感想一覧
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[良い点]
お話としてきちんと完結させている点は良いです。
真由が「不感症」の自分に深い欠落感を抱きつつ、結局は脱却できずに自分の殻に閉じ籠ってしまう展開に悲しいものを覚えました。
作中に出てくる登場人物がいずれも何らかの不感症というか、欠落を抱えているように見える書き方も上手いです。
[気になる点]
まず、「覚えれる」(正しくは『覚えられる』)等、日本語として正しくない表現が目につきました。
男主人公の「カンナ」はそもそも少女と見紛う美少年という設定のようですが、活字の上では完全に女性名にしか見えません。
設定からすると、「カオル」とか「ヒカル」とかもっと現実的に男女双方に使われる名前の方が相応しく思えました。
ストーリー全体について言及すると、本編ではなく粗筋をずっと読まされている感触を受けました。
各人物の持つ背景やそれぞれの関係性など、もっと丁寧に掘り下げて描写すべき部分を短い説明で処理してしまっている点が目につきます。
真由とカンナが出会う契機として6年前の事件が提示されていますが、率直に言ってこれだけではカンナが真由に執着する動機として弱すぎます。
この物語全体の根拠が不明確な為に後半にカンナが引き起こす事件の部分がひたすら意味不明になっています。
元婚約者の達也が何故この件に絡んでくるのかも見えてきませんし、真由の同僚でカンナの担任である千佳が襲われた経緯も釈然としません(そもそも後者がマゾヒストだとかいうキャラクター設定は必要だったのでしょうか。正直、蛇足としか思えませんでした)。
メトロノームが末尾でも象徴的に登場していますが、真由とカンナの結び付きが不明確なまま破綻している(としか見えない)以上、これも小道具として十分に生きていません。
[一言]
色々書きましたが、最後まで興味深く拝読しました。
お話としてきちんと完結させている点は良いです。
真由が「不感症」の自分に深い欠落感を抱きつつ、結局は脱却できずに自分の殻に閉じ籠ってしまう展開に悲しいものを覚えました。
作中に出てくる登場人物がいずれも何らかの不感症というか、欠落を抱えているように見える書き方も上手いです。
[気になる点]
まず、「覚えれる」(正しくは『覚えられる』)等、日本語として正しくない表現が目につきました。
男主人公の「カンナ」はそもそも少女と見紛う美少年という設定のようですが、活字の上では完全に女性名にしか見えません。
設定からすると、「カオル」とか「ヒカル」とかもっと現実的に男女双方に使われる名前の方が相応しく思えました。
ストーリー全体について言及すると、本編ではなく粗筋をずっと読まされている感触を受けました。
各人物の持つ背景やそれぞれの関係性など、もっと丁寧に掘り下げて描写すべき部分を短い説明で処理してしまっている点が目につきます。
真由とカンナが出会う契機として6年前の事件が提示されていますが、率直に言ってこれだけではカンナが真由に執着する動機として弱すぎます。
この物語全体の根拠が不明確な為に後半にカンナが引き起こす事件の部分がひたすら意味不明になっています。
元婚約者の達也が何故この件に絡んでくるのかも見えてきませんし、真由の同僚でカンナの担任である千佳が襲われた経緯も釈然としません(そもそも後者がマゾヒストだとかいうキャラクター設定は必要だったのでしょうか。正直、蛇足としか思えませんでした)。
メトロノームが末尾でも象徴的に登場していますが、真由とカンナの結び付きが不明確なまま破綻している(としか見えない)以上、これも小道具として十分に生きていません。
[一言]
色々書きましたが、最後まで興味深く拝読しました。
吾妻栄子 様、ご感想ありがとうございます。
良い点、悪い点をこうして指摘していただけると、なるほどなーと思うところも多々あり、これからの作品にも生かしていきたいと思います。
当作品について、いくつかお話させていただければ、
>本編ではなく粗筋をずっと読まされている感触
これはまさにそのとおりで、本編であると同時に粗筋、シナリオ的な作品になるよう意識を持っていましたので、そのことが逆に説明不足感を際立たせていたかな、と感じます
悪い点を拝見する限りでも、
全体を通して「もしかしてこうなのかな?」と思わせられるような文章に推敲できていなかったようです…(吾妻様が蛇足に思われた設定についても、これは達也側の描写不足だったかな,と思いました)
>メトロノーム
タイトルにもあるメトロノームですが、現実のメトロノームは自ら動くわけではないですよね(まぁ道具全般そうですが…)。そしていざ動き出してしまうと一定の速度で動き続け、自ら止まれない。その辺りがこの作品の象徴としてメトロノームを選んだ理由です。
あまり説明くさくなってもおかしいので、機会があれば改稿内容で表現したいところです、、
とても参考になるご意見でした、ありがとうございました~!
良い点、悪い点をこうして指摘していただけると、なるほどなーと思うところも多々あり、これからの作品にも生かしていきたいと思います。
当作品について、いくつかお話させていただければ、
>本編ではなく粗筋をずっと読まされている感触
これはまさにそのとおりで、本編であると同時に粗筋、シナリオ的な作品になるよう意識を持っていましたので、そのことが逆に説明不足感を際立たせていたかな、と感じます
悪い点を拝見する限りでも、
全体を通して「もしかしてこうなのかな?」と思わせられるような文章に推敲できていなかったようです…(吾妻様が蛇足に思われた設定についても、これは達也側の描写不足だったかな,と思いました)
>メトロノーム
タイトルにもあるメトロノームですが、現実のメトロノームは自ら動くわけではないですよね(まぁ道具全般そうですが…)。そしていざ動き出してしまうと一定の速度で動き続け、自ら止まれない。その辺りがこの作品の象徴としてメトロノームを選んだ理由です。
あまり説明くさくなってもおかしいので、機会があれば改稿内容で表現したいところです、、
とても参考になるご意見でした、ありがとうございました~!
- 水地あいる
- 2013年 06月15日 11時10分
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