感想一覧

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[良い点]
広有、いつまでいつまでと鳴し怪鳥を射し事、太平記に委し。
昔の逸話を取り上げつつ、冷徹な現状を表すかのような厳めしい文体で綴られた作品だったと感じました。
大切な人のために戦い、そのために帰れなくなる……淡々と描写される、取り戻しようのない最期までの緊迫感とリズムは感じ入りました。
[気になる点]
相手の女性が主人公のことをどれほど好きなのかが分からないので、ややその女性が脇役にすぎる感はありました。
ですが、それはまた別のはなし、と言うところでもあるので悪い点だとは言いません。
趣味的なことを言うと、帰りを待ち望む女性の描写がひとつ入ると、人情の切なさが強まったかと思います。
ただし、この作品のように「帰れない側」の気持ちで〆るのは、より寂漠感があってよかったです。
[一言]
修飾過多になるよりも、分かりやすい状況を描写することでイメージを湧かせることができる……それを改めて感じました。
戦だけでなく、ペットや植物を見たときにもまるで聞こえてくるようですね。
面白い話をありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2015年 06月07日 00時02分
管理
感想有難うございます!

ずっと書こうと思っていた作品だったので、そのように評価していただけて光栄です。

今回のお話はあくまでも「帰れない側の話」であるので、意図的に待ち人である女性のほうの心情は入れずにいました。

装飾を付けた文面も好きなのですが、童話などはあまり装飾をつけないほうが味が出る、と個人的には思っております。

こちらこそ、ご拝読、感想、誠にありがとうございました。
  • 羅知火 夜鷹
  • 2015年 06月07日 02時12分
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