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ほろ苦い結末。クソ婚約者の死因よりも、バーナードが優しく善良だと信じたルティナにも殺意があった、という真実が、タイトルの「モラル・ラック」──「道徳的運」とともに、静かに、重く突き刺さります。

ストーリーの最後がルティナからの手紙で終わっているラストシーンもすごくいい。ぎゅっと胸にきました。
ルティナが最初、従容として死刑を受け入れようとしていたのも、自分の中の殺意を認めていた=自分を罪人だと自覚していたから、なんですね。

ヒーローのバーナードはまだ若いというか、青い、ですね。どんな善良な人間だって、繰り返し踏みにじられ続ければ衝動的に殺意を抱いても少しもおかしくない。

でもバーナードは最初から盲目的にルティナの無実を信じて疑わなかった。

それは結果的に正しかったですが、ルティナを無垢で善良だと信じて疑わないバーナードの信頼がルティナを他国へ追い立てたのは、なんとも皮肉でやるせない。

バーナードがルティナに、またはルティナがバーナードに、友愛以上の感情を寄せていたかは不明ですが、そのどちらか、あるいは両方があったのだとしたらさらに切ない。

願わくば隣国へ行ったルティナには、クソ婚約者に抱いた殺意が成就しなかったのは神様の思し召しだとでも思って、この先も生きていってほしい。

単なる幸運の結果だとしても、衝動的に殺意を抱くのと、ナイフを振るって実際に人を殺すのとではやはり天と地ほども違う。手を握って、あなたは何も悪くない、と誰か彼女に言ってあげてほしい。そんな出会いがルティナにあってほしい。

短いのに、深く余韻の残るお話でした。書いてくださってありがとうございます。
感想ありがとうございます。
書きたかったこと、伝えたかったことを全部読み取っていて驚いてます。
丁寧に読んでいただきありがとうございました。
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