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[一言]
あぁ、これはずっと気になっていた話だ! やっぱり原作をアニメでアレンジしていたのですね。
私、このアニメが大好きで、今でもDVDを借りたりして見ているのですが、これは「腑に落ちない」話として最も視聴者の心に残った回であったと思います。
確かに、女の動機が非常に不明瞭ですよね。彼女は何がしたかったのか、最後までわからない。これって、男性だから千両払っても「綺麗な女性」を見て嬉しいのであって、いくら美人でも、千両も出して女性が女性を拝みたいとは思わないですよねぇ。お店に来た客が女の人だったらどうなるんだろう、という謎もあります。もしかして超イケメンが出てくるのかしら(笑)。
変な話ですよねぇ。

  • 投稿者: 雪麻呂
  • 2015年 01月10日 10時40分
ご感想ありがとうございます。

そうなんです。行動の動機も正体もすべて謎な女なんですよね。
ある方の感想で、「一目千両」の女は実は生身の女ではないのではないかというご指摘がありまして、お客が女性なら本当に超イケメンになりかねない。
お話しでは渡した姿絵を開けると音曲が鳴って絵姿がぞめき動き出しますけれど、これって現代風に言えばスカイプやっているようなもんですよね?女に神通力があるとしか考えられない。中国の昔話によく似た話があるんですが、こっちは竜の王族の娘と親しくなった書生が娘に竜の王族の秘宝という手鏡を渡されるというものです。同様にスカイプ機能が付いておりまして、娘に絶対に水辺で開けるなと念押しされる。でも、やっぱり書生は娘恋しさに宿屋で手鏡を開けてしまう。すると、竜宮の様子がみんな写ってて、竜族がプライバシー侵害だと怒って大水を起こして追いかけてくる。書生はやむなく手鏡を水に投げ込むと大水も手鏡回収というんで引いたというお話しがあります。
なんか「一目千両」のお話しにはいろんな話が混ざりすぎてわけわからなくなってしまっているから、女の行動が脈絡のないものになっている気がします。
ほんと「責任者、出て来い!」と言いたくなります。
[一言]
拝読しました。

アニメも原典も未見ですが、文章が分かりやすくて内容が把握できました。

「一目千両」に出てくる美女は恐らく花魁(『掛け値なしの美女』『見世物として置屋に拘束されている』)がモデルと思われますが、確かに行動には謎が多いですね。

ただ、そもそもの正体が生身の女性ではないと思われますから、リアルな女性としての心理や行動で分析しようとすると、矛盾が出てしまうのは仕方がないと思います。
 ご感想ありがとうございます。
 最近、特定の方がたを念頭に置いてその方がたのためだけに捧げるつもりで物を書いておりまして(その方がたが読んでくれる保証がないにも関わらず)、ドンピシャリ。駄文を吾妻先生に読んでいただいてそのうえ感想までいただけて大変うれしく、感謝の気持ちで一杯です。
 ご指摘のとおり、「一目千両」の女は太夫、花魁の仮面をかぶった狐狸妖怪変化の類なのでしょうね。
 うーん。それにしてもこのお話は奇妙ですなあ。
 この時代、女性はモノ扱い。たしかに「恋」の概念はありますが、あくまで主体は男のはず(安珍清姫や美童な寺侍に会いたいがために放火するお吉のお話はありますが)。相互の人格を認め合う恋愛物語が存在しない時代なので、お話の中で嫉妬以外に女性が積極的に行動を起こすことが通常は予定されていないはずなのです。
 にもかかわらず、このお話しでは女性の方がかなり積極的な行動を起こす。そして、男をひどく揶揄ってしまう。
 しかも、深い愛情ゆえの行動と言えるものがなにひとつないところからみると、男女の仲を表現したものではないことがわかります。これでは惚れたはれたの廓うちでのお話(廓遊戯)とも言えない。
 そうすると、やはり狐狸妖怪変化の類が人間を揶揄うお話しということになるんでしょうね。ただのコメディなのか……残念。
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