感想一覧

▽感想を書く
[一言]
水色ペンキさんへ。
私はこの夏六月半ばから十月初旬まで体長25ミリくらいの黒と黄色の縞模様のかなり気味の悪い蜘蛛さんと一緒に暮らしました。玄関に張った巣を取り払うのも忍びなく秋にはいなくなるだろうと・・・蜘蛛さんの性別は解からないけれど元気で次第に巣も大きくなりたまに少し壊さないと出入りが出来なかったりしました。夏中ドアを少し開けて虫など入りやすくしてやったりたまに蝿など与えていました。十月に入った頃ある日蜘蛛さんがいません。下に落ちて死んでいました。思わず涙が込み上げてきました。奇しくもその直後、水色ペンキさんの
「蜘蛛」に出会いました。読んでいる間心地よい夢の中にいるような感覚に陥りました。他の小説も順次読ませて戴きたいと思います。とても楽しみです。
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

蜘蛛、いいですよね。余り大きいのはちょっと苦手ですが……。
子供の頃なんかはクワガタ虫やきりぎりすなんかが大好きでしたが、ああいうのは一種のオモチャで(生き物に対してこういう表現はどうかと思いますが、子供にとっては、オモチャは教材ですから)、ある程度トウの立った年齢になると、下手な飼育動物よりも、自主自立した生き物とふと存在を意識し合うのが楽しくなったりします。川の鯉と目が合うとか、そういった一瞬の。

と、このような小説も書いていますが、根が不真面目なもので、このサイトに並べてあるものには、不道徳なものや少々ふざけたものが混ざっています。ご注意ください。
それではまた。
[一言]
はじめまして。水色ペンキさんのお名前はりきてっくすさんより、お聞きしていました。
「ウメッシュ」も読ませていただいています。そこで評価コメントを入れなくてはと思っていたのですが、感想を書くのがあまり上手ではないのと、丁度なろうのシステムが変わったところだったので、書かないままずるずると日が経ってしまったのです。
そんな矢先に今日この作品を拝読させていただいたところです。
読み終えて、ああ、文学作品だなぁと思いました。
淡々と書かれる蜘蛛との日常の中で描かれる焼酎をあけたときの蜘蛛の反応や炊飯器の湯気に落ちてきた蜘蛛の動きが、緊張感を持って伝わってきます。
まさに今、私の家にハエトリ蜘蛛がいるのです。数日前からハンドソープの指で押さえる部分に鎮座しています。非常に不都合です。奴は夜になると下りてきてポンプ部分とボトル部分の境目で足を縮めて休んでいます。
ハエトリ蜘蛛は小さな虫を食べてくれて害がないので、追っ払う事なく興味深く観察しているところです。もっと別の場所を選んでくれたら良かったんですが、かといって蜘蛛をつまんで位置をずらす気にもなれません。おかげで私は、蜘蛛にハンドソープを明け渡し、固形石鹸で手を洗っています。

こう言ったお話も小説になるんですね。面白く読ませていただくとともに、とても勉強になりました。お気に入りユーザー様に登録させていただき、他の作品も読ませていただきます。

  • 投稿者: 退会済み
  • 女性
  • 2009年 10月18日 15時10分
管理
こんばんは。駄文お目汚しお恥ずかしい限りです。
ハエトリ蜘蛛、いい奴ですよね。あの無関心と微妙な距離感は、ちょうどいい生活のアクセントになります。あれより大きな蜘蛛は勘弁ですが……。
さて、これももう一年前の作品(という言い方はちょっと恥ずかしいのですが)となってしまいました。「ウメッシュ!」のほうはそのさらに半年前となります。今読み返すと、さすがにところどころ引っ掛かる部分がありますね。
手直しすべきやいなや、ずっと悩んでいるのですが、かつての試行錯誤の痕をできるだけ残しておきたいと思いまして、叱責を覚悟でそのまま置いております。そんなものですが、お楽しみいただけたのでしたら幸いです。
他作品は……基本的に練習作が多いので、あまり期待なさらないでください。描写や台詞の極端を目指してみたりとか、視点を混乱させてみたりとか、そういう限界値実験の記録みたいになってしまっているので。そのままお出しできそうなのは、紺狐、B級~、妻と~、元禄~、くらいかも。
いずれ時間が出来ましたら、沢木様とお気に入りの皆様の作品を行脚漫遊させていただきますね。
ありがとうございました。
[一言]
はじめまして、えりじうむと申します。
拝読しました。
読み進めるうち、蜘蛛の挙動に愛らしさを覚えてしまった僕にとって、最後の一文はいたってナチュラルでした(笑)
蜘蛛ってどんな顔だっけ、と思いネットで検索してみました。結果、蜘蛛への愛着は綺麗さっぱりなくなりました。
どんなオチが用意されているのかと思いながら読んでいましたが、日常のメタファーとして物語を収束させることは予想できなかったです。
作品に深みを持たせるとは、こういうことなんだなと感心してしまいました。偉そうなことを言ってすみません。
蜘蛛の骸が無残に消失していくくだりが印象的でした。
質の高い作品を読ませていただき有難うございます。
とても勉強になりました。
ムシの類はアップで見るとやばいですね(笑)私も子どもの頃は割と大丈夫だったんですが、最近はカブトムシあたりでも裏側とか見つめると『うっ』とか思ってしまいます。適度な距離感が大事です。
日常感じているはずなのに、なんとなくあまり気にしていないこととかって多いですよね。風邪ひいて寝ているときだけ聞こえる音みたいな。この話の題材も、そのいうもののひとつからとってみた感じでした。微妙に現実離れしたシチュエーションを使うのは私の趣味で、なぜか毎回こんな感じです。
よろしければまたご訪問ください。ありがとうございました。
[一言]
水色ペンキさん、こんにちわ。
ちょうど、うちのバルコニーのひさしにでっかい蜘蛛が巣を張っていたので感慨深く読ませていただきました。
体長50センチもある蜘蛛なんてブキミですね。アシナガグモとかだったら『かに道楽』のカンバンみたいでオシャレ(笑)かもしれないけれど、ハエトリグモは徘徊性の蜘蛛だから、要はタランチュラと同じ形状のヤツですよね。かなりキモイと思います。しかもハエトリグモって目がギョロギョロしてて(『風の谷のナウシカ』に出てくるオームみたい…)、おまけにジャンプするらしい(見た事ないけど)ので、こんなのと同居したらストレスたまりますね。

この小説の主人公は、日常と混在する非日常がもたらす不条理と緊張感を適度に楽しんでいて、その非日常は、程度の差こそあれボク達の周りに普通に存在する。というのがボクなりの、この作品の解釈なのですが、だとしたらラストの1行が上手くないような……

>俺はやはりあの蜘蛛を愛していた。

『愛していた』とやってしまうとかなり偏執的な印象を受けるので、ただ単に主人公が変なヤツで、これは変人の奇妙譚と解釈されてしまうような気がします。
せめて『心に穴が空いてしまったようだ…』とか『何だか落ち着かないので、知り合いの画家に頼んで壁に蜘蛛の絵を描いて貰った…』とか、この位のインパクトで終わらせた方が、良かったかな〜と思いました。
(な〜んて生意気なこと言ってゴメンナサイ)

なんかSF作品も投稿されていたみたいなので、これから読みに行きます。
でわ。
ありがとうございます。私は蜘蛛は昔から苦手なんですが、なぜかこのハエトリグモだけはOKなんですよ。部屋にいて顔を合わせても『ああこんにちは』という感じで、何とも思わないんですね。プライベートな空間を共有していて、なおかつお互いの存在を認めながら、敵意も過剰な関心も持たずに共存できる生きものってこれのほかに知らないんです。ゴキブリやダニとなると敵対関係が出てきますし、乳酸菌などでは存在感が薄すぎます(勝手な印象ですが)。あえていうと、毎朝電車で見かける全然知らない人とかに近いでしょうか。
こういう不思議な距離感を、ちょっと幻想的な話に置き換えて強調してみました。何となく思うんですが、人間ってそういうイナガラニシテイナイような存在まで含めた環境の総体を『自分の生活』として受け入れていて、そこから何かが欠けるとやはり寂しい思いをすると思うんです。そこの微妙な感情を『愛ダッ!』と強弁してみた感じです。
↑ページトップへ