感想一覧
▽感想を書く[一言]
梶野さんの久々の新作ということで、期待しながら拝読しました。
読了後にこの作品の執筆経緯についてnakonokoさんよりうかがったのですが、「なるほど」と思う一方、どう評価していいのかわからなくなってしまって。
つまり、純粋にミステリー作品として読んだ場合と、結婚式の余興として読んだ場合とはまったく思うところが違ってしまいました。
『なろう』に投稿されている以上、執筆経緯は考慮するべきではないとも思いますが、やはりそれを無視することはできません。ということで、その両面から感想を述べさせていただきます。
ぼくはミステリー小説はファンタジーに次いで多く読んでいると自負していますが、決してミステリーマニアではありません。犯人当てやトリックにはほとんど興味がなく(というより、ロジカルな思考が苦手なので謎解きは最初からあきらめています)純粋に物語そのものを楽しんでいるのですが、『玩具城』はそんなぼくでさえも読んでいるそばからトリックがわかってしまいました。
どんなジャンルでも「読者をあっと言わせること」が物語の醍醐味であり、特にミステリーやホラーではそれが求められると思います。その観点からしてみれば、誰にでもわかってしまうトリックというのは大いに問題があるように思います。
しかし、これも結婚式の余興となれば話は別です。
列席者すべてが小説に親しんでいるわけでもなく、誰もが気軽に楽しめるものと考えればレベルを下げざるを得ない──悪言をお許し下さい──のは当然。
また、「誰でもわかってしまう」のは、その心理に共感できる男性のみで、女性は意外にわからないのかもしれません。
披露宴終了後、この作品についてあれこれ語り合う人たちが想像できます。
そう考えると、実に梶野さんらしい一作だなと思いました。
いずれにしてもキャラクターは魅力的で、主人公と寿の馴れ初めを含めてシリーズ物として読んでみたいなと思います。
コレクションという趣味は女性には決して理解されないでしょうし、理解されたくもないですね。なんせ、つぎ込んだ金額がバレてしまうので(笑)
「理解不能」と、奇怪な目で見られているうちが花かと。
我が家も増殖を続ける本の置き場所が困ってきました。ただでさえ手狭なのに、「本棚がほしい」とはなかなか言えなくて……。自分にもこんなチャンスがほしいものです。
梶野さんの作品にはつい過剰な期待を寄せてしまいます。次回作も楽しみにしていますね。できれば年内にもう一本(は、ムリかな……?)。
梶野さんの久々の新作ということで、期待しながら拝読しました。
読了後にこの作品の執筆経緯についてnakonokoさんよりうかがったのですが、「なるほど」と思う一方、どう評価していいのかわからなくなってしまって。
つまり、純粋にミステリー作品として読んだ場合と、結婚式の余興として読んだ場合とはまったく思うところが違ってしまいました。
『なろう』に投稿されている以上、執筆経緯は考慮するべきではないとも思いますが、やはりそれを無視することはできません。ということで、その両面から感想を述べさせていただきます。
ぼくはミステリー小説はファンタジーに次いで多く読んでいると自負していますが、決してミステリーマニアではありません。犯人当てやトリックにはほとんど興味がなく(というより、ロジカルな思考が苦手なので謎解きは最初からあきらめています)純粋に物語そのものを楽しんでいるのですが、『玩具城』はそんなぼくでさえも読んでいるそばからトリックがわかってしまいました。
どんなジャンルでも「読者をあっと言わせること」が物語の醍醐味であり、特にミステリーやホラーではそれが求められると思います。その観点からしてみれば、誰にでもわかってしまうトリックというのは大いに問題があるように思います。
しかし、これも結婚式の余興となれば話は別です。
列席者すべてが小説に親しんでいるわけでもなく、誰もが気軽に楽しめるものと考えればレベルを下げざるを得ない──悪言をお許し下さい──のは当然。
また、「誰でもわかってしまう」のは、その心理に共感できる男性のみで、女性は意外にわからないのかもしれません。
披露宴終了後、この作品についてあれこれ語り合う人たちが想像できます。
そう考えると、実に梶野さんらしい一作だなと思いました。
いずれにしてもキャラクターは魅力的で、主人公と寿の馴れ初めを含めてシリーズ物として読んでみたいなと思います。
コレクションという趣味は女性には決して理解されないでしょうし、理解されたくもないですね。なんせ、つぎ込んだ金額がバレてしまうので(笑)
「理解不能」と、奇怪な目で見られているうちが花かと。
我が家も増殖を続ける本の置き場所が困ってきました。ただでさえ手狭なのに、「本棚がほしい」とはなかなか言えなくて……。自分にもこんなチャンスがほしいものです。
梶野さんの作品にはつい過剰な期待を寄せてしまいます。次回作も楽しみにしていますね。できれば年内にもう一本(は、ムリかな……?)。
- 投稿者: 退会済み
- 男性
- 2013年 10月28日 09時19分
管理
>矢岳秀斗 さま
返信大変遅れまして、申し訳ありません。
手厳しい感想、本当にありがとうございます。
読みやすい掌編ということで、極力捻らないようにしたつもりではありますが、
一読してトリクが見破られるようでは、作品として失敗です。
作者としては、ミステリーとしての完成度も当然求めていたので、お恥ずかしい限りです。
気安く手を出すジャンルではなかったな、と改めて反省しています。
実は原作の方も、あまり高度でない程度のトリックなので、式場でもし突っ込まれたら、
「そこも含めて二次創作」と取り繕うつもりでした(笑)。
とはいえ、おっしゃる通りです。なろうに投稿した以上、言い訳にはなりません。
某nakonokoさんに指摘され、かなりひどい記述ミスが見つかったこともあり、
後日、改めて加筆訂正するつもりですが、トリックの大元はどうしようもありません。
反省するとともに、次作で名誉挽回を果たしたく思います。
トリックのレベルについては、正直、どの程度がよいものか匙加減が難しいですね。
とくに短編はごまかしに文章が割きづらく、元のアイデアの筋がよくないと読者を騙せない、
またミステリーではそれこそが肝要だと教えられた気持ちです。
女性読者なら騙されてくれるのか、は作者も知りたいところですね。
名探偵が矢岳さんだけならよいのですが、そう甘くもないと思われます。
ちなみに、作者の目論みは矢岳さんのご想像通りですが、
実際にはタイミングも難しく、誰にも読んでもらえませんでした。現実はこんなものです(笑)。
より辛らつに突っ込まれた可能性が高いので、ある意味、幸運だったかもしれません。
男の趣味を城に例えた部分は、我ながら成功だと思っています。
妻帯者の矢岳さんに共感してもらえたなら、そこを取り上げたのは正解だったのでしょう。
金額がバレる、という視点は今知りました。なるほど。参考にさせて頂きます(笑)。
今作の続編は、新郎の希望により残念ながらありませんが、
リベンジの意味を込めて、年内に短編ミステリーをお届けするよう、がんばってみます。
ご期待に沿えるか、正直自信はありませんが、その折は是非、今回のような
忌憚ない感想をお願いします。
ありがとうございました。
- 梶野カメムシ
- 2013年 10月31日 21時41分
[一言]
拝読させていただきました。
「ビブリア古書堂」「氷菓」「東京バンドワゴン」みたいに、流行ってますね。日常推理モノ。
ちょっとした疑問が解けて「あー!」ってなる爽快感。堪能させていただきました!
ババラッチ……またうまいことを(笑
いきなりやってきた訪問者に対応した、というのがご主人の凄さですよね。予定されていなかった出来事に、慌てず瞬時に対応できる。これぞ切れ者! って感じがしました。
もちろん主人公も良かったですが、それも犯人(?)のキレがあってこそ! だと思います。
文章はいつもよりシンプルな印象ですが、相変わらずの安定感でした。男の心には、城がある。とか。一行のセンスが尖ってます。やはり夜行一儀様の文章は勉強になります。
なれそめ話を交えた連作も展開できそうで、また続きが見たいを思えるお話でした。
よい作品をありがとうございました!
拝読させていただきました。
「ビブリア古書堂」「氷菓」「東京バンドワゴン」みたいに、流行ってますね。日常推理モノ。
ちょっとした疑問が解けて「あー!」ってなる爽快感。堪能させていただきました!
ババラッチ……またうまいことを(笑
いきなりやってきた訪問者に対応した、というのがご主人の凄さですよね。予定されていなかった出来事に、慌てず瞬時に対応できる。これぞ切れ者! って感じがしました。
もちろん主人公も良かったですが、それも犯人(?)のキレがあってこそ! だと思います。
文章はいつもよりシンプルな印象ですが、相変わらずの安定感でした。男の心には、城がある。とか。一行のセンスが尖ってます。やはり夜行一儀様の文章は勉強になります。
なれそめ話を交えた連作も展開できそうで、また続きが見たいを思えるお話でした。
よい作品をありがとうございました!
- 投稿者: 退会済み
- 2013年 10月26日 09時13分
管理
>ここプロ さま
返信が遅くなって申し訳ありません。
差し迫った執筆とは言え、活報も書けず、あらすじも滅茶苦茶という
こんな小説に、間をおかずご感想いただき、汗顔の至りです。
「ビブリア古書堂」は先日読み終えたところですが、今作の作風は、原作を踏襲したものです。
かれこれ二十年近く前に書かれたものなので、ここは当時の作者を誉めるべきかもしれません(笑)。
ミステリーに関しては軽いノリとして誉めていただきましたが、
他の方の指摘で、かなり致命的な記述ミスがわかり、申し訳ない気持ちで一杯です。
急いでいたとはいえ、推敲はもちろん、作品を磨くことを怠るとこうなるという、手痛い教訓となりました。
ババラッチは完全に筆のノリで出てきましたが、気にいっていただけたようで何よりです。
ご主人は切れ者過ぎて、逆に何者?という感じですね。
当初、寿がババラッチに捕まったのは棟の入り口で、それをベランダから偶然、ご主人が見て
いたから対応できた、という案もあったのですが(別棟なのはそのなごりです)、
短編のテンポを崩すかと省いた結果です。主人公と旨い酒が飲めそうですね。
今回の文章もまた、ある程度原作を意識したものです。
そもそもの原作自体、文章がかなり変化しており、真似るのが難しかったので
癖を意識する程度に留めました。
何より、今回のシンプルさの理由は、締め切り目前、新幹線の中で執筆していたことに
尽きるのではないかと(笑)。荒さはありましたが、ある意味開き直ることが出来て、
遅筆極まりない私としては、かなりのスピードで書き上げられました。
「こんなのでいいのかな」と思わなくもないのですが、
ここプロさんにそう言っていただけたなら「こういうのもアリ」だと考えることにします。
続編についてですが、私も主人講夫婦が気に入っていますし、
今回のリベンジとして考えてみたい気持ちはあるのですが、
新郎の後輩から「やめてくれ!」と懇願されたので、続編は残念ながらありません。
ですが、何らかの形でミステリーには再挑戦したいと思っています。
次は外したくないので、すぐにはお約束できませんが……
最後に。ご活躍、拝見しております。
昆虫の私には眩しすぎて、足跡は残していませんが、
ここプロさんなら、いずれ結果が出ると思っています。
これからも前に向ってください。私も触発されるかもですので(笑)。
感想ありがとうございました。
- 梶野カメムシ
- 2013年 10月31日 21時37分
[良い点]
家庭的な推理短編でくすっと笑えて良かったです。
[一言]
一時期、無理解な奥さんによるコレクション放棄話が話題になりましたね。
本好きとしては他人事ではなかったので、このように人も物も救われたお話にホッとしました。
木は森の中に隠せとはよく言ったものです。
どちらのご家庭も、お互いに尊重しあう夫婦の光景がわかる話だったと思います。
家庭的な推理短編でくすっと笑えて良かったです。
[一言]
一時期、無理解な奥さんによるコレクション放棄話が話題になりましたね。
本好きとしては他人事ではなかったので、このように人も物も救われたお話にホッとしました。
木は森の中に隠せとはよく言ったものです。
どちらのご家庭も、お互いに尊重しあう夫婦の光景がわかる話だったと思います。
>深那 さま
返信遅れまして申し訳ありません。
この度は拙作を読んでいただき、ありがとうございます。
半ば身内受けを想定していた今作で、これほど早く感想を
いただけるとは、正直、想定外でした。
まずは楽しんでいただけたようで何よりです。
ご明察の通り、アイデアソースはその事件でした。
結婚記念ということで、趣味と家庭の両立を願って、という
メッセージを、そこはかとなく新郎新婦に送ったつもりですが、
果たして届いたかどうか(笑)。
ミステリー部分については忸怩たる気持ちですが、
主人公やヒロインは比較的気持ちよく描けました。
他人様のキャラクターは、逆に思い入れが深くなるものなのかもしれません。
我ながら意外な発見でした。
拙い作品ではありましたが、次はこれを挽回するよう努めますので、
また足をお運びください。感想ありがとうございました。
- 梶野カメムシ
- 2013年 10月31日 21時34分
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