって頂けたら幸いです。ありがとうございました。
[良い点]
 物語前半では、舞台となる主人公の実家の描写がリアルで、特に日本の伝統家屋が持つじめっとした湿気が、自分の肌にまで伝わってくるかのようでした。
 以前、評論好きな私の兄が「日本のホラー映画を観ていると、日本という国独特のじっとりとした湿り気が感じられる。『リング』のような日本のホラー映画を外国がリメイクしても全然怖くないのは、このじっとり感がないからだ!」などと言っていたことがあります。橘さんの本作を読むと、まさに兄が言っていたような日本独特の「じっとりとした湿り気」が感じられて、これが本作の怖さを際立たせているのではないか、と思いました。

 また、本作が主人公の子供時代における恐怖体験談で終わらず、成人してからの後日談との二部構成になっている点にも、オリジナリティを感じました。物語後半を読んでいると、このお話が単なるホラー小説ではなく、「本当に怖いのはお化けなどではなく、人間の心にひそむ嫉妬。嫉妬という暗くどろどろした情念が、時として恐ろしいもの、あるいは怖い未来を招いてしまうこともあるかもしれませんよ!」という橘さんのメッセージが込められた作品のように思えて、「うーん、そんなこともあるかもしれないな……」と唸ってしまいました。
[一言]
 余談ですが、私の家の隣には、子供の頃住んでいた旧家が、まだ取り壊されずに残っています。その家の二階へと続く階段の天井板は、強風の日になると(風が天井裏に吹き込むためか)横へずれて開き、真っ暗な天井裏が丸見えになってしまいます。子供心に、とても怖かった記憶があります。本日、橘さんの『テナガエンコウ』を読んでから旧家へ行ってみたのですが……果たして天井板が横にずれて、天井裏の真っ暗闇が見えていました。階段を上がってみようかな、とも考えたのですが、そうすると今にも、天井の隙間から黒い毛むくじゃらの腕がにゅうっと伸びてきそうで……ぎゃあー! 結局、上がらずに逃げてきてしまいました(汗)。

 はじめまして、橘 塔子さん。諸葛 亮と申します。剣と魔法の冒険ファンタジーが大好きなのですが、他にもシルクロードや古代の旅・交易の話も好きで、当サイトでそうしたものを扱った作品を探しているうちに、橘さんの『水面の月を抱く国』に行き当たりました。ただ今拝読中なのですが、長編のため読了まで時間がかかるので、まずはご挨拶を兼ねて、短編ホラー『テナガエンコウ』の感想を書かせていただきました。
『テナガエンコウ』、怖かったです! 前述のように(自分の勝手な解釈かもしれませんが)、橘さんから読者へのメッセージのようなものも感じられて、ただ怖いだけではない、いいお話だなと思いました。
『水面の月を抱く月』も、読み終えましたら、ぜひ感想を書かせていただきたく存じます。
 それでは、これにて失礼いたします。
 自分も創作、がんばります!
諸葛 亮 様


はじめまして。この度は拙作へのご感想をありがとうございました。

日本家屋がもつ独特の空気の描写には力を入れましたので、その部分にお褒めのお言葉を頂いて嬉しいです。実家の古い家がモデルになっており(今はもう建て替えてしまいましたが)、古びた畳の臭いや建具の軋む音などリアルに描写できたのだと思います。
諸葛さまのご実家はまだ残っているとのことでしたが、古い日本家屋が内包する『闇』は子供ばかりか大人までも想像力を刺激されますよね。しかも怖い方に……(笑)。この作品も子供の頃に祖母から聞いた妖怪譚がもとになっており、当時は長い腕が出てくるという板の間を歩くのが怖かったものです。

>本当に怖いのはお化けなどではなく、人間の心にひそむ嫉妬。

こう解釈して頂けて、自分の描きたかったことが伝わったとホッといたしました。何本かホラーを書きましたが、私の作品はたいていこのテーマに集約します(笑)。おそらく心霊現象や怪異だけで怖がらせる腕がないので、心理的な面で攻めてしまいがちなのだと思います。それでも恐ろしく感じて下さったならば幸いです!

長編ファンタジーの方もご高覧下さっているとのこと、本当に嬉しくて申し訳ないほどです。長い作品ですし、ファンタジーのくせに魔法も冒険もありませんので、途中でリタイアなさっても全然OKですよ! 無理のない範囲で読んで下さいね。私の方も現在諸葛様の作品を拝読中です。読了いたしましたら感想欄にお邪魔しますね。

このように丁寧なご感想をお寄せ下さったこと、心より感謝いたします。ありがとうございました。
[良い点]
作者さまの策略どおりもらした。

読み終わったら何故かドラえもん、魚肉ソーセージ、かにかま
↑を3回繰り返したところで正気に戻れた気がする。


ぷるぷる食感 様


はじめまして。ご感想ありがとうございました!

も、もらしましたか!? 怖がらせようとは思いましたが、そこまでは意図しておりませんでした。申し訳ないことをしました……。
でも復活の呪文で正気に戻られたとのこと、ホッといたしました。

「テナガエンコウ」という妖怪(?)は私が祖母から聞いたお話もとにしています。作中の古い家の描写なども、建て替え前の実家がモデルです。ですので、現実感のある怖さを伝えることができていたのならば大変嬉しいです!

これからもいろいろなホラーに挑戦したいと思っています。よろしければまた覗きにきて下さいませね。
ありがとうございました。
[良い点]
流れるような文章で、とても読みやすかったです。
橘さんの書く文章は無駄がなくて、するりと頭の中に入っていくような感覚がして好きです。
[一言]
こんばんは、最近ホラーに耐性?ができてきたっぽいので、覚悟を決めて読ませていただきました。

手長猿公、聞いたことなかったです(汗)
そんな剛毛な腕がゆらゆら揺れてるなんて……怖いよりも気持ち悪い気がします(汗)
最後、主人公の腕が……というのなんですけど、主人公がいなくなって欲しい、と思う人を連れて行ってしまうのが手長猿公であり主人公の腕自身ということなんでしょうか?
それとも主人公の腕にとり憑いた手長猿公ってことなのか……むむ。

最近ホラー的な漫画を読んでいたのですが、やっぱり視覚で訴えるものの方が怖いですね(汗)
絵の方がパッと見た時に、理解するよりも早く怖い思ったり驚いたりするので……文章は読まないとわかりませんし。
映像は絶対無理ですけど!(汗)
ゆるめのホラーならいけるみたいです……ホラーというか不思議な出来事系?

ではでは、他のも読ませていただいたので、感想を書いてそっと隅に置いておきますね!
これからも頑張ってください♪
  • 投稿者: みづき
  • 2013年 10月12日 23時14分
怒濤の感想ラッシュ、ありがとうございます! とっても嬉しくて舞い上がっております。
ひとつずつ返信させて頂きますね。

『手長猿公』は私の祖母から聞いた話がモデルです。本当にそういう妖怪がいるのかどうかは不明ですが(祖母の創作だったのかも)、子供の頃は妙にリアルで恐ろしかったのを覚えています。
作中では、主人公の無意識の欲望に招かれてやってくる存在にしています。そのうちに彼女とシンクロしてしまうのではないでしょうか……人間の欲望には際限がないですからね。

幼少期に感じた恐怖と、大人になってからのドロドロした感情が上手くミックスできればと書いた作品だったのですが、気持ち悪いと感じて頂けてよかったです。そうなんですよ、怖いというより気持ちの悪い、不気味な存在なんですよね。

ホラーを書いておいてアレなんですが、私もホラー映像は苦手です。驚いちゃうんですよね。
反対に、小説のホラー作品は大好きです。文章から想像力が広がって、ジワジワと怖くなります。映像よりも長い間、恐怖が続く気がします。
そういう恐ろしい作品が書けるといいんですが、まだまだですね(笑)。

苦手にも拘わらずお目を通して下さって、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
[一言]
初めまして。ホラーが大好きであちこち彷徨い歩くうちにたどり着き、一気に読み終えてしまいました。

怖かったです。そして面白かったです!

土着的、妖怪的な得体の知れないモノの恐怖と、ある意味ではもっと恐ろしい女性の深層心理を掛け合わせて醸造したような雰囲気に、小池真理子の一連の恐怖小説を思い出しました。筆致も大変に流暢で、あたかもプロの作品を読むような心地好さに浸ることができました。

一点だけ気になったのは、テナガエンコウの話をしてくれたのが「父方の」(ですよね?)祖母だということにさりげなく触れておくと、話がさらにわかりやすくなるかと。母方の実家を訪れ、久々に祖父母に会ったというくだりでやや混乱しました。あれ? 久々にってことはこのおばあちゃんはまた別の人……だよね? と。


ともあれ良い作品をありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2012年 04月18日 20時41分
管理
 丁寧なご感想をありがとうございました!
 あまり感想を頂くことが少ないので…嬉しいやら照れるやらで恐縮してしまいます。

 この程度でホラーかよ、と言われてもいいくらいのヌルさと思っていましたが、
 怖いと言って頂けてよかったです。
 自分ではオチがもうひとつだな…と後悔が残っています。
 短編って本当に難しいですね。
 小池真理子さん、大好きです。あんなふうな鮮やかな短編が書いてみたいもんです。

 ご指摘の件、言われるまで全っ然気づきませんでした。
 そうですよね…分かりにくいですよね。
 語り部のばあちゃんは父方で、ぬいぐるみ買ってくれたばあちゃんは母方の設定です。
 近いうちに加筆しようと思います。
 ご指摘、感謝です!

 この度はたいへん励みになるお言葉をありがとうございました。
 よろしければまた覗きにきて下さいませね。
[良い点]
(怪談を聞かされてトラウマになった側の)被害者のお話かと思いきや、じつは……というどんでん返し的な趣向が、意外性ありました。
[気になる点]
というか、気になる点。
改行に違和感をもった部分があります↓

 テナガエンコウは灰色の掌を大きく広げて、まるでドッジボールでも掴むように、妹の頭を上から鷲
掴みにした。妹の手からぬいぐるみが落ちて廊下に転がる。

私の画面が変なのかな?
鷲と掴みの間が改行されてみえます、はて?
[一言]
そうそう私も大人に寝る前に怖い話とか聞かされてトラウマだったことがあったなあ…と思い出しました。
なんで大人は子供をおどかそうとするのだ?
きっと自分も昔おどかされたことがあるからだな、負の連鎖かも、とかちょっと大げさに考えたりもしました。
 この度は拙作を読んで下さり、ありがとうございました。
 丁寧なご感想まで頂きまして、感激しきりです!

 ご指摘のありました改行ミスの件…助かりました。
 ハイ、完全に見落としです(汗)。
 今さらですが修正いたしました。

 幼児期に聞いた怪談のどろっとした怖さは、大人になって文章にしようとするとすごく難しいです。
 なので、この作品は自分的には練りこみ不足と反省しています。
 ああもっと表現力が欲しい…。

 これからも精進しますので、よかったらまた寄っていって下さいませ。
 本当にありがとうございました。 
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