感想一覧
▽感想を書く最初の一行「お父様はこの国の王なのですが、娘の私から見ても明らかに王失格!」の時点で一気に掴まれました。
暴君じゃなくて「とにかく無能」という方向性と、「貴族同士の揉め事を王が全部さばこうとした結果『先に言ったもん勝ち』になる」というロジックが、笑えるのに妙にリアルでゾッとします。ここまで仕組みレベルで崩壊していく感じを、王女一人称の軽い語り口で説明させているのが読みやすくてうまいなと感じました。
王女のツッコミもキレッキレで面白かったです。
「大人の知恵とやらがレッテル貼りで黙らせることだったとは」や、「国賊らしいからもういいです」のあたりは、笑いながらも喉の奥がひりっとする感じで、父親への愛情ゼロではないけどもう無理、という距離感がよく出ていました。王家の遺産を食いつぶしているだけ、という認識も辛辣だけど筋が通っていて、主人公の政治感覚の鋭さが伝わります。
そこからの隣国王太子との会話がまた気持ちいいですね。
「昔からそうだから」で思考停止していた慣習を、主人公の一言で「確かに!」とちゃんと再検証しようとする王太子の姿勢が、父王との対比として効いていて、プロポーズの唐突さにびっくりしつつも「この人なら一緒にやっていけそう」と主人公が判断する流れに説得力がありました。
ラストの
「この国は好きだったけど、お父様は大嫌いでした。」
という締めが最高でした。国を裏切る形ではなく、ちゃんと“王女としての役目”を果たしながら、自分の居場所を隣国に選ぶ…というオチが、主人公らしい皮肉と前向きさの両方を感じさせて、読後感がすごく良かったです。
政治ギャグ寄りなのに、構造批判としても筋が通っていて、こういう「女目線×政治×家族への失望と脱出」の話、もっと読みたいと思いました。他の作品も覗いてみたくなる一編でした。
暴君じゃなくて「とにかく無能」という方向性と、「貴族同士の揉め事を王が全部さばこうとした結果『先に言ったもん勝ち』になる」というロジックが、笑えるのに妙にリアルでゾッとします。ここまで仕組みレベルで崩壊していく感じを、王女一人称の軽い語り口で説明させているのが読みやすくてうまいなと感じました。
王女のツッコミもキレッキレで面白かったです。
「大人の知恵とやらがレッテル貼りで黙らせることだったとは」や、「国賊らしいからもういいです」のあたりは、笑いながらも喉の奥がひりっとする感じで、父親への愛情ゼロではないけどもう無理、という距離感がよく出ていました。王家の遺産を食いつぶしているだけ、という認識も辛辣だけど筋が通っていて、主人公の政治感覚の鋭さが伝わります。
そこからの隣国王太子との会話がまた気持ちいいですね。
「昔からそうだから」で思考停止していた慣習を、主人公の一言で「確かに!」とちゃんと再検証しようとする王太子の姿勢が、父王との対比として効いていて、プロポーズの唐突さにびっくりしつつも「この人なら一緒にやっていけそう」と主人公が判断する流れに説得力がありました。
ラストの
「この国は好きだったけど、お父様は大嫌いでした。」
という締めが最高でした。国を裏切る形ではなく、ちゃんと“王女としての役目”を果たしながら、自分の居場所を隣国に選ぶ…というオチが、主人公らしい皮肉と前向きさの両方を感じさせて、読後感がすごく良かったです。
政治ギャグ寄りなのに、構造批判としても筋が通っていて、こういう「女目線×政治×家族への失望と脱出」の話、もっと読みたいと思いました。他の作品も覗いてみたくなる一編でした。
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