感想一覧

[一言]
　仮想世界と『お金』の話ですね。ご自身時事ネタをよく使うとおっしゃっていましたが、１つ貫いたテーマを書こうとする姿勢は、とても好感がもてました。物語も、テーマに向かってまとまっている感じがします。考えさせられる話でした。

　とりあえず今回２つ気になった点がありましたので、書かせて頂きたいと思います。
　一つは、主人公の行動の動機がちょっと弱いかな、といった点です。７年間続いた親友の頼みとはいえ、アメとかニンジンとかがないと、なかなか『行動』にはつながらないかもしれない・・・という。それがあった方が、読者の共感をも、引き込みやすいかと思います。
　もう一つは、『お金は汚い』と清美が語る場面ですが、これは説明で話が進行しすぎているかも、と思いました。
　例えば主人公が清美のもとに行き着く前に、お金がらみで襲われたり巻き込まれたりして、実際に『お金』に関して人々が汚い行為をすることを、肌で感じた方がいいと思うのです。その方が、読者も共感しやすかったのではと思います。
　
　前作同様、この話もまた、主人公と親友の２人が物語の最後まで一緒に旅をしていたら、また違った物語になっていたと思います。あゆみかんさんのキャラのかけあい漫才は、面白いと思うので。２人の考え方の相違が出やすいので、ドラマも書きやすかったかもしれません。
　また楽しませていただき、ありがとうございました。
　評価はちょっと辛口かもしれませんが、当然私は『物語』『ドラマ』を書いた作品の方をより評価しています（そう見えないかもしれませんが）。そういうものも、もっと見せて頂きたいなと思っています。
　ということで、またぜひ楽しませていただけたらと思います。


Ｐ．Ｓ．『足の長いおじさん』の感想で、ちょっと言葉が足りなかった箇所がありました。『前半部分で』主人公のおじさんに対する期待感が弱いかも、の間違いです。この場を借りておわびします。