エピソード12の感想一覧

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『読み返し中』

≫「過保護、ですか」
≫「はい。私は確かにクラウスから見たら、脆弱過ぎる存在でしょう。護る側から見れば箱に押し込めておきたいだろう程度には、脆いです。ですが、私は意思のある一個人です。箱に仕舞われ鍵をかけられて、それを大切にされているなどと表現できる筈もありません」

これがゲームのローゼマリーと異世界転生したマリーちゃんとの考え方の違いなのでしょうね、ごく普通の深窓の令嬢なら過保護だとは感じないで『箱に仕舞われて鍵をかくられて』も何とも感じないどころか、それが当然だと思ってしまっても不自然ではありません。

≫「いいえ。貴方は弱くなどない」
≫「か弱く美しいだけの姫君に忠誠を誓う程、クラウスは生易しい男ではありませんよ」

嘘をつかないレオン様のセリフだから、レオン様は当時の幼いマリーちゃんが備えている資質をある程度見抜いた上での本気の独白だったのでしょうね。

異世界転生して精神年齢や知識量で人並み外れて優れていたとはいえ、普通なら幼い少女に対してのお世辞だとしか思えない発言ですけど、これがレオン様から見たマリーちゃんの正当な評価だったのでしょうね。

当時は尊敬だけだったと思いますが、何時から愛情に変わったのか……読み返す楽しみか増えましたよ。

≫「貴方の前では、アレは犬でしょうが……」
≫「本性は狼です。気に食わなければ上官にさえ噛み付く、本来ならば飼い慣らせない筈の獣です」

クラウスは単なるマゾではなく凶暴な一面を併せ持つからこそ、為政者の片鱗を見せたマリーちゃんじゃないと御せないほどの危険人物だったのでしょうね、彼を御せるのはマリーちゃん・父様の2人だけかも知れません。


 ≫「貴方は、自身の足で立ち、頭で考え、決める事の出来る方です。ですが、人が一人で成せる事には限りがある。どうかもう少しだけ、周りを頼っては頂けませんか」
≫「……頼っていると、思うのですが」

≫私が、自分だけの力で出来る事は、物凄く少ない。分かっているし、頼っているつもりだった。今日だって、我儘だと知りつつも、レオンハルト様に護衛をしていただいている。
≫でも彼は、そうは思わないらしい。
≫「もっとです。全く足りない。クラウスも同じ考えだからこそ、過保護になるのでしょう」

≫そう言われても、簡単に分かりましたとは頷けない。いくらレオンハルト様の言葉でも。
≫勿論、王女という立場もある。人にホイホイと弱みを晒していい身分じゃない。

マリーちゃんの性格は何となく父様と共通した部分があったのですね、自分の力で何とかしようと努力しながらも頼るべき部分は他人を頼る、凡人にはなかなか出来る芸当ではありせんよ。

……父様の場合は頼るのではなくて『他人の能力を利用する』という違いがありそうですけど。
  • 投稿者: マンボウ
  • 男性
  • 2025年 06月03日 06時04分
 感想ありがとうございます。

 引き続き読み返してくださり、ありがとうございます。
 原作版ローゼマリーは、生まれだけでいえば深窓の令嬢ですからね。宝物を仕舞い込むように守られる事に、違和感を覚えるのは難しいと思います。
 置かれた境遇をぶち壊すには、今のマリーのメンタルが必要だったんでしょう。

 レオンハルトはマリーの芯の強さに気付いていて、ちゃんと評価していたんだと思います。クラウスもですが、レオンハルトも深窓の令嬢に傅くほど生易しい男ではないので。
 親愛と敬愛が、別の感情へと変化したのはいつ頃なのか。明確には書いてありませんが、想像していただけると嬉しいですw

 ラーテが筆頭なんですが、クラウスもかなり扱い難い人物です。
 対応を誤った場合、離脱イベントが発生するタイプですね。

 父様とマリーは意外と似ているみたいです。
 根本的な理由はたぶん違うんですが、人を頼る事が苦手なんでしょう。
  • ビス
  • 2025年 06月04日 16時51分
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