感想一覧

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[一言]
うーん……話の本筋はいいんですが、見せ方に問題あり、かな。謎解きもので視点移動するのはある程度仕方ないんですが、この作品では少々失敗してますよね。刑事達の扱いが中途半端になってますし、三田の心情、加村の想いも十分に書ききれているとは言い難いです。加えて情景描写もいまいち功を奏してないようですし。まず何を一番に書きたいのかはっきりさせ、それに合った視点を設定しましょう。それと、一つの話で三つ以上の視点を行き来するのは避けた方が賢明です。大体まとめきれずにはねるので。後、こういう話の場合は被害者が死ぬ前の様子を冒頭に入れて置くと全体が引き締まるようですよ。
では、具体的に指摘していきます。冒頭、何のために夕焼けの描写をしたのかわからない。2段落目、物語のキーとなる昼の月が印象に残るよう描写されてない。かつ、物理的に満月に近い時は昼に月は見えない。中盤、事件に直接関係ない森島と相手役が変にでしゃばりすぎ。終盤、話のキーである「青空にさく月」の絵をもう少しきちんと描写するべき。三田がその絵を見て思い出していく過程をしっかり描写した方が感情移入できるし、後ろとの繋がりもいい。何より、それがクライマックスになる。また、この話では冒頭に加村が真剣に絵を書いている場面をいれた方がいいと思う。……とこんな感じですね。
  • 投稿者: 玲藍
  • 2008年 01月24日 21時32分
 かなり詳しいコメント、ありがとうございます。自分の中で妥協してしまった部分をはっきりと見抜かれてしまった、というのが率直な思いです。見ている方は見ているのだなぁと。
 おっしゃるとおり、各場面で、人物や情景に効果を持たせる技術が必要ですね。最低限必要な人物を整理して構成すべきだと思います。(そうなると、まず高月が削られるのですかね……)出だしの勢いだけで、後半が薄っぺらくなってしまうのが、私の弱点だと思っています。
 的確なアドバイスを頂き、はっきりと課題や問題点が見えてきました。すぐに、それらが克服されることも、技術が上がることもないでしょうけど、意識して取り組もうと思います。
[一言]
短編ということで、ちょっとのぞいたつもりが結構大作……それでも読み進めてしまう滑らかな文章は、そういう意味でも大作でした。
場面や内心の描写がしつこくなく、はしょりすぎず、とても想像しやすかったです。私も見習いたいです……。
しいて言えば、加村くんの病気にもう少しリアリティがあれば……それを打ち明けられた時の柚葉さんの心があと一息ほしかったです。真犯人や失った記憶が鍵を握るということはなんとなく読めましたが、事件の理由には驚きました。
このきれいな文章を、次回も楽しみにしています!
  • 投稿者: chro
  • 23歳~29歳 女性
  • 2008年 01月23日 00時23分
 ありがたいお言葉を頂きまして、本当に嬉しく思います。いつも、詩的な文章とリズムを心掛けて書いています。句読点を多くして、自分と同じリズムで読んでもらう、というのも作戦だと思っています。
 加村の病気については、逃げてしまいましたね……。それらしい病気を調べてはみたのですが、私自身がほとんど理解できず、こんな結果になってしまいました。柚葉の心理描写もたしかに減ってますね。アドバイスに従って修正してみます。
 評価ありがとうございました。今後も頑張ります。
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