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どうなるかどうなるか、ありがちな悲恋話で終わるのかって思いながら読んでいましたが、泣きました。感動的な作品をありがとうございました。
どうなるかどうなるか、ありがちな悲恋話で終わるのかって思いながら読んでいましたが、泣きました。感動的な作品をありがとうございました。
[一言]
コメントの言葉に迷うほど、作品世界に入り込んでしまいました。5万文字近く読了時間100分の短編とあると、トップページを見た途端、まず躊躇してしまうのです。でも本当に読んで良かったと思いました。朝の咲子の描写に始まるビジネスの緊張感と大事な商談がどうなるのか期待を持って読み進めたところに突然の親友の訃報。そこから後はぐいぐいと引き込まれていきました。タイトルにある遺言がどこで出てくるのか、そしてそれがどんな波紋を呼ぶのかが気になって読み進めていくうちに、それぞれの立場での葛藤が伝わってきてこちらも辛くなるほどでした。ずっと章に美珂を思い続けていて欲しいのだとする咲子の心情がやがて愛に変わっていく心理状態も充分理解できるものでした。これは完全な縦書き小説ですね。ここの投稿サイトで、かつネットで読むことを考えると、先に書いたとおり短編でこのボリュームはきついかもしれません。心理描写の巧みさ、丁寧さゆえに一読すると回りくどいようにも感じられるのです。しかし実際の人間の感情など割り切れるものではないですし、本当にこのような思考をたどっていくと思えるので、そのあたりもエピソードを交え、よく表現されているなとも思います。ただ心理描写を書くにしても、小説として何か読ませる工夫があったら、もっといいのではとも思えました。文章も構成もパーフェクトだと思うのですが、読者サービスみたいなエッセンスがちょっぴり入っていたら、もっといいのかなと。でもそこまで整っていたら、お金を取っていただいてもいいと思います。一つ考えたのは、美珂が故人としてだけ扱われ、生前の彼女が描かれている部分にしても、各々の思い出だったり説明にとどまっているような気がします。彼女の描写の仕方を工夫する事により、もっと物語全体に躍動感が出てくるし、より説得力も増すのではと思えました。あまりにも咲子、忍、章の三者三様の心理描写が濃すぎて、それが物語の9割以上を締めていて、その原因となる美珂の書き込みとバランスが合わない気がするのです。あと三点リーダーは、二つくっつけて使うもののようです。本格的な小説でありながら、そこが勿体無いなと思いました。(私もネットで書いているうちに知りました)でももし表現にこだわりがあって、されている事なら、そんな細かい事をはるかに超えた魅力ある作品なので、そのままで構わないとも思えます。完全読者の立場で楽しませていただくとともに自分も書こうと言う気力が湧いてきました。良作をありがとうございました。
コメントの言葉に迷うほど、作品世界に入り込んでしまいました。5万文字近く読了時間100分の短編とあると、トップページを見た途端、まず躊躇してしまうのです。でも本当に読んで良かったと思いました。朝の咲子の描写に始まるビジネスの緊張感と大事な商談がどうなるのか期待を持って読み進めたところに突然の親友の訃報。そこから後はぐいぐいと引き込まれていきました。タイトルにある遺言がどこで出てくるのか、そしてそれがどんな波紋を呼ぶのかが気になって読み進めていくうちに、それぞれの立場での葛藤が伝わってきてこちらも辛くなるほどでした。ずっと章に美珂を思い続けていて欲しいのだとする咲子の心情がやがて愛に変わっていく心理状態も充分理解できるものでした。これは完全な縦書き小説ですね。ここの投稿サイトで、かつネットで読むことを考えると、先に書いたとおり短編でこのボリュームはきついかもしれません。心理描写の巧みさ、丁寧さゆえに一読すると回りくどいようにも感じられるのです。しかし実際の人間の感情など割り切れるものではないですし、本当にこのような思考をたどっていくと思えるので、そのあたりもエピソードを交え、よく表現されているなとも思います。ただ心理描写を書くにしても、小説として何か読ませる工夫があったら、もっといいのではとも思えました。文章も構成もパーフェクトだと思うのですが、読者サービスみたいなエッセンスがちょっぴり入っていたら、もっといいのかなと。でもそこまで整っていたら、お金を取っていただいてもいいと思います。一つ考えたのは、美珂が故人としてだけ扱われ、生前の彼女が描かれている部分にしても、各々の思い出だったり説明にとどまっているような気がします。彼女の描写の仕方を工夫する事により、もっと物語全体に躍動感が出てくるし、より説得力も増すのではと思えました。あまりにも咲子、忍、章の三者三様の心理描写が濃すぎて、それが物語の9割以上を締めていて、その原因となる美珂の書き込みとバランスが合わない気がするのです。あと三点リーダーは、二つくっつけて使うもののようです。本格的な小説でありながら、そこが勿体無いなと思いました。(私もネットで書いているうちに知りました)でももし表現にこだわりがあって、されている事なら、そんな細かい事をはるかに超えた魅力ある作品なので、そのままで構わないとも思えます。完全読者の立場で楽しませていただくとともに自分も書こうと言う気力が湧いてきました。良作をありがとうございました。
- 投稿者: 藤村香穂里
- 2009年 01月04日 20時50分
心のこもったコメント、ありがとうございます。ご指摘の通り、読者サービスの足りなさは常々感じており、今後もっと考えていきたいと思っています。確かに短編では厳しい量でした。一気に読んで欲しいという気持ちが先立ってしまって・・。またこの話は、実は章と美珂の長い恋愛小説の番外編で書いたものを単品に書き直して掲載してしまったので、美珂の記述が少なかったのです。私自身の中では美珂のイメージがしっかり固まっていても、それを初めて読む方に伝えきれなかった点が、書き手と読み手のギャップに繋がってしまったんだと思います。鋭いご指摘の中にも沢山の褒め言葉をいただき、幸せです。本当にありがとうございました。
- 井浦美朗
- 2009年 01月08日 21時02分
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