感想一覧

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[良い点]
本多正の絶望的なバカっぷりが、奥さんが髪を切ったくだりでビシッと伝わりました。
[一言]
入院が必要な状態の奥さんには離婚の手続きはできそうにないけど、旦那があれでは回復も難しい…と…堂々巡りでやるせないです。
ヤミヲミルメ 様

ご感想ありがとうございます!
(出かけておりまして、返信が大変遅くなってしまったこと、まずはお詫びいたします)

>本多正の絶望的なバカっぷりが、奥さんが髪を切ったくだりでビシッと伝わりました
おお! 嬉しいです。しかも「絶望的なバカっぷり」とは、まさしく狙ったとおりの効果を演出できたようで(笑
しかしこういう「絶対的に齟齬の埋まらない夫婦」ってリアルにいると思うんですが、本作はもしかしたら怪奇現象よりもそっちのほうが印象として強く残ったかもしれませんね……(^_^;)
この後、本多家がどうなったかは定かではありませんが、そこに思いを馳せていただけたこと、書き手冥利に尽きますね。

このたびはお立ち寄りいただき、ありがとうございました。
  • 樋野
  • 2014年 08月16日 18時34分
[良い点]
こんにちは。来ました。
また作品を読むことができて嬉しいです。

ホラーは門外漢なので語れる言葉を持っていませんが、いやぁ怖かったです。横にいたときなんてもう……。
でも楽しませていただきました。夜には読めないから昼間に読みに来た臆病者のもぃもぃでした。
[一言]
最初、二階から降りてきたのはなんでなのかぁと思いました。霊が一階にいる人の様子を見にきた? はたまた警告にきた? と不思議に思いましたが、霊に不思議を質すのは野暮ってもんですよね。

この度はお疲れ様でした。
もぃもぃ 様

ご感想ありがとうございます!
(出かけておりまして、返信が大変遅くなってしまったこと、まずお詫びいたします)

ホラー書きにとって、「怖かった」というお言葉にまさる褒め言葉はございません。及第点をもらえたようで、安堵いたしました。
もぃもぃ様はホラーが苦手だとおっしゃっていた記憶がありますが、にもかかわらず訪問してくださったことに感謝というか申し訳ないというか……(^_^;)

霊が二階から降りてきたのは、なんか実体験で似たようなことがあったんですよね。一階にいると上の階で人の足音がして、二階にいるとその逆。よく、「ウチ、知らない人が棲んでるんだよねー」「あーウチもー」なんて人と話をしていたもので、その経験を活かしてみました。
ですので、私にも理由はわからないんですよね(汗 一度、本人(?)に問いただしてみたいものです。

もぃもぃ様のご感想をまたこうして聞かせていただけるとは思ってもいませんでした。ありがとうございました。
  • 樋野
  • 2014年 08月16日 18時27分
[良い点]
ホラー職人の神業が光っていました!
ホラー版「家政婦は見た!」ですね……。
[気になる点]
バスでうたたね→本多邸 の展開がやや強引だったかと。
[一言]
短編であるにも拘わらず、とても読み応えのある一篇でした。
いちいち、ココがああでソコがこうで……と部分を取り上げるのが野暮に思えるほど、上手い構成でした。

冒頭の団地の地理的条件や本多邸の説明、それから主人公田中さんが働くに至った流れなど、短く簡潔に纏められていて、まず感嘆させられました。こういうツカミって難しいと思うんですが、すらすらと先へ進めます。つい冗長に説明しがちな自分にとって、お手本になりそうです。

誰もいないはずの部屋から聞こえてくる物音、足音、人の気配……ポルタ―ガイストもの(っていうジャンルあるんですかね?)ではわりとオーソドックスな演出かとは思いますが、近所の噂話や、田中さん自身の違和感を挿入させることによって緊張感が高まりました。噂大好きな主婦の会話や物腰が、妙にリアルでちょっと笑えました。

そしてクライマックスのご本人登場シーン! もうなんか心憎いほどのホラー映画な演出で嬉しくなってしまいました。「来る来る!」と思ってる通り「来る!」んですよね。恐ろしいクリーチャーではないのに、そこにいるはずのない人がいるというだけで、ものすごく怖かったです。ずぶ濡れの女ってどうしてこんなに恐ろしいんでしょう? 

結局謎ははっきり明かされぬまま終わりましたが、そのモヤモヤした感じがまた不気味な読後感を呼びました。ほぼ人の住んだことのない家に現れる「霊」がいるとしたら、やはりそれは住むはずだった人の「怨念」しかないと思うのです。住みたくて住みたくて、でも不本意に去らざるを得なかった人の所有欲や嫉妬だったのではないかと。本多氏と家のその後を知ると、こうやってその土地に「悪いモノ」が残っていくんだなあと背筋が寒くなる思いです。

余談ですが、本多氏の小市民的なクズっぷりもまたリアルでした。「姑の言に従って妻が自分で髪を切った」って、馬鹿か! 田中さんの冷ややかな眼差しが想像できました。この人、こんなだからお金はあっても独身だったんだろうなあ……。

ええと、樋野さんの作品を拝読する時はつい読み手よりも書き手目線になってしまって、失礼な分析をしてしまうのですが、本当に面白かったです!
腕は鈍っていないなあと感服いたしました。


  • 投稿者: 橘 塔子
  • 女性
  • 2014年 08月12日 22時51分
橘 塔子 様

ご感想ありがとうございます!
(出かけておりまして、返信が大変遅くなってしまったこと、まずお詫びいたします)

さてさて、私のほうこそ、橘さんの変わらぬ分析力の鋭さに感服しました。
>「姑の言に従って妻が自分で髪を切った」って、馬鹿か!
思っくそ吹いた(笑
それにしましても興味深いのは、この作品を読んだ男性の友人には「姑との確執ぶりがなんか伝わってこない」という旨の指摘を受けまして。いや、けっこーえげつなく書いたやんと思ったんですが、やっぱり性差なんですかねえ、感じ方の。
橘さんのこのハゲしいツッコミをそいつに聞かせてやりたいものです。

「悪い点」でのご指摘については、確かに性急というか拙速というか残りページを考えたというか、他にやりようがあったよなあと反省しきりです。
冒頭の説明パートは、正直に申し上げると「それが書きたくて」起こしたような部分もありまして……。「実録怖い話」的ナレーションを狙ってみたかったんですよね。昔からそういうの好きで。
ただ、オーソドックスな内容にはあまりふさわしくなかったというか、ちょっと冗長な感は否めなかったのでは、と自分で読み返して思うのも事実です。そこは寛容な目で見ていただけたようで、安堵しました(^_^;)

クライマックスのベタな演出(笑)、一緒に楽しんでいただけてよかったです!
頭から水かぶって上目づかいにじーっと立ってたら、フツーにバケモノ認定されますね。そうなんです、正面ではなく「斜め後ろ」あるいは「横」が鉄板の立ち位置ということで(笑

怪現象の正体については、件の友人には「悪い意味で謎が残ってもやる」と斬り捨てられましたが、橘さんには肯定的に読み取っていただけたようで救われました。
人の念って、家にも土地にも染み着くというか、なかなか浄化できないイメージがあるんですよね。家にまつわる奇談が多いのは、そういう共通の意識があるからじゃないかなあと。

失礼なんてとんでもないです。橘さんにいただくご感想は、私が「なろう」で書くうえでの執筆動機の一つですから。
私のほうも、橘さんの夏ホラー作品、読ませていただきますね!
  • 樋野
  • 2014年 08月16日 18時20分
[良い点]
振り返りのシーンがザ・ホラー。
わかっている人の演出にニヤリとしました。
[一言]
呪われた家に呪われた男。住めない家になぜか住み続ける男は、きっと出て行くことができないんでしょうね。告白に少しも罪悪感が感じられないのは、家を捨てるという選択肢がまったく欠片も思いつかないから、家に住み続けるための手段はすべて仕方がないと思っているのでしょう。私には奥さんよりも家そのものに取り憑かれているように見えました。これが不動産の持つ怖さか……。

ホラーシーンそのものだけでなく、本多という男に垣間見える小人物的心性の方にもざわりとするものを感じさせる、良いホラーでした。
  • 投稿者: ラーさん
  • 30歳~39歳 男性
  • 2014年 08月10日 23時29分
>ラーさん 様

さっそくのご感想、ありがとうございます。
ラーさん様こそ「わかっている人」ですよね(笑 「良い点」での言及、嬉しいです。

家というのは恐ろしいもので、正常に機能していないと魔物のように住人を蝕んでしまうケースもあるんですよね。映画の『シャイニング』もそうですが、出ていけばいいのに出ていかない、あるいは出ていけない人間心理そのものが、傍から見るとホラーというか。「不動産の持つ怖さ」、言い得て妙です。
ちなみに作中の本多邸のモデルは、ツレの家だったりします(笑 本多のモデルではありませんが(でも万一読まれたらキレられそう……)。

このたびはお立ち寄りいただき、本当にありがとうございました。
  • 樋野
  • 2014年 08月11日 22時19分
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