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[良い点]
実に興味深く読ませていただきました。ひとつの事件から5パターンもの推理が導き出されるなんて。しかもどれも間違っていない気がして、なるほどなと思わせてくれます。かと思いきや、次の推理では前段階の矛盾点や詰めの甘さが生じて打ち消され、これが正しい、いややっぱりこっちが正しい、と何度も思い、そのたびに翻弄されました。

各部員それぞれの観点で、登場人物たちの心情をさまざまな着眼点から推理していく、とても完成度の高い作品でした。
柔軟な思考力と卓越した頭脳でなければ描けない作品ゆえ、作者様は相当に頭の良い方なのだと思います。私にはとても無理なので、ただ圧倒されるばかりです。

警部と刑事をカケたような名前も素敵で。登場人物もさほど多すぎずにちょうど良く、名付けにも工夫されていると思いました。各時代に沿った名前で覚えやすかったです。

ラストのオチまでヒヤッとさせられ、最後まで工夫が感じられました。饅頭怖いって思います。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2019年 11月02日 18時10分
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乾レナ様

 こんにちは! ご感想、ありがとうございます。
 このお話は「多重推理」と呼ばれる形式を目指して書かれました。おっしゃる通り、ひとつの事件が主題にはあるけれども、ある程度の説得力を持って複数の解決を用意する……という、そんな趣向に力を注いだお話です。もう5年前に書いたお話なので、どういう作り方をしたのかはほとんど覚えていないのですが、ただ、お褒めの言葉をいただけて、狙っていた趣向がそれなりに上手く書けていたんだな、と実感できて安心しております。ラストのオチも、自分でも気に入っているところです。

 ご感想ありがとうございました!



 
[一言]
初めまして。
A.バークリーの毒入りチョコレート事件を彷彿させる作品ですね。ひとつの事件を複数の人物が解答を用意する。いうのは簡単でも、実際に小説にして書こうとすると、とてつもない労力が必要になりそうな気がします。そんな中、本作は、4人の推理が飛び交い、そのどれもがしっかりした内容であるので、素晴らしいと思いました。
私の第一感の推理は、平野の推理であり、その次の、田島の推理も納得したのち、さらに二つの驚愕の推理を披露されて、とても楽しめました。
  • 投稿者: iris Gabe
  • 2018年 10月14日 21時33分
iris Gabe様

 お返事、遅れまして大変申し訳ありません。そして、とても素敵な感想をありがとうございます! 随分前に書いたお話ではありますが、こうしてお言葉をいただけるのは本当に嬉しいことですね。ありがとうございます。
 バークリー『毒入りチョコレート事件』! 私も大好きな作品ですし、もちろんこのお話を書くにあたって、大変に意識した作品でもあります。仰る通り多重推理ものは書くのに相当な苦労をする形式でした。この形式を採用した作品はいくつも浮かびますが、本当にミステリ作家とは恐ろしいひとたちだと思ったのを覚えています。そんな苦労をしたお話ですので、それぞれの推理がしっかりしたもの、とおっしゃっていただけるのは、これ以上なく嬉しいことです。ご感想、ありがとうございました!
[良い点]
とっても面白かったです!
キャラクターもハッキリしていて誰が誰か混乱することもありませんでしたし、なにより内容も分かりやすくて、ぐいぐい話の中に引き込まれました。
それにラストの野沢さんにはドキっとさせられちゃいました(ー ー;)
謎解き後も気が抜けない(笑)

[一言]
私の読み込みや考えが足らないのかもしれないのですが、野沢さんと小梅さんの共犯はバレなかったとしても小梅さんは野沢さんを殺そうとした罪、野沢さんは刑部さんと共犯で女中を殺した罪に問われて結果的に処刑されてしまうのではないでしょうか(>_<)?
  • 投稿者: 花紺青
  • 2014年 04月09日 23時50分
感想ありがとうございます!
やはり会話が中心になる物語ですので、台詞や言葉遣いで読んでいらっしゃる方を混乱させてはいけない! と、頑張って個性的なキャラクターを作ろうと考えていたので、とても嬉しいお言葉です。分かりやすさも心がけていたので、そう言っていただけて安心しています。
ラストの野沢の登場は、後日談をなんとか綺麗だけれど後味の悪いサプライズで閉めようという意図からですが、なかなか驚いていただける方が多くて、こちらもにやにやしています(笑) ちょっとでもどきっとしていただけたのなら、これほど嬉しいことはないです。ありがとうございます。

ご質問ですが、ものすごく鋭いと思います! ご指摘ありがとうございます。
前者の『小梅は野沢を殺そうとした罪で処刑されないのか』ですが、これは商人の介入により、彼女が一つも毒を買っていないこと、そして女中全員分の毒を買ったのは刑部様であることが暴露され、彼女自身の『嘘』がバレます。なぜ嘘を吐いたのかと問われたらなんとでも取り繕えるでしょうし、嘘の理由がいかに破天荒であろうと、彼女が『毒を買っていない』ことは商人により確定するため、理由がどうあれ罪に問われないと思われます。まあ、軽い刑はあるかもしれませんが。
後者の『野沢が共犯のために処刑されるのではないか』の方は、毒を買うための資金は刑部様にしかないこと、その判断がほぼ完璧に自分の雇い主である刑部様にあったことから、真犯人が彼なのは間違いないわけです。しかし野沢は、彼女自身の動機などを小梅以外に話しているわけではないので、彼が捕まった後、『刑部様に強要された』などと適当な理由を取り繕うことで、ある程度の刑は受けたとしても、処刑ほどの刑は免れたのではないかと考えられます。
 二人はそもそも『刑部様を殺す』というその一点だけに集中しており、後で二人がどうなろうが構わない、という姿勢を貫いていたのかもしれません。もしくは、二人とも刑を受けることになっても、二人で刑を受けられるならそれもまた良いと思っていた可能性もあります。

……と答えてみましたが、正直苦し紛れで、今頑張って考えたものです。ですから、日野枝様のご指摘は非常に痛いところを突いたということです。まったく盲点でした。ありがとうございます。粗が発見できて嬉しいです。改稿の機会があれば、また何らかの措置を取りたいと思います。公開してよかった!
 それでは改めて感想、ご指摘ありがとうございました!
[一言]
最後、ぞわっとしました。
夢中で読んでしまいました。

  • 投稿者: れーな
  • 2014年 02月02日 18時45分
れーな様、感想ありがとうございます!

やはり推理は真相が大事かなあと思うので、その一撃にぞわっとしていただけたのなら、これほど嬉しいことはないです。読んで下さってありがとうございました。
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