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人の心は時にひどく歪に見えたり、そうでなかったり……。

難しいですよね。ユニコーンじゃなくても考え込んでしまいそうです。

拝読し終えてから、ユニコーンが大臣に対して、気に入らない、嫌いな気配を感じたのはなぜなのだろう、と考えました。
大臣は大人なので、まったくの純粋な心の持ち主というわけではなかったからなのか。
成人した男性がそもそも、あまり気に入らないからなのか。
ユニコーンが気に入ったジャネット姫の心境を鏡のように反映させただけなのか。
それとも年若いユニコーン自身もまた、ジャネット姫と同じく未熟であり、大臣が『耳に入ってくる話の真偽をご自分で判断する力を手に入れてください』と姫に忠言したように、ユニコーンもまた『立派なユニコーンになるための試練』を経て、周囲の雑音に惑わされぬよう成長すべき段階にいたのか。
『良いこと』というのは、他者に与えることだけを指すのか、それとも己自身の成長をも指すのか。

美しく幻想的な物語を楽しむことに加えて、さまざまな考えをめぐらせてしまいました。
こういうふうに読んでください、答えはこれです、というふうに前面に出すのではなく、読み手ごとに解釈であったり感想が変わるんだろうなあ、という物語の奥深さを感じました。
幻想的なお話として読むのも楽しく、示唆について考えるのも楽しく。
すばらしいお話でした！

とても面白いので続きが読みたくなりました！！！