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[一言]
レビューを書かせて頂きました。
ホラーというより、幻想文学の様に感じました。
人間に優しく迫る終末というだけなら、それもまた良しなのですが。
人間が滅んだ後に、本当の終末を押しつけられる人形達こそ悲惨ですよね。
ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
レビューありがとうございました。
拙作は夏のホラー企画に提出するために書いたものだったのです。しかしやはり、トファナ水さまが仰られるように、ホラーっぽくないということで普通に掲載しました。ジャンルがホラーになっているのは私の意地のようなものです。あまりお気になさらず。

人間は無条件で幸せになれますが人形はそうではなく、自分で納得のいく死を迎える為に努力しなければなりませんから、確かに悲惨かもしれませんね。でももしかしたら人形にも棚ぼた的な幸福が訪れるのかもしれません。

この度は拙作をお読み頂いてありがとう御座いました。
[一言]
 いつもながらに幻想的でそして物哀しい世界観に魅せられます。降り積もる雪に埋もれて消えていくような、静かで静かな終末の空気は美しくすら感じられます。

「幸せじゃない人形がいるのかい」とは整備士の人形の台詞ですが、人形は美しいばかりでなく、その配偶者に合わせて歪んでいるような印象がありました。
 お互いがお互いの形に合わせて歪んでいるなら、当然ぴたりと嵌ってそれきり動かなくなるに決まっています。比翼の鳥、連理の枝。それぞれの人にとってそれぞれ人形が、そうした存在なのだろうと思いました。そしてそうやって二人きりで世界が完結して満たされてしまえば、他に何もいらなくなって、後は滅びるがままになるのだろうとも。

 そしてそれほどの繋がりだからこそ、別離永訣の不幸もまた心を抉り身を裂くものになる。幸せなら幸せなだけ、落差の絶望は約束されて深い。
 幸せのうちに死ぬ人間と、不幸のうちに死ぬ人形と。
「これはワタクシの命でしてヨ」の言葉の通りに、左手はこれ以上ない幸福が詰まっていて、だからこそやりきれない。

 それぞれのいのちの対比が見事で、見事すぎて、もう言葉がありません。
 ただただ頭が下がるばかりです。
 鵜狩さま

 返信が遅くなって申し訳ありません。
 こういう話は時偶書きたくなります。何か静かな感じのホラーです。夏ホラーで没になってしまったヤツです。人形ホラーを書きたかったにも関わらず、人形文学みたいになっちゃいました。

 仰る通り、人形は配偶者に合わせて歪んでいます。ただ、配偶者から見ればそれは魅力以外の何でもないわけですね。「私」は整備士と整備士の人形に対して若干引いていますが、本人たちは本当に大恋愛中です。それを判っているから「私」もあんまり突っ込んだことは言いません。
 こうやってどんどん人間は、「私」のように他人に干渉することをしなくなるわけですから、皆二人ぼっちです。人形は人の生活には溶け込んでも、ただ寄り添うだけですし、そんなこんなで終末を迎えてしまうという話です。

 読み取ってくださっているので、もう言うまでもないですが、人形の不幸はとても深いものになります。不幸でショック死してしまう人形もいるくらいですから。左腕の要素は正直、組み込もうか迷いました。これを入れるとあんまりにも悲しいので。けれど、精一杯尽くしてくれるのが人形ですから、組み込まないわけにもいかず、もう結局悲しいお話なんだから書いてやるのが人情くらいの気持ちで組み込みました。

 正直なところ、自信のない作品であったので、感想を頂けてとても嬉しいです。何時もながら、描きたかったところを汲み取ってくださって、全くこちらこそ頭が上がりません。感謝感謝です。
 今回もご感想ありがとうございました。あ、夏ホラーとても楽しみにしています!
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