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読み終えたあと、胸の奥に「冷たさ」と「熱さ」が同時に残りました。
硝子の品質問題を扱いながら、結局描かれているのは 信頼 と 恐怖 と 選択 で、仕事をしたことのある人ほど刺さる物語だと思います。

「曇りは見えない欠陥の始まり」という言葉が象徴的で、硝子だけじゃなく、組織や人の心にもそのまま当てはまっていくのが怖いほどリアルでした。
ログ欠落、隠蔽、出荷判断、現場のざわめき――その一つひとつが“悪意”ではなく“恐怖”から起きているのが、余計に苦しかったです。

真田が強いヒーローとして描かれるのではなく、家族の約束を破りそうになる葛藤や、止めた責任を引き受ける怖さまで丁寧に描かれていて、最後の「曇ったら拭く。隠さない」という言葉がすごく効きました。
派手な成功譚ではなく、曇らせないために痛みを引き受ける話。読後感が静かで深いです。
  • 投稿者: 麗奈
  • 2026年 01月15日 00時17分
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