エピソード155の感想一覧
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性魔のほうから読み進めてきました。
物語はなかなか面白いのです。たくさん出てくるキャラクターもちゃんと立っていて、魅力的です。ハーレム展開になっても、女性キャラの描き分けができているので、飽きもきにくいです。
情景描写も、心情描写もとても良いと思います。
こんなに良い所がたくさんあるのに、書籍化されるほどには人気が出ていないのは、いくつか難点があるからなんだろうなと思います。
1 読者を選ぶ作品なのに、それを好む読者に届いていない
(ダウンな展開があるなら、それを予想させるような匂わせが必要。
唐突な展開はだめゼッタイ)
感想をみると、屋敷を追い出されてからの鬱展開に対して批判が多く見られます。これは無理もないと僕は思います。
物語の導入部分が、いかにもよくある転生モノのデフォをなぞっているので、これもそうした作品の一つなんだろうなと思わせてしまっているからです。そこから唐突にあのような展開をされては、裏切られたと思う人が出てきても仕方がないでしょう。
まどマギのような「一見普通の魔法少女ものと思わせておいて」というような伝説的な作品もありますが、あれはそこで騙されていたと知っても、それを神展開として認めさせる力技があってのことです。そもそもあの作品を最初の放送で見ていた人以外は、第三話で鬱展開があることを知って見ている人がほとんどだったでしょう。
その後にそうした展開があるなら、はじめからそれをどこかで匂わせておく必要があります。そういったものをむしろ読みたいという人にこそ読んでもらわないといけないし、ジェットコースターなども、最初の上りで、「もうすぐ怖い所がくるぞ」と覚悟が決まっているから、その恐怖を楽しみに変えられるのです。
リアルな人生では、何の前振りもなく、いきなり悲劇が訪れるものですが(交通事故など)、そうした「リアルさ」を多くの人は求めていません。それをやってしまうと、物語の需要は超ニッチなものになってしまいます。
2 生かされていない伏線が多すぎる
たとえば、ここまで読んできたところ、転生前の、デスゲーム的な設定がありましたが、それが使われているのはイランとの確執だけのように見えます。だとしたら、イランとの確執だけを説明する設定にするか、もしくは、そうした設定に合わせた展開を実際に進めておく必要があると思います。
アルシエルのもう一つの人格のほうもそうです。もう一つの人格が残っているという設定にするなら、それを生かすような展開にしないと、なんなんだろうと思います。
細かいところをいえば、他にもそうしたことがいっぱい出てきます。
ヱヴァンゲリヲンも回収していない設定がいっぱいあるだろう、みたいなこともあるかもしれませんが、お手本にすべきはもっと一般的なマンガや小説でしょう。
3 ダウンの展開に対して、ご褒美が少ない
共感させた登場人物がもしひどい目に遭うなら、それに見合う報酬をもっと与えるべきです。ちょっとひっぱりすぎているように思います。
たとえば第二部の大きな物語としては、妹と引き離されたのに、運命によってなかなか会えない ということがあるのですよね。近くに来ているのにすれちがっちゃうという、一度目の展開はいいんですよ。だけど、大きな戦いをやっと乗り越えたら、そこには大団円が欲しいものなんです。そういう報酬を楽しみにして、読者は読んでいるのです。
妹との再会はマストだったと思います。またママセラに対しても思いがあったはずです。父との葛藤はあるにせよ、少なくとも妹にはママセラと会わせるといった結末が必要だったんじゃないかと思います。
『無職転生』の父との再会の場面はきっといいお手本になると思います。互いに葛藤はあったし、一度は激しくぶつかるけれど、なんとか仲直りする・・・でも久しぶりに再会した妹とはなかなか心が通わせられない・・・。
もちろん同じことをやれと言うのではないのですが、そのくらいの葛藤と報酬の組み合わせが物語には必要だと思います。
これらの問題を解消したら、きっと人気作品になると思います。
ちなみに18禁版のほうは、それなりに楽しみましたが、個人的な僕の好みからすると、エッチシーンが多すぎます。ここぞというところにだけ入れたほうが印象的になっていいと思うんですが、これは好みですんで。
とにかく作品を書き終えることが大事だとは思います。途中で書く気がなえてしまうのだとしたら、やっぱり何か間違っているのだと思います。
これからも応援しています。
物語はなかなか面白いのです。たくさん出てくるキャラクターもちゃんと立っていて、魅力的です。ハーレム展開になっても、女性キャラの描き分けができているので、飽きもきにくいです。
情景描写も、心情描写もとても良いと思います。
こんなに良い所がたくさんあるのに、書籍化されるほどには人気が出ていないのは、いくつか難点があるからなんだろうなと思います。
1 読者を選ぶ作品なのに、それを好む読者に届いていない
(ダウンな展開があるなら、それを予想させるような匂わせが必要。
唐突な展開はだめゼッタイ)
感想をみると、屋敷を追い出されてからの鬱展開に対して批判が多く見られます。これは無理もないと僕は思います。
物語の導入部分が、いかにもよくある転生モノのデフォをなぞっているので、これもそうした作品の一つなんだろうなと思わせてしまっているからです。そこから唐突にあのような展開をされては、裏切られたと思う人が出てきても仕方がないでしょう。
まどマギのような「一見普通の魔法少女ものと思わせておいて」というような伝説的な作品もありますが、あれはそこで騙されていたと知っても、それを神展開として認めさせる力技があってのことです。そもそもあの作品を最初の放送で見ていた人以外は、第三話で鬱展開があることを知って見ている人がほとんどだったでしょう。
その後にそうした展開があるなら、はじめからそれをどこかで匂わせておく必要があります。そういったものをむしろ読みたいという人にこそ読んでもらわないといけないし、ジェットコースターなども、最初の上りで、「もうすぐ怖い所がくるぞ」と覚悟が決まっているから、その恐怖を楽しみに変えられるのです。
リアルな人生では、何の前振りもなく、いきなり悲劇が訪れるものですが(交通事故など)、そうした「リアルさ」を多くの人は求めていません。それをやってしまうと、物語の需要は超ニッチなものになってしまいます。
2 生かされていない伏線が多すぎる
たとえば、ここまで読んできたところ、転生前の、デスゲーム的な設定がありましたが、それが使われているのはイランとの確執だけのように見えます。だとしたら、イランとの確執だけを説明する設定にするか、もしくは、そうした設定に合わせた展開を実際に進めておく必要があると思います。
アルシエルのもう一つの人格のほうもそうです。もう一つの人格が残っているという設定にするなら、それを生かすような展開にしないと、なんなんだろうと思います。
細かいところをいえば、他にもそうしたことがいっぱい出てきます。
ヱヴァンゲリヲンも回収していない設定がいっぱいあるだろう、みたいなこともあるかもしれませんが、お手本にすべきはもっと一般的なマンガや小説でしょう。
3 ダウンの展開に対して、ご褒美が少ない
共感させた登場人物がもしひどい目に遭うなら、それに見合う報酬をもっと与えるべきです。ちょっとひっぱりすぎているように思います。
たとえば第二部の大きな物語としては、妹と引き離されたのに、運命によってなかなか会えない ということがあるのですよね。近くに来ているのにすれちがっちゃうという、一度目の展開はいいんですよ。だけど、大きな戦いをやっと乗り越えたら、そこには大団円が欲しいものなんです。そういう報酬を楽しみにして、読者は読んでいるのです。
妹との再会はマストだったと思います。またママセラに対しても思いがあったはずです。父との葛藤はあるにせよ、少なくとも妹にはママセラと会わせるといった結末が必要だったんじゃないかと思います。
『無職転生』の父との再会の場面はきっといいお手本になると思います。互いに葛藤はあったし、一度は激しくぶつかるけれど、なんとか仲直りする・・・でも久しぶりに再会した妹とはなかなか心が通わせられない・・・。
もちろん同じことをやれと言うのではないのですが、そのくらいの葛藤と報酬の組み合わせが物語には必要だと思います。
これらの問題を解消したら、きっと人気作品になると思います。
ちなみに18禁版のほうは、それなりに楽しみましたが、個人的な僕の好みからすると、エッチシーンが多すぎます。ここぞというところにだけ入れたほうが印象的になっていいと思うんですが、これは好みですんで。
とにかく作品を書き終えることが大事だとは思います。途中で書く気がなえてしまうのだとしたら、やっぱり何か間違っているのだと思います。
これからも応援しています。
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