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[良い点]
・テーマ、妄想と説得力のバランス(ファンタジー度)、登場人物の魅力、文章構成力と描写の力量、などほぼ全て
[気になる点]
非常に細かい点で申し訳ありませんが一点気になった箇所を。
第三話にて「鏖殺とは?」と地侍が応える箇所がありますが、狼狽するならば「鏖殺だと?」等の『意味は理解しているがまさか此処で言われるとは思わなかった』系の反応をするのかな、と感じました。
「鏖殺とは?」ですと『単語の意味が解らない』ように最初は受取れてしまい、しかしそれだと狼狽よりは困惑なのかな、と一瞬読み返しました。
守護/地侍が日常、鏖殺という単語(それも話し言葉ですから音として)に親しんでいるとも思えない先入観が私にあるかも知れません。
直感的に判別しづらい箇所が勿体無く思えましたが些少な点ですので、「そう受取る読者も居るのだな」と捉えていただければ。
[一言]
はじめまして。
冒頭から最新話までほぼ一気読みさせていただきました。
第五話辺りから有名所の名前が続々と登場するため、それまでの「得たいの知れぬ」旅とは大きく雰囲気が変わりますが、これはこれで話の続きが気になる所です。
個人的には旅物語の部分をもう少し長く読みたかった気もしますが、こればかりは無いものねだりになってしまいますね。
現在展開されている話も、今後のストーリーも、とても楽しみにしています。
また、このようなクオリティの高い作品がもっと多くの評価を得るとよいな、と感じています。
  • 投稿者: 半夏生
  • 2014年 03月03日 17時08分
感想ありがとうございます。
話し言葉として「鏖殺」の様な熟語は不自然かも知れませんが、雰囲気として古風で文語調の熟語をセリフ中に多く使用しています。
但し、その様な言葉を知っていて然るべき、相応の教養を持つ登場人物のみが話す様にも心懸けています。
この辺りの表現は、小池一夫原作の時代劇コミック(「子連れ狼」「首斬り朝」等)を参考にしています。

地侍(文中でも触れた通り、知識階層に含まれます)は言葉の意味を理解したからこそ狼狽し、確認の意味で聞き返した訳ですが、御指摘の通り「鏖殺だと?」とした方が良かったかも知れません。

内政関連がある程度進展したら、再び旅物語の方に路線復帰したいと考えております。
本当は並行して書ければ良いのですが、いかんせん遅筆な物でして…

今後とも本作をお楽しみ頂ければ幸いです。
[良い点]
独創的な世界観と精密な設定。
高すぎる文章能力。
誤字脱字の少なさ。
[気になる点]
「贄食」「朝餉」「厩」「廓」など難しい漢字にはルビをふった方が親切だと思います…が、それくらいしかありません。
[一言]
acsysさんのレビューから参りました。

「なろう」で全盛のライトな小説とは一線を画す匂い立つ世界観と、引きずり込まれたような読後感が素敵です。
「いい小説を読んだ…!」という心地よい疲労を感じました。
  • 投稿者: 砂押 司
  • 2014年 02月11日 08時06分
感想有り難うございます。
acsys氏の作品は私もレビューさせて頂いております。
実は、キーワード「鬼畜」で検索して見つけたというw
思いついた言葉で検索してみると、思わぬ良作や異色作、怪作が見つかったりして面白いです。

難読字についてですが、一部にはルビがふってある物、現代語が併記してある物もありますが、配慮が足りませんでした。
御指摘の単語ですが、

「贄食」(にえじき) ※私の造語で、”いけにえを食べる”の意味です。
「朝餉」(あさげ) ※朝食
「厩」(うまや) ※馬小屋
「廓」(くるわ) ※娼館

以上になります。


[良い点]
ここまで設定が緻密で、知らず知らずの内に物語の世界に引き込まれてしまう作品はなろうでも稀有だと思います。
情景描写からも、作者様の文学に対する造形の深さが伝わってきました。

  • 投稿者: 退会済み
  • 2014年 01月20日 01時32分
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実は、文学作品はそれ程読んだ事はなかったりします。
ノンフィクションが好みで、一時期、岩波、講談社現代、中公、ちくまといった「新書」を乱読していました。
社会問題、特定業界、過去の歴史、科学技術、思想、様々な興味を満たす役に立ちました。
新書は、素人にも解りやすくテーマを解説する事、簡潔な表現が要求されます。
その辺りが自作にも影響しているかも知れません。
後、単語はなるべく古風な物を使う様にしていますが、どうしても相応しい物がない場合、現代的な単語も使う事があります。

[一言]
僭越ながらレビューをお返しさせて頂きます。白黒映画のような情景と独特の臭気の漂う、良き作品かと思います。馬の出自や摩訶那伽など、細かく回収されている部分が実に好みです。
レビューありがとうございました。

白黒映画ですか。カラーよりもかえってリアルに見えたりもしますので不思議な物です。
そう言えば、影響を受けた作品の一つとして「どろろ」を活動報告で挙げましたが、TVアニメ版は白黒でした。

主人公の使う馬ですが、ヨーロッパで農耕や重装騎兵に使われたペルシュロン種です。二話で主人公は、騎馬には向かないと言っていますが、実は本場では後者の用途でもよく使われていました。
日本の在来種である御崎馬などと比べると、大きさが格段に違います。

那伽摩訶羅闍(ナーガマハラジャ)は、龍の意である「那伽」と大王/皇帝の意「摩訶羅闍」をつなぎ合わせた私の造語で、龍帝の意味としています。
近代では、摩訶羅闍は「藩王」の意味となっていますが、当初は大王/皇帝を表していたそうです。
ちなみに、仏典等に実際に記されている語としては那伽羅闍(ナーガラージャ)「龍王」という語があります。

今後とも本作をお楽しみ頂ければ幸いです。

[良い点]
めったに見られない観点からの設定や世界観と、それらを納得させる文章力。
[気になる点]
悪いというわけではないのですが、薬売りが感情移入がしにく人物であることでしょう。人間を捕食する側なのですから当然と言えば当然でしょうけれども。
[一言]
突き詰めて言えば人間の家畜化、人間牧場からの安定した食料供給が伊勢の人外達にとっての当面の目的なのでしょうか。今のところ必要以上に人間を食べようとしている様子はなさそうですが、これで実際に人間を食べる描写があればまた薬売りや龍神達への見方が変わりそうです。
人間を食べる事もあるけど、食べなくてもよい種族との共存話しか書けそうにない私からすると、真似しようとしても決して出来そうにない、大変に興味深いお話です。
感想ありがとうございます。

詳しくは作中で語るべき事なのですが、人間の家畜化その物は龍神達の故国で既に達成しております。
家畜というより、人間が人外を神として崇め、食べられる事を栄誉として受け止めている社会です。
ここでは、人外が生贄に不自由する事はありません。
じゃあ何故わざわざ和国に来訪して、反乱住民を取り込んで一地方を占拠したかと言えば、龍神こと那伽摩訶羅闍(ナーガマハラジャ)はとあるきっかけで、人外と人間の支配=被支配の関係を、もっと緩やかな物(人間の君主と民衆程度の関係)にして、仲良く暮らしたいと大甘な理想を持った訳です。
ただ、最高権力者といえど、長らく続いた伝統を変革するのはなかなか難しいという事で、まずは新天地で実験を始めようと。

しかし人間を食べなければ生きられない以上、共生の対象となる人間と、食用に供される人間を、何らかの基準で区分しなくてはなりません。しかも、人外自身だけでなく、共生側の人間が納得する様にです。
とりあえず犯罪者とか敵は食っていいとして、その後は?
その線引きも、テーマに関わって行きます。

第四話は執筆中ですが、遅筆故に四苦八苦しております。
しばし御猶予頂ければ幸いです。
[良い点]
 和風で、戦国日本によく似た、しかしなにか違う異世界での物語。
 旅の薬売り、兼、人買いってのが中々面白そうです。
[気になる点]
 トファナ水さんが割烹で仰った通り、主人公への共感を得られないというのはが強いて言えば欠点か。しかし、この物語は、話の展開や世界観の広げ方で読者を引き込む要素が大いにあると思います。そこに期待したいです。
[一言]
 ほとんど戦国時代のようなものかと思いきや、3話まで読んで明確に違う点が顕になった。そうなると龍神様の正体や、現実には存在が確認できない彼らが何故味方についたのかが気になる。

 如何にこの物語が進むのか。楽しみです。

 次回をゆっくり期待。
 早速の感想ありがとうございます。
 「トファナ水」という新PNは、先行して理想郷で本作を公開する際、別名義として名乗った物です。 なろうにも併載するにあたり、PNを統一する事にしました。 ちなみに旧PNは覚醒剤を刺す隠語(冷たい物)、新PNは中世欧州で暗殺に使われた毒薬から来ています。ろくでもないですねw
 「龍神」本人(人じゃないですが)も、伊勢を舞台とした話の時には登場させる予定です。 彼等が伊勢の民に助力した理由は「その5」で語られていますが、それが全てではなく、徐々に明らかにして行きます。
 村のイメージは、「楢山節考」(坂本スミ子が出ていた映画版)が頭にありました。 あの作品の序盤で、嬰児の屍体が水田に捨ててあり、発見した村人が言ったのが、こんな処に捨てやがってという怒りの言葉だったのが… 要は生ゴミ扱いなんですよ。
 初見から20年以上経ちますが、あれを見た衝撃は忘れられません。

 では、今後ともご期待下さい。
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