感想一覧
▽感想を書く[一言]
私たちは夢から覚めたとき、それがどんな夢だったかを忘れてしまう。思い返そうとしても夢の内容には整合性がなく、言葉に置き換えるのが難しい。
夢を見ている間はリアルに感じられていたことが、夢から覚めた途端に細部はぼやけ、記憶は薄れていってしまう。
夢を逃してしまったような感覚に陥るとき、私はふと考える。夢のなかにいた「私」はその夢をどう捉えていたのだろう?
夢を思い返している私は、夢から覚めた私である。
夢の世界にいた私とは違う。
この物語は非常に頭を悩ませる。物語に整合性がなく、いかようにも解釈できる。
この不可解さはデヴィット・リンチ作品を観ているかのようだ。
中盤、非現実の世界で少年は自分の死体と直面する。最初、少年は死体を見てもおかしいとは感じないが、死体をゴミ袋で覆い隠した直後、恐怖が沸き起こってくる。
自分自身の死体は、やがて訪れる死の運命の象徴なのだと思う。
絶対に逃れられない、しかし不確定な未来にある死は不条理の源である。
なぜ死体に直面したときではなく、見えなくした後で恐怖を感じたのか、母親の無反応な態度、それらの理由は、はっきり明かされない。
この物語のなかで、少年にはある一つの変化が起こっている。
代わり映えのしない日常に飽いていた少年が、非現実の世界を垣間見たことで、変わりない日常に感謝する。
この物語は、自分を包み込むこの現実世界の崩壊という恐れを訴えているのではないか。
我々は夢を夢と判断するとき、その整合性のなさを現実との違いとして認識する。
しかし、現実とて壊れる瞬間はある。
なにか強烈なショックを受けたとき、自分の認識していた世界は音を立てて崩れ、形而上の別の世界が顔を覗かせる。
自分を見てくれない母親、あるいは自分がいずれ死ぬという事実を悟ったとき、どちらも強烈な体験である。
これはそういう物語だと、自分は思う。
私たちは夢から覚めたとき、それがどんな夢だったかを忘れてしまう。思い返そうとしても夢の内容には整合性がなく、言葉に置き換えるのが難しい。
夢を見ている間はリアルに感じられていたことが、夢から覚めた途端に細部はぼやけ、記憶は薄れていってしまう。
夢を逃してしまったような感覚に陥るとき、私はふと考える。夢のなかにいた「私」はその夢をどう捉えていたのだろう?
夢を思い返している私は、夢から覚めた私である。
夢の世界にいた私とは違う。
この物語は非常に頭を悩ませる。物語に整合性がなく、いかようにも解釈できる。
この不可解さはデヴィット・リンチ作品を観ているかのようだ。
中盤、非現実の世界で少年は自分の死体と直面する。最初、少年は死体を見てもおかしいとは感じないが、死体をゴミ袋で覆い隠した直後、恐怖が沸き起こってくる。
自分自身の死体は、やがて訪れる死の運命の象徴なのだと思う。
絶対に逃れられない、しかし不確定な未来にある死は不条理の源である。
なぜ死体に直面したときではなく、見えなくした後で恐怖を感じたのか、母親の無反応な態度、それらの理由は、はっきり明かされない。
この物語のなかで、少年にはある一つの変化が起こっている。
代わり映えのしない日常に飽いていた少年が、非現実の世界を垣間見たことで、変わりない日常に感謝する。
この物語は、自分を包み込むこの現実世界の崩壊という恐れを訴えているのではないか。
我々は夢を夢と判断するとき、その整合性のなさを現実との違いとして認識する。
しかし、現実とて壊れる瞬間はある。
なにか強烈なショックを受けたとき、自分の認識していた世界は音を立てて崩れ、形而上の別の世界が顔を覗かせる。
自分を見てくれない母親、あるいは自分がいずれ死ぬという事実を悟ったとき、どちらも強烈な体験である。
これはそういう物語だと、自分は思う。
katakoriさん、お久しぶりです。
感想、ありがとうございます。
励みになります。
夢だからこそ起き得る現象、通用する非現実な人間たちについての理由が説明が無いのは、自分自身、説明しようが無いのでは、と思ったからです。なんせ夢ですからね。笑
本来の趣旨は、「夢と現実の区別が付けられない人間の不思議さ」と「夢によって変化する現実(≒夢と現実の繋がり)」です。価値観の変化とか。
現実は何も変化無いのに、夢から覚めた時、明らかに少年は変化を遂げました。
さらに、今回の話みたく、知りたく無いもの、知るはずの無い世界を夢は見せてくれるのですよね。
でも、違和感は無い。
不思議なものです。
ではまた。
感想、ありがとうございます。
励みになります。
夢だからこそ起き得る現象、通用する非現実な人間たちについての理由が説明が無いのは、自分自身、説明しようが無いのでは、と思ったからです。なんせ夢ですからね。笑
本来の趣旨は、「夢と現実の区別が付けられない人間の不思議さ」と「夢によって変化する現実(≒夢と現実の繋がり)」です。価値観の変化とか。
現実は何も変化無いのに、夢から覚めた時、明らかに少年は変化を遂げました。
さらに、今回の話みたく、知りたく無いもの、知るはずの無い世界を夢は見せてくれるのですよね。
でも、違和感は無い。
不思議なものです。
ではまた。
- カンコ
- 2012年 08月21日 18時43分
[一言]
こんにちは、播磨光海です。
・・・てかこれ、前に言ってた「夢」の話ですよね。
面白かったですよ。
あと、章の分け方教えてなくてすみません。
こんにちは、播磨光海です。
・・・てかこれ、前に言ってた「夢」の話ですよね。
面白かったですよ。
あと、章の分け方教えてなくてすみません。
こんにちは、播磨光海さん。コメントありがとうございますね。
章分けですが、必要ないと思い、あえて文中で分ける方法をとりました。
明らかに短編ではない量でも、繋がってたほうが分かりやすいかと。
章分けですが、必要ないと思い、あえて文中で分ける方法をとりました。
明らかに短編ではない量でも、繋がってたほうが分かりやすいかと。
- カンコ
- 2012年 07月17日 17時23分
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