感想一覧

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[一言]
心理主義の何たるかは寡聞にして存ぜぬ私ですが、
語り手の感じる世間からの疎外感がひしひしと伝わってきました。
水底に取り残され、見捨てることをよしとされた子供時代、
今もなお記憶の奥底から離れない息苦しさ。
淡々とした語り口がショッキングなエピソードを際立たせていますね。
時々挟まれる衒学的な表現から生じたシニカルな雰囲気も、この作品の魅力だと思います。
[良い点]
細部の感想で申し訳ないですけど、ウサギとライフルの描写が良かったです。

でもいくつか気になった点がありました。
[気になる点]
古田はこの頃、うさぎをライフルで仕留め、その白い可愛らしい動悸する腹を裂きたいという衝動に駆られる。うさぎのキャラクターの顔が薄汚れて笑う。

気になった点
最後は「駆られる」でなく「駆られていた」の方がいいと思いました!
あと、「キャラクター」という言葉を付けると、息を持たせたうさぎが死んでしまうので、ない方がいいかと(キャラクターという言葉自体が小説のキーワードにあるのかもしれませんが)。
[一言]
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  • 投稿者: アメリカの鯛焼き釣り
  • 2014年 05月26日 13時24分
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