感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
[一言]
14部まで読ませてもらいました。率直な感想を言わせてもらいますと、この作品は「恋愛バイブル」あるいは「上手なコミュニケーションの取り方」なのではないかと思ってしまいました。確かに、良いこと正しいことが書かれていて、主人公の考え方というのも世の中の「モテないのではなく、そもそもモテる気もない男性」だと思いました。読んでいて、なるほどと思うことが多くあります。

しかし、恋愛小説特有のもどかしさを感じたり、登場人物への感情移入というものができませんでした。理由は簡単で、登場人物のプロフィールしか伝わらないからです。主人公はどこにでもいる学生という設定ですが、どこにでもいるという要素を持っていても、それ以外には何も持ってないというのが、人間として妙に思います。友人たちは、とても会話が上手い人、ファッションに詳しい人がいるのでしょう。けれども、そこで終わってしまいます。それは彼らの印象を形成する台詞の数々があまりにありふれたものであり、そして主人公と彼らが話した言葉がすべて地の文で、情報として読者に伝わってしまっているからです。口調にも、語る内容にも特徴のない彼らが再度登場しても「これは誰だ?」と思うことがしばしば。

ストーリーも、主人公が少しずつ上向きになる「だけ」でしかない。あまりにも普通(この言葉は好きではないですが、あえて使います)で、淡白で、何も残りませんでした。

あれだけの地の文章を書く力がありながら、これは非常に残念です。持ち味を活かせていません。例えば、14部の

『家に帰ったら、布団に包まり叫ぼう。叫ぶことは祝砲だ。』

この文章はとても面白いと思います。他にもたくさんそう思う場所がありました。これらを大切にしてほしいと思います。

自分も恋愛小説を書こうと思っていたので、つい長々と書いてしまいました。続きを楽しみにしています。執筆、がんばってください。

  • 投稿者: ジョシュア
  • 18歳~22歳 男性
  • 2015年 03月08日 18時38分
ジョシュア様

フサフサです。なにはともあれ、感想ありがとうございます。
そしてご指摘ありがとうございます。何よりもの励みになります。
ご指摘はまったくもってそのとおりであり、「なるほどなるほど」と何度と無く頷きました。「普通で何も残らない」というのは自分としても非常に歯がゆく思うところであり、物語やキャラクター作りにより一層励もうと思いました。ここを最重点課題として捉えていきます。

恋愛マニュアルという言葉は少しだけうれしく思います。小説としてはどうあれ、そこは伝わっているんだ、というのが実感です。それをうまく創作に乗せていければ、というのが課題として浮かびました。

実のところ、厳しいご指摘ほどありがたいものはありません。それは僕にとっての成長に繋がるからです。もしお時間が許すのであれば、またお時間いただければうれしいです。より一層励みますので、どうぞよろしくお願いいたします。

重ね重ねではありますが、感想ありがとうございました!
↑ページトップへ