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[一言]
始めまして、皇です。
失礼ながら「だれも評価していない作品」から題名に惹かれて来ました。

レベルが違すぎます。綺麗にまとまりすぎて開いた口が塞がりません。
「新たな発見があるかも!」そのテロップの奥深さに今まで無視していた自分が痛ましい。

欠点も無く達筆であることで地味なのかもしれませんが、それを差し置いてもプロに負けず劣らずの腕を持ってらっしゃると思います。
今の小説ではインパクトや内容を重視する働きがメディアの策略によって行われていますが、
これほどまで幻想的で重圧に充ちた作品を発見できて幸せです。
専門用語なども数々登場しているおかげでそれらが増し、豊富な知識や語彙力に圧巻です。
  • 投稿者: W6095A
  • 18歳~22歳 男性
  • 2008年 01月09日 03時49分
皇さん、こんにちは。

あんまりにも褒め殺されすぎて照れそうです。
地味、というよりは題材がマニアックすぎて誰もついてけないだろうなあ、なんて思っていたのであらすじ欄にはほとんど何も書いてありません。
皇さんの目に今まで止まらなかったのも当然なので、そこはお気になさらないでください。

……だってノストラダムスの四行詩の新解釈(ブームがとっくに過ぎ去ってるのに!)だし。

その上バラードって誰、とか、十二音技法って何、とかつっこまれそうな名詞が多数説明なしで飛び交っておりかなり読みづらかったかと。
SF作家フィリップ・K・ディック(アンドロイドは電気羊の夢を見るか、の彼)の名はSFを読まない人にもよく知られているんですが、J・G・バラードの知名度は微妙なんですよね……。絶版が多いし。
おそらく世界の終末を美しく描くことにかけては、彼の右に出る作家はあんまりいないんじゃないかと密かに私は思っています。駄洒落で出しただけなんですが(汗)

十二音技法は二十世紀を代表する作曲家である、アルノルト・シェーンベルグが創始した作曲技法でございます。彼の作曲した音楽は一度聞いたら忘れられません。不協和音の連続なので。バッハとは対照的です。

この話に出てくる彼が、わざわざアンタレス(ギリシャ語で火星(=戦いの神)に対抗するもの、の意)に自らをなぞらえているのは、ノストラダムスの一番有名な詩(一九九九年七の月〜ってやつです)のラストに「火星が統治するだろう」というフレーズがあるからです。実に分かりにくいですね、これ……。

ええと、ともかく読んでいただいて感謝感激です。本当にありがとうございましたm(__)m
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