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[一言]
 こんにちは、目白皐月です。

 前回の糖蜜ですが、モラセスのことです。砂糖を精製した時に残る液体ですね。売られているのはほとんど砂糖きび由来のものなので、中世だと存在しないかな? 甘ったるいということはないのですが、独特の癖があって、私には受けつけられませんでした。
 ローラの時代は砂糖もまだまだ高級でしたから、一番お値段が手ごろだったのが「糖蜜」だったようです。コーンミールのパンに糖蜜を塗って食べるシーンがよくでてきます。

 それと豚について前回書き忘れていましたが、豚は開墾に使えるそうです。豚は木の根を食べるので、森を切り開いて畑とかにする時に、邪魔な根っこを食べてもらうんだそうで。
「狂犬病」に関しては、前回触れた『黄色い老犬』でもでてきました。この話のタイトルになっている犬が、主人公の家族を狂犬病にかかった狼から守ろうとして、狼は死ぬんだけど犬も狂犬病になっちゃうんですよ。それで主人公が、泣きながら犬を撃つんです。
 現在も治療法が見つかっていないというところが、余計怖いです。

 羊はやっぱりシチューじゃないでしょうか? モンゴメリの方のレシピ・ブックに「ラムシチュー」の作り方が載っています。実際私も、ビーフの代わりにラムを入れてシチューを作ってみたことがありますが、ちゃんと美味しかったですよ。

 山羊は肉は食べたことはないのですが、チーズは人から頂いたことがあります。結構匂いがきついので、これも好みがわかれそうだなと思いました。フレッシュタイプだったので、クラッカーに塗って食べてしまいました。
 チーズで思い出したのですが、カッテージチーズ以外のチーズだと、レンネットが必要になりますね。ローラの本に、親戚で集まって「どの家の子牛をレンネットのために潰すか」という相談をするシーンがありました。こういう時は子牛の肉も食べられたんでしょうが、きっと、滅多にないご馳走だったんでしょう。

 家畜の餌の話ですが、アメリカではトウモロコシが家畜の餌になるそうです。トウモロコシは栄養豊富ですし。若いうちはゆでてたべ、干すと日持ちして、粉にしても使え、農家で飼うような家畜の餌にもなる……つくづくトウモロコシってすごいですね。

 後荷物運びの話なんですが、貧乏な家だと大型犬も使うこともあったそうです。『フランダースの犬』のパトラッシュを思い浮かべてもらうと早いと思います。牛や馬より、大型犬の方が安いコストで買えるんだそうで。当時は荷車を引いて荷物運びをする犬は当たり前の光景だったのだとか。ちょっと意外な感じがしますね。
 ほとんどのワーキング・ドッグはお仕事をするのが喜びなので、最近はドッグスポーツとして、「荷車引き」が復活しているみたいです。テレビで見ました。

 次回はお野菜の話とかでしょうか。果樹園なんかも面白そうですね。
   目白皐月様へ

 いつも感想ありがとうございます。

 糖蜜はやはりモラセスでしたか。確かに製法を考えるとモラセスは癖がありそうですね。考えたら中世は砂糖より蜂蜜の時代ですよね。しかもその養蜂も今と違って蜜蝋を採るために巣ごと全部使ってしまうので蜂蜜だけで考えたら効率が悪いやり方をしてますし。中世だと養蜂は修道院が熱心だったようですね。修道院では儀式用の蜜蝋の蝋燭がたくさん必要だったみたいですね。

 狂犬病は怖いですよね。現代でも発症したらほぼ100%死んでしまうとかいいますし、発症前にワクチンを打てばなんとかってレベルらしいですから。中世だとほぼどうにもならない死の病ですよね。

 そういえばレンネットは子牛からとる以外の方法が見つかるまで農家にとって結構な負担だったようですね。豚と違って牛は一回10匹とか子を産まないですからねぇ……。色々考えると子牛は間違いなくご馳走ですよね。いつもは年寄り牛しか食べてないんですから。

 トウモロコシは甘くて美味しいしよい作物ですよね。自分はキュウリと同じくらい好きな食べ物です。

 パトラッシュですか。中世あたりだと犬も結構飼っていたと思います。狼だの野犬だの狐だのがいて番犬などはかなり必要ですし。犬は人類が一番初めに家畜にした動物とかいわれていたような気がします。

 ええと、次は農具の話のアジア編を書こうかとちょっと思ってました。野菜の話とか果樹園の話とかどんなのを食べていたかくらいなら結構分かるんで書けるんですがそれらを育てる話になると専門的になっちゃいますし、いくらあってもページが足りなくなるような……。あまり料理系の話に持っていってしまうと農業ともかけ離れてしまうのでちょっと悩みどころですね。それでは。
  • kappa
  • 2012年 06月30日 10時41分
[一言]
豚を殺す役人がいたとは……と眼を丸くしたその勢いで感想をば。

凄く面白いです。こういったうんちくを知るのが三度の飯くらい好きで、このエッセイを初めて読んだ時には飛び跳ねてしまいました。勉強になります!


あと、以前我が家で雌鶏を飼っていました。一年程で卵を産まなくなってしまい家族で残念がったのですが、また産ませる方法があったんですね。産まなくなったら肉になるのだとばかり思っていました……。
   鷲見 深津久様へ

 感想ありがとうございます。
 調べると面白いことがいっぱい出てきますね。調べる面白さや新しく知る面白さみたいなのを少しでもなろうの皆さんにお伝えできればいいなぁと思っています。
 鶏の場合、現代の養鶏業者さんは雌鶏が卵を産み始めて1年くらいすると卵を産まなくなってくるので強制換羽をしてまた卵を産むようにさせてさらに8ヶ月くらい卵をとるために飼ってからお肉にするようですね。家の爺さんもチャボにそんなことしてませんでしたから知ったときは自分もホーってなりました。そんなことするんだなぁと本当に感心しますよね。
  • kappa
  • 2012年 06月30日 10時12分
[良い点]
鶏って結構歴史あるんですね
あいかわらず勉強になってます。
僕は読み専ですがw

豚に排泄物食わせてたって話は知ってましたが
その肉はちゃんと食べられるんですかね。
自分なら食べたくないです
[一言]
言葉足らずですみませんでした。
ちょっといじれば普通に物語になりそうでしたんで
書いてみただけです。
このお話は楽しませてもらってます。
話作りにもためになる人多いんじゃないでしょうか。

続きも頑張ってください。
  • 投稿者: み。
  • 2012年 06月28日 20時42分
   み。様へ

 豚に排泄物を食べさせるのってヨーロッパだけじゃなくって中国とか沖縄などで豚便所とかいって結構行われていたようですね。なんかあまり考えたくない話ですが人間の消化し切れなかったものを豚は消化できるみたいですね。確かに自分もそうやって育てた豚肉はあんまり食べたくないです。豚肉自体は本当は大好きなんですけどね。

 それより気を使わせてしまったようでこちらこそすみませんでした。いつかエッセイだけじゃなくって小説でも面白いものがかけるようになりたいなと思っています。とりあえず続きをがんばりますね。
  • kappa
  • 2012年 06月28日 21時00分
[一言]
 こんにちは、目白皐月です。
 この前はお返事ありがとうございました。ジャガイモ、トウモロコシの二種類があると、作れるものの幅が広がるんですよね(今書いてるのは現代物ですが)

 えーっとですね、以前お話したローラ・インガルス・ワイルダーの作品に登場する料理の料理本に、当時(十九世紀)の畜産についてちょこっと書かれていたりします。
 で、それによると、当時の鶏は、冬は卵を産まないそうです。牛も、冬になるとほとんど乳が取れなくなる(これに関してはローラの本に記述あり)のだとか。なので、中世風の世界で、冬にスポンジケーキとか焼いていたりすると、私はすごく違和感があります。パンケーキなら、物によっては粉と酵母と水だけで作れるので、まだありなんですが(『長い冬』の中で、アルマンゾが作っているパンケーキはこれ)ちなみに現在の牛は、当時の牛より八倍くらいミルクを出すとか書いてありました。

 なお、この本によると、農民にとって一番大事だった家畜は馬(畑を耕してもらうため)、次に乳牛(幼い子供がいる家庭は特に)だそうです。
 この本は色々面白いので、興味がありましたら読んでみてはいかがでしょうか。ただ、レシピを試す時は気をつけてください。下手をすると、食べられないものが大量にできます。糖蜜とか、多分現代人の口にはあわないです(買って後悔した人)

 後、豚の方なんですが、中世だと牙や尻尾は切ってないのでは? と思います。私も詳しいわけではないのですが、前述のローラの本『大きな森の小さな家』に、豚をつぶすシーンがあって、その時「この時だけの特別なおやつ」として、ローラと姉のメアリーが、焼いた豚の尻尾を食べさせてもらうシーンがあるんです。後の巻でも「豚を飼ったら、グレイス(一番下の妹)は豚の尻尾を食べられるね」という台詞があるところを見ると、子供が食べさせてもらえるものだったのかなあと……。

 牙の方ですが、フレッド・ギプソンという作家さんが書いた『黄色い老犬』という小説があって、これも開拓時代のアメリカが舞台の話なんですが、この中に豚の放し飼いに関するシーンがあります。主人公の少年(十四歳)が、放し飼いにしてある豚に「しるしつけ」をしに行こうとして、結果としていきり立った豚に襲われて、噛み付かれて大怪我をしてしまうんです。このシーンを読む限り、牙を切ったりはしていないようでした。逆に、去勢はしていたようです。なんでも、豚は基本的に雌で群れを作って移動するので、その中に去勢した雄を混ぜてこうと、子豚を守ってくれるんだとか……。
 後、この「放し飼い」なんですが、森みたいなところで、本当に「放し飼い」で、餌もよっぽど少ない時期にトウモロコシ投げてやるだけ、子豚が生まれたらしるしつけて、どこの家のものかはっきりさせる(すごく危険な作業)という、ちょっと現代の日本人からすると信じられないような飼い方をしていました。冬も小屋とかには入れないんだそうです。それと、豚がどれだけ危険かについても、丁寧な説明がありました。
 残念ながらこの本は絶版なんですが、図書館とかに行けばあるかもしれません。私は図書館で読みました。

 と、なんか「情報提供」みたいになってしまいましたが、今後も楽しみにしています。
   目白皐月様へ

 たびたびすみません。書き忘れがあったので糖蜜って黒っぽい液状のいわゆるモラセスっていうやつですか? 自分は買ったことが無いのですが甘ったるいのですか? ちょっとだけ興味があったのですがあまり美味しくないのですか……。自分はあまり甘いのは苦手で薄甘いくらいのが好きなので甘ったるすぎるのはダメかもしれないです。実はパウンドケーキもいわゆるカトルカールの分量で作るのは甘すぎてしまって苦手なのです。チョコレートも最近はビターの方が好きですし。自分は昔はたけのこ派でしたが甘いのでいまではきのこ派です。(←何の話だよって突っ込んでください)
  • kappa
  • 2012年 06月28日 21時17分
   目白皐月様へ

 感想ありがとうございます。

 確かに鶏は冬場卵をあまり産まなくなるようですね。現代の養鶏だとその辺は管理されているようですが。そもそも鳥って春先に卵を産むだけなのが普通で鶏みたいにしょっちゅう卵を産むのが例外といえば例外なんですよね。だから鶏がきっと家畜化されたんでしょうけれど。本当に中世風の世界をリアルに考えるとファンタジーで使うのに色々難しいものがあったりしますね。

 ちなみに馬は中世では農耕用にそんなに使われていなかったようなことを自分は見ました。何でもプラウをひかせるのに馬の首はまっすぐだから下手にやると死んでしまうとかであまり向いていないんだとか。なのでプラウは牛に引かせるのが主だったみたいです。でも馬は荷馬車を引いたり重要な生き物といえば重要な生き物ですよね。昔の日本でもいろんな農家で飼われていたようですし、家の死んだ祖母も昔実家で馬を飼っていたといっていたので。

 あと冬場は中世あたりだと餌もろくなものが与えられていたわけではないですから牛や山羊などの乳の出も当然のように悪くなりますよね。寒いのもあるとは思いますが多分餌も原因としてあると思います。
 
 それから豚についてはほとんど猪に近かったみたいだし相当危険な生き物だったようですね。自分は狂犬病の話を読んだときにこれは怖いなと思いました。もし狂犬病の豚にかまれでもしたら中世の医療レベルだと高確率で死んじゃいますよ。しかし豚はやっぱり本当に放し飼いだったみたいですね。考えれば牛などのように乳を搾らないし(豚はあまり乳が出ないという話です)、結構凶暴な生き物だから鶏みたいに保護する必要も無いですしね。やたらと近づく方が危険といえば危険ですから。中世あたりだと結構豚に人間が殺される事件が起きていたようですしね。
 
 最後にこちらこそ色々教えていただきありがとうございます。とても興味深いです。それでは。
  • kappa
  • 2012年 06月28日 20時50分
[良い点]
相変わらず勉強になります・・・が
できればこれを物語の中で見たかったですね。
ストーリーの中にこういう知識を入れて、こうなったよ、みたいな
風に話が進めば楽しめるのですが。
  • 投稿者: み。
  • 2012年 06月28日 14時46分
   み。様へ

 感想ありがとうございます。
 小説などの形の方がやっぱりいいですか。まあ、ここって「小説家になろう」ってサイトですから小説の方がメインですよね。
 自分はしばらく長いこと小説を書いてなかったので、エッセイ書いて徐々に文章を書くのに馴れようかなみたいに思ってやってる部分があるのでちょっとだけ複雑な気持ちです。(昔書いてた小説は黒歴史に近くあんまりたいしたものじゃないので公開できません。恥ずかしい)
 そのうち内政物とか書きたいなとは思っているんですけどね。とりあえず今はファンタジィ☆農業をキレイに完結させたいなと思っています。それでは。
  • kappa
  • 2012年 06月28日 19時28分
[良い点]
面白いです
いろいろ勉強になりますね
  • 投稿者: み。
  • 2012年 06月17日 12時26分
   み。様へ
 感想ありがとうございます。楽しんでいただけたら幸いです。
  • kappa
  • 2012年 06月17日 21時03分
[一言]
 こういうウンチクもの大好きです。
 参考に……というか、今から使いたくなります。

 気候と土地の性質に合った作物や肥料という観点で考えたことなかったなぁ。
 とても勉強になりました。
    まいまいഊ 様へ
 感想ありがとうございます。
 ウンチクお好きなんですか? 自分もウンチク好きです。「なろう」では結構ウンチク系のエッセイとか読んでる方かも。小説の書き方とかも「なろう」に面白いの沢山ありますし。
 自分のエッセイが参考になるのならば幸いです。



  • kappa
  • 2012年 06月04日 19時09分
[一言]
ちょw テデトールにのけぞりましたw
   ちきんぽっとぱい様
 感想ありがとうございます。環境にやさしい虫退治法テデトールは基本だと思っております。笑って頂けたようでなによりです。ほかにもハシデツマーム(割り箸などで虫をつまむ)やアシデツブース(虫を靴で踏んでSATSUGAIする)なんかもございます。 
  • kappa
  • 2012年 05月27日 07時29分
[一言]
<緑肥>

アルファルファはチキンやハムのサンドイッチの具にもします。パニーニにはさんでもいいですね。
しゃきしゃきした感じが、マヨネーズ系のドレッシングととても相性がいいと思います。

とても勉強になるエッセイです。

中世文明レベルのヨーロッパ風異世界でいきなりコーヒーに砂糖入れているのを読むと萎えるんですが、私だけじゃなくて安心しました。

しかし、土壌や気候はつい見逃しがちになるので、こういう考察はとても大事だと思います。

いまは創作脳はオアシス都市をうろうろしているのですが、カナートについてはもうひと考察できて、とても助かりました。物語に出てこなくても、ここはこうなっている、という舞台裏の設定が楽しいです。

そのうちシベリアファンタジーに挑戦したいのですが、農業はやっぱり無理ですよね。
   鈴鹿美雪様へ

 感想ありがとうございます。

 アルファルファ、美味しそうですね。もしスーパーとかでアルファルファを売ってるところをみかけたら買ってみようと思います。

 中世文明レベルのヨーロッパ風異世界で、前ふり無しでコーヒーと砂糖が出てきたら正直自分は「嫌かも」です。「どこで栽培していて一体いくらするんだよ?」となると思います。そもそもヨーロッパ風ってことは気候も含めてのはずでしょうから。コーヒーは無理でも砂糖はテンサイにチャレンジできるかも知れないですが、手作業で砂糖って作るのって相当大変なはずなんだけどなぁ。砂糖を作るのってかなり時間がかかるはずですし。人件費とか考えたらどうやってもいま日本で販売されているような値段にはならないと自分は思います。

 シベリアファンタジーですか? シベリアの南のあたりって歴史的には遊牧民の匈奴の人とかが住んでたんでしたよね。彼らは肉とヨーグルトが主食だったようなので農業ってどうなんだろう? 農業が難しいから遊牧民だったんだろうなとも思うのですが。あまり詳しくないからよくわからないかも。でも遊牧民のファンタジーとかって面白いと思います。なんというかロマンがある気がします。
 
  • kappa
  • 2012年 05月24日 19時35分
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