エピソード9の感想一覧

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〉竹林を抜け、田畑の道を下る。

 収穫を終えた稲の匂いが、秋の風に混ざって運ばれてくる。どこか誇らしげに見えるのは、すべてを出しきった「働き終えた田」の顔なのだろう。

 町の入口が近づくにつれて、気配が増してくる。

 町人たちの声、桶を洗う音、火を焚く煙の匂い──そのすべてが、仮面の縁から流れ込んでくる。

……秋の季節感も感じるし、自然描写の解像度がとっても高いですね!

舞台を丁寧に美しく整えることで、そこで役を演じる登場人物たちにも気持ちがこもってくるようです。
紫雨さん、ご感想ありがとうございます。

「働き終えた田の顔」や「仮面の縁から流れ込んでくる」という表現に注目いただけて、とても嬉しいです。舞台の空気を通して、登場人物の心情が滲むようにと意識した場面でしたので、細やかに読み取っていただけたことが励みになりました。

今後も、季節や風の匂いまでも感じてもらえるような描写を目指していきたいと思います。
面をつけて己を隠してきた暁狐くん。その彼が、ついに完璧な自我を認識して、誰かを「守る」ために動き始めた。七つにして彼は前を向き、一歩を踏み出すことができた。この先の道が例え茨で覆われていたとしても、今の彼なら決して歩みを止めない。それくらいの力強さを感じました。
安珠あんこさん、感想ありがとうございます。
感想ありがとうございます!

まさにその通りで、あの一歩は暁狐にとって大きな意味を持っているんです。
これまで「守られる側」だった彼が、自分の意思で「守りたい」と思えるようになったのは、きっと清雅や桂香の想いをちゃんと受け止められたからこそ。

この先、どんな茨の道があっても、面の奥の彼は止まらない──
そんなふうに感じてもらえて、とても嬉しいです!
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