感想一覧

起承転結が綺麗に纏まっている作品ですね。
ざまぁとかではなく、貴族なんてこんなもんって
よく分かって書いてあるのが素敵です。

これだけ綺麗に纏まっていると、アウル視点の短編1本で夫婦茶碗ならぬ夫婦短編にすれば、より理想的な形に纏まるのでは？と、個人的に思います。

このお話を長編化するとなると、幼少期の交流期のエピソードやら、クソ親父とお祖父様との確執やら、クソ婚約者とのクソエピソード等々、色々追加分の情報が面倒くさくて、スッキリ綺麗に纏まったこの短編の疾走感が全部台無しになると思うのです。
個人的な意見ですので、結局は、作者さんが書きたい、あるいは書けると思った方、または、どっちも書いてみて、しっくり来た方採用等、色々とお試しになるのも有りかと思います。
参考までに。

　マデリンお祖父ちゃんはいつも、
>「マデリンは好きなように生きなさい。そうできるように儂が頑張ろう」
って病を隠し老い先短いのも自覚した上でマデリン本人に言っていたのだと思います。もう口癖です。
　マデリンにとって最悪な状況もいずれ、故お祖父ちゃんパワー発動するよね、マデリンDV父はそれが発動しないように画策してるんでしょ、だからDV父はアセアセしてるんでしょ、と拝読して参りましたが…　発動無しが残念です。このままでは故お祖父ちゃんはホラ吹きジジイ、あるいは口だけジジイになってしまうのが、ちょっと嫌な気分です。
　アウルって、仮性どヘタレ？　真性どヘタレ？　どっち？　笑〜　マデリンにばかり気持ちを吐露させて…　マデリンに気付いてもらうのを待つの？　ラストシーンのアウルの背中を、バシィィィイッ！　と叩きたいです笑〜

ぶっぱするなら、下半身婚約者とDVクソ親父の股間に岩塩弾を叩き込んで欲しかった。非殺傷弾だけど、タマタマなら二度と使い物にならなくなるし？

とてもさっぱりした主人公で好感が持てました。
読者の鬱憤を晴らすためか自分を虐めた奴はみーんな血祭り処刑☆みたいな一周回って主人公サイドも性格終わってない？という主人公や正体は高位貴族や王族のぽっと出の男キャラが実は主人公のことが好きで婚約破棄後にいきなりプロポーズされる展開からのその虎の威を借りてざまぁ断罪☆みたいなダサい主人公がなろうに溢れかえっているので目が洗われたような気持ちです。
中世という時代背景はそもそも子は親の所有物で権利や人格など認められてない時代だと思うので、父がやってることは設定の時代では禁止した事を月イチでこれ見よがしにやる我儘娘への正当な躾でしかないとは思いますが、鞭打った後スッキリしてるところなど決して良い親ではないと思わせる描写が上手く現代読者の価値観と擦り合わせてるなと思いました。
親に逆らえない無力な面もある(裏を返せば良識も常識もある)主人公がやると決めたら自分の力で未来を切り開けるのはカッコいい。

マデリンが、アウルと結婚できてよかったです！よく辛抱しましたね。それにしてもマデリンの父親は許せません。
是非、アウル視点と毒父の失脚を期待したいです！

心が折れず強くしなやかなマデリンがとてもよかった
でもお祖父様はマデリンが好きなように生きるために遺言とか残してくれなかったんだろうか？
毒父親はマデリンの愛馬に蹴り飛ばされたらいいと思う！

婚約者だけがクズかと思いきや、両親（特に父親）がクズ過ぎてびっくりしました。
貴族だからという成約なら守っていたでしょうに、自分の劣等感や感情に任せて娘を虐待していたのに父親は最後までなにもなし。多分祖父にコンプレックスを抱いていたのを娘にぶつけているようですが、それも説明なしでただの予想。
祖父は先が短いとわかっていながら手を打っていなかったようですし、あの父親の本性はわかっていなかったのか、ここまで酷いと思っていなかったのか。
まあ、婚約者の態度からも見るに男の権力が強い世界観なのかもしれませんが、父への不快感がすごくて婚約者の酷さはもはやおまけのよう。

物語内での価値観や父の酷さの理由説明がないので、せっかくの主人公やヒーローの軽妙なやり取りすら父親のクズさに霞んでしまいました。
父の作った環境のせいで受動的になってしまった主人公を能動的に戻すために、主人公からの結婚提案だったのかと思いますが、視点が主人公で周囲の思惑も一切説明がない、思いも語られない中途半端さで素敵なヒーローキャラクターの魅力が半減しもったいないです。
とにかくこの親とは疎遠になれますように。

>　マデリンは言われるがままアウルの手を握った。
>　彼の手を握るのは初めてだ。

→『彼の手を握るのは初めて』？
　出会いの最初の狩りの最後に仲直り(？)の握手をしていませんでしたか？

>　アウルが右手を差し出す。
>　この手を取るのは癪に障る。しかし、ここで突っぱねたらかっこ悪いのはすぐにわかった。
>　祖父たちに見守られる中、マデリンは渋々彼の手を取ったのだ。

あー主人公のお父上、嫁入り前に『銃撃』されないように、
お気をつけてください
以下ちょっとした寸劇（惨劇？）。

クズ父「うわァァァァ、待て待て待て待て」
主人公「父上、ちゃんと外しますわ∩^ω^∩だから、
あの人の家に嫁入りします。でも」
クズ「だーかーらー銃口を向けるな、結納金は納めるから、
待て待て待て待て引き金から指を離せぇ！」。゜(゜´Д｀゜)゜。
※安心して下さい、弾丸は入ってませんよ。知らんけど。
翌日嫁入りの日……
アウル「なんか君の父親、顔が真っ青だけど？」
マデリン「んーちょっと話合いが拗れちゃってね。」

父「Σ（゜д゜lll）」
寸劇終わり、めでたしめでたし（笑）。

（蛇足）父「惨劇になる所だった:(；゛゜'ω゜'):」