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読み応えたっぷり!
読んだ後『ゲーム世界に転移して~』を読み返しに行きました。面白さ倍増。
アリアさんの豪快でタフな心持ちは血筋もあるでしょうが、何より育った環境を生かしきったのが気持ち良いです。
養護院のシスターも親方も心根から凜々しくて、その薫陶を十分に受けて育った彼女に拍手です。
シスターは「か弱い仔羊~」の後に続く言葉にしびれました。彼女もまた、武闘派だったか…!
リオンさんの、ナチュラルやらかし(笑)
それで、辺境伯夫人の心の棘がひとつ抜けて良かった。
この世界の習いかもしれませんが3人中2人も魔獣に殺されたという傷は、とても深いものだろうと。
アリアさんも亡国七男氏と幸せを歩み始めて、次男氏も最愛と再会。亡国兄弟も着々と支え合うパートナーという幸福を手にしていて嬉しい限り。
アリアさんの体質はこの世界では致命的なものに入りますが、彼女ら彼らがそれとどう向き合っていくのか。
万が一の事態に陥るのか、その際リオンさんのやらかしではどうにもならないのか、それとも裏技的なアプローチで上乗せでやらかしちゃうのか。
と、興味が尽きません。
パウリーネさんを見て、蘇生組のメンタルのパワフルさが頼もしい。
もともとの性格もあるでしょうが、一度、死にガンぎまるくらい魔獣と相対した経験持ち。
さらに一皮剥けていてもおかしくない方々にも注目しています(笑)
長々と失礼いたしました。
読んだ後『ゲーム世界に転移して~』を読み返しに行きました。面白さ倍増。
アリアさんの豪快でタフな心持ちは血筋もあるでしょうが、何より育った環境を生かしきったのが気持ち良いです。
養護院のシスターも親方も心根から凜々しくて、その薫陶を十分に受けて育った彼女に拍手です。
シスターは「か弱い仔羊~」の後に続く言葉にしびれました。彼女もまた、武闘派だったか…!
リオンさんの、ナチュラルやらかし(笑)
それで、辺境伯夫人の心の棘がひとつ抜けて良かった。
この世界の習いかもしれませんが3人中2人も魔獣に殺されたという傷は、とても深いものだろうと。
アリアさんも亡国七男氏と幸せを歩み始めて、次男氏も最愛と再会。亡国兄弟も着々と支え合うパートナーという幸福を手にしていて嬉しい限り。
アリアさんの体質はこの世界では致命的なものに入りますが、彼女ら彼らがそれとどう向き合っていくのか。
万が一の事態に陥るのか、その際リオンさんのやらかしではどうにもならないのか、それとも裏技的なアプローチで上乗せでやらかしちゃうのか。
と、興味が尽きません。
パウリーネさんを見て、蘇生組のメンタルのパワフルさが頼もしい。
もともとの性格もあるでしょうが、一度、死にガンぎまるくらい魔獣と相対した経験持ち。
さらに一皮剥けていてもおかしくない方々にも注目しています(笑)
長々と失礼いたしました。
こちらにもご感想を頂きましてありがとうございます! 短編のつもりだったんです。最初は……。今度こそ短編が書きたい、と書き始めたら尾が生えて、幼竜が爆誕しました……。
アリアの性格や話し方は、多分にシスターの影響を受けています。大好きなシスターみたいな大人になりたいと、シスターを失った後も足掻き藻掻いた結果、今のアリアがいます。軍神の御許で眠るシスターは『あの立派に育った自慢の愛し子は途中まで私が育てました!』と後方腕組みしていそうです。失った、他の同じ養護院の友達で家族だった子どもたちと一緒に、シスターはアリアが現世で一生懸命生きているのを応援しているかもしれません。
辺境伯夫人は、本編の大攻勢で次女のラウラの部隊がロストした時点で、御自分の子はルイスただ一人になってしまい、この規模の大攻勢では、自分はもちろんルイスすら生き残れまいと覚悟していました。―――からの、リオンによる王配宣言、戦力大増強による異常速度の戦線押し上げ、助かるはずの無かった、ラウラ部隊の蘇生を経験して、ワンヒットしています。
で、長女のアデリナでツーヒット、今回のアリアでスリーヒットです。たぶん、もう息もできないくらいの感情で支配されていらっしゃいます。戦犯リオンは、まったく無自覚で、家族が皆今日も元気で嬉しいですね~とホワホワ微笑んでいます。
アリアのその後は、また本編で触れられたら、登場時にでも。登場人物が多いので、文章で触れていないことも多いのですが、しれっと片隅にいたりするかもしれません。
パウリーネは……登場人物一覧でしか触れないつもりが、何故か(たぶん夫のせい)、ちょくちょく登場する御婦人となりました。彼女も彼女の事情があり、夫と結婚し、覚悟の上で特攻作戦に志願したのですが、また触れる機会がありましたら、書きたいと思います。
いつも丁寧なご感想を頂きましてありがとうございます。嬉しく拝読しております。『幸多かれ』と沢山の祈りと願いを背負った≪豪運≫のアリアともども戌井さまに御礼申し上げます。ありがとうございました!
アリアの性格や話し方は、多分にシスターの影響を受けています。大好きなシスターみたいな大人になりたいと、シスターを失った後も足掻き藻掻いた結果、今のアリアがいます。軍神の御許で眠るシスターは『あの立派に育った自慢の愛し子は途中まで私が育てました!』と後方腕組みしていそうです。失った、他の同じ養護院の友達で家族だった子どもたちと一緒に、シスターはアリアが現世で一生懸命生きているのを応援しているかもしれません。
辺境伯夫人は、本編の大攻勢で次女のラウラの部隊がロストした時点で、御自分の子はルイスただ一人になってしまい、この規模の大攻勢では、自分はもちろんルイスすら生き残れまいと覚悟していました。―――からの、リオンによる王配宣言、戦力大増強による異常速度の戦線押し上げ、助かるはずの無かった、ラウラ部隊の蘇生を経験して、ワンヒットしています。
で、長女のアデリナでツーヒット、今回のアリアでスリーヒットです。たぶん、もう息もできないくらいの感情で支配されていらっしゃいます。戦犯リオンは、まったく無自覚で、家族が皆今日も元気で嬉しいですね~とホワホワ微笑んでいます。
アリアのその後は、また本編で触れられたら、登場時にでも。登場人物が多いので、文章で触れていないことも多いのですが、しれっと片隅にいたりするかもしれません。
パウリーネは……登場人物一覧でしか触れないつもりが、何故か(たぶん夫のせい)、ちょくちょく登場する御婦人となりました。彼女も彼女の事情があり、夫と結婚し、覚悟の上で特攻作戦に志願したのですが、また触れる機会がありましたら、書きたいと思います。
いつも丁寧なご感想を頂きましてありがとうございます。嬉しく拝読しております。『幸多かれ』と沢山の祈りと願いを背負った≪豪運≫のアリアともども戌井さまに御礼申し上げます。ありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 10月01日 21時59分
どこ掘っても面白いな、この兄弟w
エピソード11
読了有難うございます!
ちなみに、パウリーネの等身大人形と一緒に朝廷に出仕する権利は『パウリーネ特権』と呼ばれ、勅令で公布されたオイゲンのみに許された権利です。
動く『パウリーネ特権』人形(本人)が出仕した日に、宮廷は恐慌状態に陥りました。
「彼女は本当に私の妻で……!」
「そうだな、うん。オイゲン、お前が頑張ってるのは皆知ってるよ、だが、これはやりすぎだ。きっとパウリーネ様も軍神の御許で頭を抱えるレベルのやらかしだ」
「……私、パウリーネ。今、現世で頭を抱えているの……」
みたいな感じです。ご感想を頂きましてありがとうございました!
ちなみに、パウリーネの等身大人形と一緒に朝廷に出仕する権利は『パウリーネ特権』と呼ばれ、勅令で公布されたオイゲンのみに許された権利です。
動く『パウリーネ特権』人形(本人)が出仕した日に、宮廷は恐慌状態に陥りました。
「彼女は本当に私の妻で……!」
「そうだな、うん。オイゲン、お前が頑張ってるのは皆知ってるよ、だが、これはやりすぎだ。きっとパウリーネ様も軍神の御許で頭を抱えるレベルのやらかしだ」
「……私、パウリーネ。今、現世で頭を抱えているの……」
みたいな感じです。ご感想を頂きましてありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 09月28日 20時55分
お待ちしておりました!!
今回は女王陛下宅建設記かぁ、心労察して余りあるスタートだなw
今回は女王陛下宅建設記かぁ、心労察して余りあるスタートだなw
エピソード1
いつもご感想を頂きましてありがとうございます! お久しぶりです!!
別邸エピは前から考えていて、気付いたらアリアが建て始めていました。やっとこさ建て終わったので連休中に投下しました。
ご感想を頂きまして、納期を二度聞きしたアリアともども、金田丸鉄三郎様に御礼申し上げます。ありがとうございました!
別邸エピは前から考えていて、気付いたらアリアが建て始めていました。やっとこさ建て終わったので連休中に投下しました。
ご感想を頂きまして、納期を二度聞きしたアリアともども、金田丸鉄三郎様に御礼申し上げます。ありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 09月28日 20時43分
連続して失礼します、七男と確認してきました、失礼しました!
父親を読んで、お姿がそれで南国系なるほど、とすっきり。
父親を読んで、お姿がそれで南国系なるほど、とすっきり。
エピソード10
お気付き頂きましてありがとうございます!
そうです。七男です!
実父の属する人類生存圏は、生存戦略として、王族の血統を国民全体に広め、それによって国土全体の戦力能力を底上げしている部族です。ハーレムで子ができると側妃は里に戻され、その子がまた地元でハーレムを築いて、優れた戦闘能力を有する子孫をネズミ算式に増やしていっています。
お気付き頂きまして、ありがとうございました!
そうです。七男です!
実父の属する人類生存圏は、生存戦略として、王族の血統を国民全体に広め、それによって国土全体の戦力能力を底上げしている部族です。ハーレムで子ができると側妃は里に戻され、その子がまた地元でハーレムを築いて、優れた戦闘能力を有する子孫をネズミ算式に増やしていっています。
お気付き頂きまして、ありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 09月24日 21時44分
バルリング家とリオン様+亡国兄弟の結びつきが、さらに強固に。次女はレオンくんと結婚ですが、姉妹は亡国兄弟、いや、そもそも、長男がリオンさんとだから……っ。
お墓の話で、リオン様が口を閉ざしたのは別の理由、と読者には伝わりました。確かに、言うに言えませんが、最後、伝わったみたいで何より! 良かった良かった。
感想を読むと、商人さんが亡国兄弟だったと判明して驚きました。テオフェルくんの弟……何番目だろう、と推測を立てておき、次回作を待たせていただきます。
いやあ……弟商人くんの気持ちを考えると、もうほんと閉じ込めておきたくなるでしょうね、と同情しきりです。笑顔のためにそうはできませんが、ほんと、大人しくお家を建てるだけのお仕事をしておこうよ? と。で、魔獣倒さなくていいから帰ってきて! と切実に願いますね。
オイゲンさんが幸せ(?)そうな様子だったのも、嬉しかったです。
お墓の話で、リオン様が口を閉ざしたのは別の理由、と読者には伝わりました。確かに、言うに言えませんが、最後、伝わったみたいで何より! 良かった良かった。
感想を読むと、商人さんが亡国兄弟だったと判明して驚きました。テオフェルくんの弟……何番目だろう、と推測を立てておき、次回作を待たせていただきます。
いやあ……弟商人くんの気持ちを考えると、もうほんと閉じ込めておきたくなるでしょうね、と同情しきりです。笑顔のためにそうはできませんが、ほんと、大人しくお家を建てるだけのお仕事をしておこうよ? と。で、魔獣倒さなくていいから帰ってきて! と切実に願いますね。
オイゲンさんが幸せ(?)そうな様子だったのも、嬉しかったです。
エピソード10
追加エピソードにまでご感想を頂きましてありがとうございます!
お母様はこれで娘三人をリオンさんに救われた形になりますので、情緒がヤバイことになってます。リオンさんがいなければ蘇生できなかった娘が二人、失ったと思っていたらひょっこり元気に平民しているとさりげなく引き合わせられたのが一人。いやあ、人生って驚きの連続ですよね(笑)
そうです。お気付き頂きましてありがとうございます。お墓の話の時に、リオンは教えるべきか、いや、余計なお世話か、とそれはもう葛藤して、結果、気付くかどうかは本人次第という形で引き合わせました。お母様が失った小さな重みをずっと覚えていたからこそ成立した再会です。
商人弟に関しては、この次の感想でおっしゃっている通りの七番目です。さりげなく本編の人物一覧を更新していました。
いつも丁寧なご感想を頂きましてありがとうございます。
元気いっぱいの妻に振り回される弟商人とオイゲンともども重ねて葉室律様に感謝申し上げます!
お母様はこれで娘三人をリオンさんに救われた形になりますので、情緒がヤバイことになってます。リオンさんがいなければ蘇生できなかった娘が二人、失ったと思っていたらひょっこり元気に平民しているとさりげなく引き合わせられたのが一人。いやあ、人生って驚きの連続ですよね(笑)
そうです。お気付き頂きましてありがとうございます。お墓の話の時に、リオンは教えるべきか、いや、余計なお世話か、とそれはもう葛藤して、結果、気付くかどうかは本人次第という形で引き合わせました。お母様が失った小さな重みをずっと覚えていたからこそ成立した再会です。
商人弟に関しては、この次の感想でおっしゃっている通りの七番目です。さりげなく本編の人物一覧を更新していました。
いつも丁寧なご感想を頂きましてありがとうございます。
元気いっぱいの妻に振り回される弟商人とオイゲンともども重ねて葉室律様に感謝申し上げます!
- 宇寿々
- 2026年 09月24日 21時35分
新たな視点からの新作ありがとうございます!!!!
まさかの同居前、まさかの兄弟のお住まい、そして納期…!
まだ色々バレる前のリオンさんのこめかみがピクピクしてるのを想像して爆笑してしまいました。
奥様が戻られて、大激怒からのバルチェ邸改築の顛末も期待しています!
まさかの同居前、まさかの兄弟のお住まい、そして納期…!
まだ色々バレる前のリオンさんのこめかみがピクピクしてるのを想像して爆笑してしまいました。
奥様が戻られて、大激怒からのバルチェ邸改築の顛末も期待しています!
いつもご感想を頂きまして、こちらこそありがとうございます!
バルチェ邸を改築するとしたら、多分以下みたいな感じになります。時間があったら書きたいのですが、明日から作者が納期とデッドヒートを繰り返す、納期? 明日だよ♪ 資材の手配は今からさ☆ ハハッ☆ という業務に戻るため、ちょっと自信がありません……。
ご感想を頂きましてありがとうございました! 杏仁様が楽しいシルバーウィーク最終日を過ごされますことを、新婚夫婦アリアたちともども祈っております。
***『魔法も魔導陣もOKだが、超常現象は別』***
「リフォーム依頼?」
夫が作ったズッキーニのスープを掬おうとした木匙を止めて、アリアはカツィルに灰青の瞳を向けた。
「んー、スケジュール的に行けると思う。例の『別邸』クラスの無茶振り納期じゃなければ。帝都のどの辺? 貴族街? 平民地区? あ、それとも商業通りの事務所改築とか?」
あー、と手元のチーズ入りパンをちぎって、カツィルが視線を泳がせる。
「そのだな……お前も思い出深いというか、トラウマというか、若気の至りというか、多分、絶対に分かる物件なんだが。なんだったら毎日見てるしな」
――まさか。
口の中にあるコンソメスープをゴクリと飲み下し、アリアは恐る恐るその名を口に乗せた。
アリアとカツィルが住まう家の斜め向かいには、アリアが徒弟時代に関わった館がある。だが、アレは特別な家だ。住んでいる人物も、彼の執念が滲む『愛』の集大成である館も。
―――それを改築する? 彼が? 彼女との思い出を詰め込みすぎて、館から溢れ出した狂気を近隣にバラまく仕様になった結果、帝都の特級ホラースポットと化したアレを?
「え、まさか、『バルチェ夫人の館』とか言わないよね。あの人が、義姉様を忘れられるわけないし。……あ、もしかして、また追加で魔改造したいとか? だ、ダメだよ。程度にもよるけど、あのあと法改正があったから、今度こそ帝国法に触れる違法物件になっちゃうよ。確かに、そうなっても解体を請け負う業者が見つかる気がしないけど……」
これ以上の魔改造リフォームは無理だというアリアに、カツィルがそうではないと手を振る。
「いや、そうじゃない。あー、物件が『バルチェ夫人の館』なのは合ってるが、多分、お前が考えてるのと真逆のリフォームだ」
へ? と首を傾げたアリアに、シーザーサラダを取り分けた木製のボールを渡しながら、カツィルは泣いているのか笑っているのか分からない表情で続けた。
「オイゲン兄さんが正気に戻った。あの屋敷も、元通りに戻したいそうなんだ」
「嘘っ。え、あのオイゲンお義兄さんが? おはようからおやすみなさいまで、亡くなったパウリーネお義姉さまが見えているみたいに過ごして、行政官の業務効率を劇的に改善した業務システム基幹魔導陣の創陣功績への褒賞を皇帝直々に尋ねられた謁見の間で、お義姉さまの等身大人形と一緒に朝廷に出仕する権利を願い出た、あの、お義兄さんが!? それ、逆に正気じゃないんじゃない? それか偽物と入れ替わってるとか」
気持ちは分かる、とサラダのレタスをモシャモシャと食べながらカツィルは頷いた。
「まあ、斜め前のご近所だ。そのうち『実物』を見て嫌でも理解すると思うが、まあ、ざっくりいうと『また』リオンさんがやらかした。それも、六番目のテオフェル兄貴がドン引きするレベルのやらかしだ」
アリアは頬が引き攣るのが分かった。テオフェル義兄は、夫の一族でも随一の問題児であり、愉快犯だ。その彼が慄くレベルの暴挙とは、いったい今度は何をやらかしたんだ、リオンさんは。
「それで、今度はリオンさん、何を……」
「お邪魔します!」
アリアがリオンのやらかしを尋ねようと瞬間、聞き慣れない、だが、何故かどこかで聞いたことのある女性の声が、玄関からした。なんだ、とフォークを置いて夫二人で食堂から玄関に通じる廊下に出ると、入り口で揉めている男女がいた。
「お願いだ、パウリーネ。僕を捨てないでくれ!」
「オイゲン、あのね、あんな、360度自分の顔で囲まれた寝室で眠れると思う? 目を閉じても開けても悪夢みたいな、あんな寝室を見せられた私の気持ちを考えなさい。そして反省なさって、海よりも深く」
小柄な女性の腰に縋りつくように跪くオイゲンに、アリアは弟嫁として挨拶すべき場面だった。だが、声が出なかった。アリアの青灰の瞳が見開かれる。
オイゲンが両手で縋りつく、その女性の姿に見覚えがあり過ぎた。在りし日にアリアがリフォームを頼まれた時に見せられた絵姿の女性。なんだったら、斜め向かいの屋敷から毎日何らかの形で見せつけれらている顔だ。
そうだ、先程の声も、パウリーネ時計のものだ。近隣にまで響く時刻時計の声は、オイゲン義兄が彼女の声を忘れないために、彼の記憶をもとにパウリーネ義姉の音声で一時間ごとに時刻を告げるものだった。早朝と夜間は安眠妨害だとオイゲン義兄が彼の長兄に叱られるまで、近隣住民全員が寝不足になった、あの声だ。
―――オイゲンが魔獣戦線で亡くした妻パウリーネが、アリアの目前で立って動いて歩いていた。
「……夜分遅くに騒がせてごめんなさい、カツィルさん。その上、図々しくて申し訳ないのだけれど、客用寝室を貸しては頂けないかしら。ルドルフさんに通信具で相談したら、こちらのお宅なら来客用寝室を貸してもらえるだろうと教えて下さって……」
今夜だけでも、と続けようとしたパウリーネの声は、掻き消された。
「ギャ、ギャーッ。お化けっっ」
アリアの絶叫によって。
―――アリアは、帝都屈指のホラースポット製作者は、自分が作った物件以外に対するホラー耐性が0だった。
バルチェ邸を改築するとしたら、多分以下みたいな感じになります。時間があったら書きたいのですが、明日から作者が納期とデッドヒートを繰り返す、納期? 明日だよ♪ 資材の手配は今からさ☆ ハハッ☆ という業務に戻るため、ちょっと自信がありません……。
ご感想を頂きましてありがとうございました! 杏仁様が楽しいシルバーウィーク最終日を過ごされますことを、新婚夫婦アリアたちともども祈っております。
***『魔法も魔導陣もOKだが、超常現象は別』***
「リフォーム依頼?」
夫が作ったズッキーニのスープを掬おうとした木匙を止めて、アリアはカツィルに灰青の瞳を向けた。
「んー、スケジュール的に行けると思う。例の『別邸』クラスの無茶振り納期じゃなければ。帝都のどの辺? 貴族街? 平民地区? あ、それとも商業通りの事務所改築とか?」
あー、と手元のチーズ入りパンをちぎって、カツィルが視線を泳がせる。
「そのだな……お前も思い出深いというか、トラウマというか、若気の至りというか、多分、絶対に分かる物件なんだが。なんだったら毎日見てるしな」
――まさか。
口の中にあるコンソメスープをゴクリと飲み下し、アリアは恐る恐るその名を口に乗せた。
アリアとカツィルが住まう家の斜め向かいには、アリアが徒弟時代に関わった館がある。だが、アレは特別な家だ。住んでいる人物も、彼の執念が滲む『愛』の集大成である館も。
―――それを改築する? 彼が? 彼女との思い出を詰め込みすぎて、館から溢れ出した狂気を近隣にバラまく仕様になった結果、帝都の特級ホラースポットと化したアレを?
「え、まさか、『バルチェ夫人の館』とか言わないよね。あの人が、義姉様を忘れられるわけないし。……あ、もしかして、また追加で魔改造したいとか? だ、ダメだよ。程度にもよるけど、あのあと法改正があったから、今度こそ帝国法に触れる違法物件になっちゃうよ。確かに、そうなっても解体を請け負う業者が見つかる気がしないけど……」
これ以上の魔改造リフォームは無理だというアリアに、カツィルがそうではないと手を振る。
「いや、そうじゃない。あー、物件が『バルチェ夫人の館』なのは合ってるが、多分、お前が考えてるのと真逆のリフォームだ」
へ? と首を傾げたアリアに、シーザーサラダを取り分けた木製のボールを渡しながら、カツィルは泣いているのか笑っているのか分からない表情で続けた。
「オイゲン兄さんが正気に戻った。あの屋敷も、元通りに戻したいそうなんだ」
「嘘っ。え、あのオイゲンお義兄さんが? おはようからおやすみなさいまで、亡くなったパウリーネお義姉さまが見えているみたいに過ごして、行政官の業務効率を劇的に改善した業務システム基幹魔導陣の創陣功績への褒賞を皇帝直々に尋ねられた謁見の間で、お義姉さまの等身大人形と一緒に朝廷に出仕する権利を願い出た、あの、お義兄さんが!? それ、逆に正気じゃないんじゃない? それか偽物と入れ替わってるとか」
気持ちは分かる、とサラダのレタスをモシャモシャと食べながらカツィルは頷いた。
「まあ、斜め前のご近所だ。そのうち『実物』を見て嫌でも理解すると思うが、まあ、ざっくりいうと『また』リオンさんがやらかした。それも、六番目のテオフェル兄貴がドン引きするレベルのやらかしだ」
アリアは頬が引き攣るのが分かった。テオフェル義兄は、夫の一族でも随一の問題児であり、愉快犯だ。その彼が慄くレベルの暴挙とは、いったい今度は何をやらかしたんだ、リオンさんは。
「それで、今度はリオンさん、何を……」
「お邪魔します!」
アリアがリオンのやらかしを尋ねようと瞬間、聞き慣れない、だが、何故かどこかで聞いたことのある女性の声が、玄関からした。なんだ、とフォークを置いて夫二人で食堂から玄関に通じる廊下に出ると、入り口で揉めている男女がいた。
「お願いだ、パウリーネ。僕を捨てないでくれ!」
「オイゲン、あのね、あんな、360度自分の顔で囲まれた寝室で眠れると思う? 目を閉じても開けても悪夢みたいな、あんな寝室を見せられた私の気持ちを考えなさい。そして反省なさって、海よりも深く」
小柄な女性の腰に縋りつくように跪くオイゲンに、アリアは弟嫁として挨拶すべき場面だった。だが、声が出なかった。アリアの青灰の瞳が見開かれる。
オイゲンが両手で縋りつく、その女性の姿に見覚えがあり過ぎた。在りし日にアリアがリフォームを頼まれた時に見せられた絵姿の女性。なんだったら、斜め向かいの屋敷から毎日何らかの形で見せつけれらている顔だ。
そうだ、先程の声も、パウリーネ時計のものだ。近隣にまで響く時刻時計の声は、オイゲン義兄が彼女の声を忘れないために、彼の記憶をもとにパウリーネ義姉の音声で一時間ごとに時刻を告げるものだった。早朝と夜間は安眠妨害だとオイゲン義兄が彼の長兄に叱られるまで、近隣住民全員が寝不足になった、あの声だ。
―――オイゲンが魔獣戦線で亡くした妻パウリーネが、アリアの目前で立って動いて歩いていた。
「……夜分遅くに騒がせてごめんなさい、カツィルさん。その上、図々しくて申し訳ないのだけれど、客用寝室を貸しては頂けないかしら。ルドルフさんに通信具で相談したら、こちらのお宅なら来客用寝室を貸してもらえるだろうと教えて下さって……」
今夜だけでも、と続けようとしたパウリーネの声は、掻き消された。
「ギャ、ギャーッ。お化けっっ」
アリアの絶叫によって。
―――アリアは、帝都屈指のホラースポット製作者は、自分が作った物件以外に対するホラー耐性が0だった。
- 宇寿々
- 2026年 09月23日 14時22分
ええと、もしかして、
お土産に白金竜の魔獣石を
持って帰って来た弟さん?
お土産に白金竜の魔獣石を
持って帰って来た弟さん?
大正解です! 『とったどー』をやらかした弟商人くんです!
ご感想を頂きましてありがとうございました。@たゆ様が楽しいシルバーウィーク最終日をすごされますことを、嫁も大物を狩って来たな、こやつと長兄を慄かせた弟商人ともども祈っております。
ご感想を頂きましてありがとうございました。@たゆ様が楽しいシルバーウィーク最終日をすごされますことを、嫁も大物を狩って来たな、こやつと長兄を慄かせた弟商人ともども祈っております。
- 宇寿々
- 2026年 09月23日 13時13分
途中から、本人に手伝わせるんだ、とか笑って読んでました。そしてアリアさんの筋の通しっぷりに慄きと共に、天晴!と喝采を。黒のバルリングにケンカ売ってまでリオンさんを取り戻しにいくその思い切り、いいですね! 結果的には勘違いでしたが、仮に「そう」だった場合を思えば、すっごく信用できます。
アリアさん、いろいろとあの亡国兄弟ともお親しくされてらっしゃったり、女王様の息子さんとも気安くお話をしてらっしゃるし、人見知りの寂しがり屋さんと仲良くしたらっしゃって……人間関係も「豪運!」と思いました。
あと、致命的欠陥って何? と思っていたら、そうきたか!と驚きました。世界観に合っていて、納得です。
そして失う恐怖……彼も彼女も。だから、帰る「家」を持ったことに覚悟を感じました。
では、長文感想失礼しました。すごく面白かったです。
アリアさん、いろいろとあの亡国兄弟ともお親しくされてらっしゃったり、女王様の息子さんとも気安くお話をしてらっしゃるし、人見知りの寂しがり屋さんと仲良くしたらっしゃって……人間関係も「豪運!」と思いました。
あと、致命的欠陥って何? と思っていたら、そうきたか!と驚きました。世界観に合っていて、納得です。
そして失う恐怖……彼も彼女も。だから、帰る「家」を持ったことに覚悟を感じました。
では、長文感想失礼しました。すごく面白かったです。
エピソード9
今作も最速ご感想を頂きありがとうございました。いつも丁寧なご感想を頂戴し、作者は嬉しくて小躍りしております。
≪豪運のアリア≫ならではの引き運の良さで、な、なんと施主を現場に引っ張り込んでました☆と後日、打ち上げで秘匿情報開示を受けた関係者の心境やいかに(笑)という感じです。
アリアは失った経験があるからこそ、今、生きて彼女と一緒にいる人々を大切にできるのだと思います。今回は女王でしたが、窮地に陥ったのが職人仲間でも友人でも、誰であれ、困った人には迷いなく手を伸ばせる強さを彼女は持っています。
周りもそんな彼女だから力になろうとするのですが、そのメンバーがまた≪豪運のアリア≫です(笑)
本作もお読みいただきありがとうございました。 葉室律様が楽しいシルバーウィーク最終日を過ごされることを、愉快な家族と友人、仲間たちに囲まれて過ごしていくアリアともども祈っております。
ご感想を頂きましてありがとうございました!
≪豪運のアリア≫ならではの引き運の良さで、な、なんと施主を現場に引っ張り込んでました☆と後日、打ち上げで秘匿情報開示を受けた関係者の心境やいかに(笑)という感じです。
アリアは失った経験があるからこそ、今、生きて彼女と一緒にいる人々を大切にできるのだと思います。今回は女王でしたが、窮地に陥ったのが職人仲間でも友人でも、誰であれ、困った人には迷いなく手を伸ばせる強さを彼女は持っています。
周りもそんな彼女だから力になろうとするのですが、そのメンバーがまた≪豪運のアリア≫です(笑)
本作もお読みいただきありがとうございました。 葉室律様が楽しいシルバーウィーク最終日を過ごされることを、愉快な家族と友人、仲間たちに囲まれて過ごしていくアリアともども祈っております。
ご感想を頂きましてありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 09月23日 13時10分
面白かった。
でも最後のバルチェ夫人の館に全てを持っていかれてしまった…
なんかわかんないけどツボすぎる。
でも最後のバルチェ夫人の館に全てを持っていかれてしまった…
なんかわかんないけどツボすぎる。
エピソード9
お読みいただきありがとうございました! ご感想嬉しいです。
オチをつけないと死ぬ病にかかっておりまして、しんみりエンドだったのに、つい後書きを付け足してしまいました。
鯨尾ドア様が愉快なシルバーウィーク最終日を過ごされますことを≪豪運のアリア≫ともども祈っております。ご感想を頂きましてありがとうございました!
オチをつけないと死ぬ病にかかっておりまして、しんみりエンドだったのに、つい後書きを付け足してしまいました。
鯨尾ドア様が愉快なシルバーウィーク最終日を過ごされますことを≪豪運のアリア≫ともども祈っております。ご感想を頂きましてありがとうございました!
- 宇寿々
- 2026年 09月23日 11時38分
! もしや、この騎士、女王様がBL疑惑かけた時に抜刀しかけた騎士!? え、っていうか、時系列いつ……すくなくとも、見受け(笑)の話が……一か月、て!!!
話はつながりましたが、一か月は無いっ。バルリンク家は、もうちょっとこう……職人さんに優しくっ><
話はつながりましたが、一か月は無いっ。バルリンク家は、もうちょっとこう……職人さんに優しくっ><
エピソード4
いつもご感想を頂きましてありがとうございます。本編一話直後くらいの時系列です。
大正解でーす! 主人にベーコンレタス疑惑かけられてキレた若手騎士さんです。あのあとフォローする小話もなく、感想欄で気になさっていた方がそういえばいたなぁと思い出しての再登場でした!
BL疑惑かけられたイケメン貴族が、この方、一人暮らしは無理だなと判断して配下に指示を出したわけですが、年の大半を戦場で過ごす貴族だったが由に家を一軒建てるのがどれだけ大変かご存じなく、城でもないし簡単だろうと考えての無茶振りです。実際に差配する執事長は頭を抱えました。指示を出した本人は、後日女王に苦言を呈されて反省しました(笑)
大正解でーす! 主人にベーコンレタス疑惑かけられてキレた若手騎士さんです。あのあとフォローする小話もなく、感想欄で気になさっていた方がそういえばいたなぁと思い出しての再登場でした!
BL疑惑かけられたイケメン貴族が、この方、一人暮らしは無理だなと判断して配下に指示を出したわけですが、年の大半を戦場で過ごす貴族だったが由に家を一軒建てるのがどれだけ大変かご存じなく、城でもないし簡単だろうと考えての無茶振りです。実際に差配する執事長は頭を抱えました。指示を出した本人は、後日女王に苦言を呈されて反省しました(笑)
- 宇寿々
- 2026年 09月23日 11時33分
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