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ちょっと長文な感想です。すみません。

こんなに濃い世界が、この世の中にはあったのですね。
私はあまりコンサートに行ったことが無い人間なので、このお話は異世界の話を読むようでした。
このお話でしか味わえない未知の景色を、たっぷりと読めました。この世にこんなお話って一つも無いのでは? 唯一無二。唯一無二ですよ。

ただ完全未経験者にしてみると、繰り返し挿入される主人公のバンギャ満喫エピソードのくだりは、正直ちょっとだけキツかったです。感情移入が出来ないからかもしれません。その分、作者様について色々考えてしまいました。『きっと実体験なんだろうなぁ』『書いてて筆が止まらないのかな』『楽しそう…』とか思いを馳せました。

バンギャに興味が無い私の読む気力を、ちょっと奪ってゆきましたし、『先が読みたくて止まらない』とは思いませんでしたので、ゆっくり読み進めていきました。
でも、今から20年近く前の日本ってこうだったよなぁ…と、何度も思い出しましたよ。ネットの無い世界。デジタルなのは携帯メールくらいで、あとは完全アナログ。電話帳や電話ボックスは重要。情報は全て紙媒体やTV。夏は比較的涼しい。個人情報ってなに?
2000年初頭って、こうして読んでみると面白いですね。この作品で気づきました。

そして仙台のエピソードからです。ここからは怒涛の展開……というか、読むのを止められませんでした。
最後まで読んで、息をついて、出てくるのはただひとつ。
───人はこんなに誰かを愛せるんですね…。
私の私生活でも『あの人ね、アイドルの〇〇の追っかけをして全国を回ってるんだって』という話しは時々聞きました。でもその追っかけしている人の心情にまで考えは及ばなかった。このお話を読んだ今なら『あの人はディープな愛に満ちて、幸せでたまらなかったのかな』と想像しました。
……いや、やっぱり違いますね……。私の知人は、そのアイドルが結婚してしまうと熱が冷めたりしてしまってましたよ。
でも優花は違う。璃桜が将来はとても残念な姿になるって分かってるのに。色々ズルい男だって分かってるのに。それに幻滅するどころか、常に
「でも愛してる」
ここが凄いです。マジで。これにつきます。
よく『推しへの愛で課金した』とか言いますよね。推し、って言うと言葉が軽すぎる。この作品を読んで、そう思いました。
こんなに誰かを愛せる人は、物凄く幸せな人ですね。男女間の愛で考えても、こんなに誰かを愛せるものなのか。見返りも無いのに。

このお話は、作者様の経験が詰まっているのでしょうか? だとしたら幸せな青春だったんですねぇ。羨ましいです。

ラストについては驚きました。
この後の人生の行く末とか、彼氏をゲットしてとか、そういう展望があるのかと思っていたので。ピックを貰う時期がズレたのは、優花の行動がバタフライエフェクトを起こしたからなんだと思っていました。
じゃあ、40歳独身で階段から落ちて死ぬ未来も、何とかしよう、という方向にいくものだと、てっきりそう思っていました。
でもそうじゃなかった。優花はマジで推しの事しか考えていない。
優花、お話の序盤で「2回目の人生も全力で推しを推そう」とは言ったけど、マジでそうだとは……。物凄いです。

お話としては正直色々疑問がわいたりしました。『何故2回目の人生なのか』『バタフライエフェクトについて追及はしないのか』『階段から落ちて死ぬ未来について何一つ思わないのか』などなど。

でもいくらそう感じても、あの怒涛の愛を読んだ後では、「いや、それが優花なんだよね」ってところに帰り着くのです。
物凄い世界を描いて下さって、どうもありがとうございました。面白かったです。
感想ありがとうございます。


「主人公のバンギャ満喫エピソードのくだり…」に、思わず笑ってしまいました。
バンギャではない方の率直な意見が聞けて、ありがたいです。

このお話は完全な創作です。
ただ、V系に通うという青春を過ごした作者の見たものも入っています。

読みにくいところもあったようですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。


感想の中にもありましたが、2000年代のことは調べながら書く中で作者も面白いなと感じていました。
読んだ方が同じように楽しんでくださり、嬉しく思っています。

ラストや残ってしまった疑問点については、申し訳ございません。
今後の執筆の参考にさせていただきたいと思います。
貴重な感想をありがとうございます。


また、主人公の愛に心を動かしてくださったのが感想から伝わってきて、とても嬉しかったです。

この作品は、自分がちょっと読みたいなという軽いノリで書いたものです。
そのため、公開を迷っていましたが、左舷様の感想を読んで投稿してよかったなと思いました。


感想を送っていただき、本当にありがとうございます。
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