エピソード34の感想一覧

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[良い点]
 この章も、とてもよかったです。古蔦さんの文章にはいつも色がついてあって、人物のちょっとした仕草から情景が浮かび上がるようですし、ここではアートの語りが本当に素敵で、奥様との心のひだをくすぐりあうような洗練されたやりとりには、ただただうっとりしていました。
 文章としては連続しているのに、ルビーの視点に戻ったときには、こちらの視界が振れるような思いもあって、なんていうか、文章に確かな技量の感じられるくだりでもありました。
 物語それ自体にも、また大きな動きが現れたようで、週末の夜長を愉しむ私の幸せな時間はまだまだ続きそうです。
[一言]
 古蔦さん、おはようございます。
 古蔦さんの小説を読んでいると、あなたの声が聞こえてくるような瞬間があります。そうじゃないって、どうすればっていう、あなたの思い悩んだ痕のようなものが。
 私はその声自体にも惹かれているのですが、古蔦さんがすごいのは、そうしたものを作品を書く中で乗り越えようとしているし、現に乗り越えてもいるように思えるところです。
 心の内にあるものを、そのまま取り出して見せるのではなくて、あなたの胸を打ったものが、どうすれば同じ熱を持って誰かに伝えることができるのか、あなたは今も、それを探りながら書いている。
 そして多分それが、この物語に不思議なうねりを与えてこちらに迫ってくるのでしょう。私にはそれがとてもまぶしいし、あなたにしか書けない豊かな物語なんだと、いつも私の胸を打ちつけてもいるんです。すいません、また要領を得ないことを書いてますね。
 思うことはたくさんあるのに、私も毎回うまく言葉にできなくてもどかしいところもあるのですが、幸い機会はいただいていますし、それはまた次の週末にでも。それでは。
みかげ石さん、いつもありがとうございます。
私の拙い文章からいろいろなものを受け取って共感していただけてありがとうございます。
そうですね、思い悩んだ痕、という表現をいただいて嬉しい気持ちでいます。
いままで自分が見てきたものや感じたことが物語の世界にいろどりを添えることができているのなら、そしてそれに触れることでおはなしを楽しんでいただけるのなら、恥ずかしくもあるのですが、嬉しくもあり、です。
はい、ぜひまたお立ち寄りください。
ありがとうございました。
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