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秋の文芸展2025より飛んできました。
なんだか、妙に心が惹かれて。

訥々とした文体に飾り気のない台詞、死がテーマであるにも関わらず、なぜか全体に"温かみ"を感じました。
ダムに雨に…水の描写が多いのに、不思議ですね。

素敵な作品を公開してくださって、ありがとうございます。
  • 投稿者: 読み専
  • 2025年 10月11日 01時15分
ありがとうございます。

この短編には2つ書きたいことがあって

◯ひとつは、真面目に考え過ぎずに少々のことはやっても生きていけばいいよ、ということです。

私が社会に出る前に長い病気が治っていなくて心にとても圧迫感を感じていました。
そんな時、何かのヒントはないだろうかと井原西鶴の日本永代蔵を読んでみました。
そこには、大阪の商人の息子だったが放蕩が過ぎて親から勘当された人の話がありました。
その人が江戸へ行こうと田舎道をとぼとぼ歩いていると犬が死んでいて、近くにいた農夫に「この犬は薬草を食べさせて育てた犬で、この犬の肉は万病に効く。」と言い焼くのを手伝わせて農夫にも一部あげ、自分はその肉を売りながら江戸へ行きました。

江戸へ着いて寺で座って、さてどうしてものか、と思っていると、手水場で洗った手をみなが困っているのを見て、手拭いを売ったらどうだろう、と思い実行して財を成したという話が書いてありました。

私はこの話を読んでものすごく心が楽になりました。少々悪いことをしても生きていけばいいんだと思ったからです。 悪いことはそうそう出来ませんけどね。

◯ふたつ目は、終盤に書いている念仏です。
何を馬鹿なことを、と思われるでしょうがヨガにもマントラヨガというのがあって「マントラ、マントラ」とか唱える様です。
言葉は何でも良くて、唱える作業をすることによって気分が悩みの底へ落ちてしまわずに関心が少しでも分散することによって途中でとどまっていれる、ということです。
外へ出ることも、出れば車にも信号にも気をつけないといけないし、肌に当たる風の温度にも、空の色にも関心が分散されので念仏と似た効果があると思います。

仏教は生きるテクニックというか乱れる心の対処の仕方を描いたものだと思います。
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私は変わった環境で育ったのでこんな文章になってしまいましたが、お役に立てれば幸いです。
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