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虫籠の描写だけで一気に不穏さを掴まれて、その中身が「人間に見える存在」だと分かった瞬間から、ずっと居心地の悪さが続くのが強かったです。
「人間ではありません」という説明に納得できない読み手の感覚を、そのまま語り手に背負わせているのも巧みだと思いました。

町人の問いかけ――人間はそこまでのことをするのか、という列挙が静かだけど決定打で、価値観が反転する瞬間がぞっとしました。
それでもなお「理解できてしまう言葉」を理解しないと決める一文が、この町のルールと読者の立ち位置をはっきり分けていて印象的です。

最後の「あなたは違うでしょう?」と町を去る結末まで、裁いている側と見ている側の境界が曖昧なままなのが怖く、読み終わっても虫籠の光景が頭に残りました。
ご感想ありがとうございます!
(お返事遅くなり申し訳ありません!)

誰がどう見ても晒されているのは人間である。
けれど、晒されたものが何をしたかを知ればこの報いはある種『当然のもの』と思えてしまう。
少なくともこの街には『そう思えてしまう』人間ばかりが集まっている。
では、自分はどうか……?
悪行を知ったうえで晒されたものを見つめて当然の報いだと思えるか?
その答えが出る前に街を去る。

そんな後味の悪い話。
果たして自分がもしこの街に立ち寄ったならどうするだろうか?
そんなことを考えながら書いていた気がします。

相馬様の心に何か少しでも役に立ったならば作者としてとても嬉しいです。
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