感想一覧

[一言]
　死ってなんだろうとか、死んだあとはどうなるんだろう、という問いは、人として生まれた以上、きっちりと考え尽くしておきたい問いです。しかるに、人はしばしば、その問いを忘れて、まるで死ぬことなんか無いかのように、日々を漫然と生きているわけで、かく言うわたしもその一人であったことに気づき、今回、御作を拝読して、これはまずいぞ、と思いました。昨年の震災を被災地で経験しておきながらのこの体たらくに自分で自分に呆れ返っております。

　生きることが大事なのではなく、よく生きることが大事なのだと古人は言いました。また、人はパンのみにて生くるにあらず、とも。「生きることが善であると思い込」むことに関しては、哲学・宗教上の問題の他に、延命技術やクローン技術などの医療上の問題もからんでくるところではないかと思います。とすれば、既に、死について素朴な感情を持たなくなってしまった大人にとっても、これは今後いずれどこかで考えるべきことになって、そのときに右往左往しないように、年齢だけ大人になってしまったわたしは考えておきたいなあ、と思いました。

　感想というよりは、拝読して思ったことをつらつら書いただけのものになりました。お許しください。失礼します。