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[気になる点]
【二〇〇九年七月三十一日金曜日。この日の朝、池袋駅のバス停を出発した新宿駅西口行きの都営バスが刃渡り三十センチの刃物を持った男に乗っ取られるという事件が発生した。】

【そして、事件発生から二十四時間たった五月八日の早朝】

時間が巻き戻ってます…ね?
 奥田です。ご一読いただき、ありがとうございます。

 そして……うーん、まさかこんなミスがあるとは……。かなり初期の作品である上に、何度も改稿を重ねているのでこんなミスが発生してしまったようです。ちゃんとチェックしてみないと何とも言えませんが、時間があるときに修正しておきます……。
[良い点]
乗客七名の容疑者に自然と注意が促され、危うく惑わされそうになる作りが巧いですね。最初は運転士の奥谷さんを疑いました。運転士なら手袋を嵌めているから、凶器に指紋が付かないのではないかと。あと、『イキノコリ』を想起し、学習能力を試されていたのも事実です。

但し、榊原さん、今回は個別の事情聴取もそこそこに、まだ話を伺えてない関係者もいる中で『真相編』に突入していったので、これはもしや……? な雰囲気。もっとシンプルな、灯台もと暗しな発想が必要なのだと思った時、犯人を確信しました。

犯人、いつもみたいな悪あがきがなくて、あまり粘らないところ、あっさり罪を認め素直に自首する姿がカッコイイです。たまにはこういうのも良いですね。

バスジャックってワクワクする好みな設定、短編ながら充分に満足できる読みごたえ、複雑な推理より柔軟性が求められ、今回も楽しませていただきました。
  • 投稿者: 乾レナ
  • 2021年 04月20日 15時13分
 奥田です。いつもご一読頂きありがとうございます。ようやくリアルの方が落ち着いてきました……。毎度のことながら、返信が遅れて申し訳ございません。

 この作品、現在公開されている榊原シリーズの作品群の中では、実は執筆時期が一番初期の作品となります(確か第一稿を書いたのは2008年頃の話だったはず)。このためまだ私自身の文章表現力や論理構築力が現在ほどではなく、話自体やトリックもシンプルで良くも悪くも「最初の作品」という感じになっている作品です(より厳密に言うなら「人に読んでもらっても耐えられるだけの完成度に達した最初の作品」という事になるか。この時期の作品は他にもあるが、正直、今見てみるとはとても人に読んでもらえるような内容ではないので、今後も公開予定はない……)。いつもとどこか作風が違って見える(事情聴取などがなく安楽椅子探偵的になっている、犯人があっさりと陥落する、など)ように思われるのなら、「現在のスタイルが確立されきっていなかった」というその辺の事情が関係しているものと思われます。ちなみに、執筆の時系列的に考えると、この作品は同じバスジャックは扱っていますが、「イキノコリ」を書くよりも前の作品という事になるので、むしろ「『殺人バスジャック』を受けて、応用的に『イキノコリ』を書いた」という流れになります。
 ちなみにこれと同じく私の感覚でいう「初期」に執筆されたもので現在公開している作品としては『罪と殺人』『黒い人形』『聖地巡礼殺人事件』『地下鉄少女の殺人』などがあります。これらの作品と他の作品を比べてみると、今の文体に至るまでの経緯や違いがわかって面白いかもしれません。また、この初期作品群には「完成させたし一応人に読んでもらっても大丈夫な出来にはなっているけど、色々問題があって公表できない作品」というのも実は複数存在していたりします。要するに今公開されている先述した「初期」作品は、そうした試行錯誤が続いていた時代の作品群の中でも公開できるだけの完成度となった成功作という事になるのでしょうか(私の中では『黒い人形』が公開できる一応のボーダーラインだと思っています)。人に読んでもらって楽しんでもらえる作品を書くには、やっぱりそれなりの量の作品を何度も書いて評価してもらい、作者自身の中でも試行錯誤する事が大切なのだなぁと今では思える次第です。

 そんな感じです。今回も丁寧なご感想、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。ではでは。
[一言]
こんにちわに、のい・しちですm(_ _)m
いえいえ!
奥田光治さんの作品をこれから時間をかけて読んで行きたいと思います!
[良い点]
初めまして、にのい・しちと申しますm(_ _)m
わたくし、陳腐な素人物書きでございます。
とても面白いです!
バスジャックと言う密室を利用したトリック。
まんまとミスリードされてしまいました。
最近、拝読さて頂きましたが、「そう言えばこの時期、こう言う事件が世を騒がせていたなぁ……」と、過去の凶悪事件に思わず戦慄(-_-;)
主人公も影のあるハードボイルドでカッコいいです!
二人とは言え職場に若い女性ばかりとは、なんとうらやましい(笑)
短い内容でも、いろいろ学ばせて頂きました。
ありがとうございます<(_ _)>
  • 投稿者: にのい・しち
  • 2017年 06月07日 08時35分
 奥田です。このたびはご一読ありがとうございます。風邪で寝込んでいまして、返信が遅れて申し訳ありません。

 この作品は私の作品群の中でも比較的初期に書かれたもので、それだけに面白いと言っていただけたのは、作者にとってとても嬉しい事です。本当にありがとうございます。

 言われてみれば事務所に若い女の子二人という構図になっていますが、多分あの榊原さんの事ですから特に何とも思っていないんだと思います。彼とはもう長い付き合いになりますが、根の部分だけは今も昔も変わっていませんね。

 そんな感じです。今後ともよろしくお願いします。ではでは。
[良い点]
文章の構造と犯行のトリック。更に最後の閉め方も素敵でした。
[一言]
凄く面白かったです。捜査編では、本当にこの犯罪がどのようにして行われたのか全然分かりませんでしたが、真相編でスッキリしました。ここまで素晴らしいトリックが書けるとは本当に凄いです。尊敬します。
  • 投稿者: KOUTA
  • 18歳~22歳 女性
  • 2016年 08月19日 21時08分
 奥田です。このたびはご一読ありがとうございます。すみません、色々忙しくて返信が大幅に遅れに遅れまくってしまいました。

 この作品は比較的初期に書いたもので、最近の作品に比べるとトリックはやや物足りないかもしれません。ですが、それでも楽しんで読んで頂けたのであれば作者冥利に尽きます。
 思えば、最近こういうシンプルな小説も書けていないので、一度初心に戻ってみるのもいいかもしれませんね。

 そんな感じです。今後ともよろしくお願いします。
[一言]
こんにちは。
2作目を読ませていただきました。

短編でも本格的な文章で感心させられました。
というわけで、文章は5点をつけさせていただきました。
文体と内容がマッチしていて、雰囲気が素晴らしいと思います。

実は内容の方で少し引っかかりがあったので、
そちらについても書かせていただきます。

まず犯人なのですが、「あらすじ」で察しがつきました。
というのも、トリックが有名な『Xの悲劇』に類似しており、
職種が違うとは言え、古典ミステリファンですと、
○○の誰かが第一候補かな、という印象です。
ただ、これは私の中では減点対象になっていません。
偉そうな言い方で申し訳ありませんが、
私は犯人の意外性自体はあまり重視しておらず、
推理の構成の方が重要だと思っているからです。

むしろ気になったのは、犯人が○○という点ではなく、
警察が司法解剖の段階で真相に気付くのではないか、ということでした。
また前作と同様に、犯行のリスクが大き過ぎる気がします。
奪う→刺すの描写が省略されているため、一見スムーズに見えるのですが、
犯人から凶器を奪う→刺すまでの一連の動作が、ここまで簡単にできるかどうか、
納得のいく説明が欠けているような気がします。
この点に関して何らかの特殊なトリックが用いられているかと期待したのですが、
残念ながらそういうわけではないようなので、
ストーリーについては3とさせていただきました。

以上、若干辛口の評価になってしまいましたが、
推理短編としては王道だと思いますので、
あまり気になさらないでください(´・ω・`)

次回作『鬼神島』に進ませていただきます。
これからも面白い小説を期待しております^^
ではでは。
 >稲葉孝太郎さん

 奥田です。「ディテクティ・ブロジック」に引き続きご一読ありがとうございました。返信送れて申し訳ありません。

 この作品は五年前、推理小説を書き始めてから初めて他人(大学の文芸部)から一定の評価を受けることができた小説で、私にとっては非常に思い出深い作品となっています(ここまでくるのに五年近くかかっていますが……)。この小説を書くまでは自己内設定などを次々出して肝心の小説の内容がおろそかになる傾向が強く、結果評価が低くなるという悪循環に陥っていました。このため初心に帰って余計なファクターをできるだけ排除して推理小説の王道に沿えるように書かれており、その分最近書いた作品に比べるとトリックなどに関してはかなり甘めであるかもしれません。

 犯人はおそらくわかる人にはすぐわかると思います。実際、文芸部内の批評会でも半数以上の人がすぐ犯人がわかったと言っていました。ミスリードとなるはずの他の容疑者の情報があまり詳しく書かれておらず、ミスリードになっていないというのが自己反省で、それを踏まえて何人かの容疑者に関しては実際に登場させるなどの改稿作業を行っていますが、まだまだのようです。

 バスジャックの突入描写に関しては2000年頃に起こった「西鉄バスジャック事件」の突入映像を参考にしています(というより、日本で警察が突入したバスジャック事件は今まで「長崎バスジャック事件」と「西鉄バスジャック事件」の二件しかありません)。この映像では警察の突入から凶器の確保まで十秒~十五秒くらいと意外に早かったと記憶している(というより、凶器を取らないと人質が危険なままなので、おそらく警察も最初に犯人の凶器を狙ったものと思われます)ので、奪ったと同時に刺す事ができれば意外とスムーズに犯行が可能ではないかという認識でした。が、あくまで主観である上に説明不足だったことは否めません。この点はまだまだ改良の余地ありですね。

 今回も私の拙い文章に対して的確なご指摘を頂きありがとうございました。次回作「鬼神島」もご一読して頂けるということですので、楽しんで頂ければ幸いです。
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