感想一覧

[一言]
こんばんは、はじめまして。
歴史のジャンル検索でお見かけし、読ませていただきました^^
文体がすっきりと整っていて、しかも人物描写や情景描写もしっかりしていたので、とても読みやすかったです。
上代史がご専門なのでしょうか、時代背景をきちんととらえていらっしゃるのがわかるような、重厚な描写でした。
また、登場人物の個性もはっきりと書き分けられていて、どの人物も魅力的です。
特に、長良と峰継の信頼関係がとてもステキですね*^^*

読み進めた中で、いくつか気になる点がありましたので、はばかりながら申し上げさせていただきます。

単純な誤字かとは思いますが、第１話、黒丸が「雨を諸共とせず」とあるのは「雨をものともせず」でしょうか？
それから第９話、「まだ私とは話したくなのか」という台詞がありますが、「まだ私とは話したくないのか」でよろしいでしょうか？
最初のほうで、説明的な部分を（）で表現しているところがありましたが、歴史もので（）を入れて説明すると、雰囲気が損なわれてしまう感じがします。
……や――を活用すると効果的かもしれません。
ちなみに、三点リーダーは偶数個が基本のようです。
それから、「龍」は「りょう」「りゅう」どちらで読ませる意図がおありでしょうか？
最初は「りょう」だったのでずっとそうだと思って読んでいたら、第６　話で「りゅう」と読ませる部分が出てきました。
統一するといいかもしれませんね^^
以上、記述上の改善点です。

次は内容に関してですが、第１話で、長良の前に現れた間人が微笑んだと長良は言っていますが、間人が微笑んだ描写がなく、少々飛躍した印象を受けました。
間人が気を失う前に、「笑ったような気がした」というような描写があると伝わりやすくなります。
また、萩という人物が重要な進行役になってくれているわけですが、彼女の説明があまりにも何もかも知りすぎているような印象を与え、物語が読者を置いて先走っていってしまうような感じがしました。
出された謎に対して読者があれこれ考える前に解答を示されてしまうような気分になってしまうので、いきなり彼女を呼び出すのではなく、いろいろ伏線を張ってみると謎解きのおもしろさが出てくると思います。

個人的には、好きな時代を洗練されたタッチで描いていらっしゃる作品なので、とても楽しめました^^
読ませていただいてよかったと思っています。
長々と失礼な言葉を並べてしまい、申し訳ありませんでした。
当方も鎌倉時代を背景にした伝奇を書いております。
お時間のあるときにでも批評していただければ幸いです^^

それでは、失礼いたします！