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[一言]
 初めまして。拝読いたしました。

 人間って、それぞれの事情があったとしても歩き続けなければならない運命かもしれません。正しい道か混乱することもありますし、立ち止まったり振り返ったりすることもあるかもしれませんが、日々移ろい変化していく彼方に向かって進み続ける必要があるのかもしれません。そんなことを考えてしまいました。

 まず、とても柔らかく優しい文章だなと思いました。

 感覚的で説明がし辛いのですが、リズムが良いのか冒頭からイメージが沸きやすく頭の中にすんなりと入ってきます。

 勝手に潮の香りがする海辺に浮かんでいるような一筋の道をイメージしました。ヤドカリやウミガメや
イソメと会話をしながら歩き出す雰囲気は宮沢賢治を思い出させます。児童文学で描かれる世界観に近いかもしれません。

 困難な道と知りながら、メイシュは歩き始めます。でも、彼は不幸ではありません。気がつけば一緒に歩いてくれる『友だち』がいたからです。一人では苦しくて溺れてしまいそうな日常も、友だちと協力することが可能ならば、進み続けることが出来る。そんな言葉が聞こえてきそうです。

 そんな彼のプレゼントを受け取った雫は、不幸ですが幸せだと思います。これからの人生も楽ではないかもしれません。苦しみながら生き続けていくのでしょう。くじけることもあるでしょうし、泣き続ける日もあるかもしれません。それでも、雫は歩き続けていける。そう確信させられました。

 本作のような小説があまり読まれていないのは、少し残念な気がします。なろうの売れ筋? ではないから仕方がないとは思いますが、本作のように心の中が温かくなる作品がもっと増えると良いような気がしました。

 乱文失礼いたします。
夏槿蝉様、小説をお読みいただき、さらに感想まで書いていただき本当にありがとうございます。短編はあまり書かないもので、「バース・グラッド」は自分としては試験的なお話だったのですが、お気に召していただけたようで幸いです。

確かに冒頭部は敢えて児童文学のような雰囲気を意識しました。これから「生まれる」子どもがやがて触れるだろう物語のような、現実とも一般的な小説とも少し違った場所から始めてみようという試みでした。成功していれば嬉しいです。

心の中が温かくなる、と仰っていただけたことがとても幸せです。自分の書いたものでそう感じてくださる人がいるということが未だに信じられないほどに幸福です。
売れ筋であるかどうかよりも、こうして夏槿蝉様のような方の目に留めていただき読んでいただけたことの方が重要です。どうもありがとうございました!

須賀夕純
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