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[良い点]
他者に愛情を抱きつつも利己的な考えが拭い去れない、そんな“タマ”の生々しい感情が印象的な作品でした。
紫にしても最初は彼が正体を偽っていた件に関しては受け入れられたのに、自分を殺した事実を知ると生死は反転して愛憎も揺らぎと、心情を思えば当然ではありますが、互いの想いの強さゆえに歪んでしまう姿がとても切なかったです。
真相を知った紫が“タマ”を殺すのか、あるいは二人は妖として生き、外に出られるのか先の展開に想像が膨らみます。
更に紫を真相に誘導する本物のタマがどう絡むのかも楽しみですね。
泣きながら唇を近付けるシーンのセリフと心情に引き込まれました。
今後の活動を応援しております。
[良い点]
外を知らない"紫"が信じる"タマ"のこと。
まるで刷り込みのように純粋で危うい関係で、そして、なんて綺麗なのだろうと思ってしまいます。
幼い子供が暗がりに怯えながら、ふたりで手を繋ぎ合っているみたいな心許ないか細い糸を辿って行くと、見えてくるのはどうしようもなく優しい時間。
雨に触れてみたいと言う紫と、それを叶えようとするささやかなやり取りの情景。紫がタマの「毒」となる理由と心の波紋の広がりはとても透明で、こうして過ごして来たふたりをいつまでも見ていたくなったほどです。
けれど確かに滲んだ墨が拡がっていく気配と、"タマ"が隠したかった嘘への鋭い切れ込みは確実にこちらへも届き、もう一度「裏序」へと戻ってしまいました。たまらないです。

花菖蒲の花言葉は「あなたを信じる」ですが、ふたりはまた信じ合えるのか、はたまた"猫"の彼がどう動くのか…先をどきどきしながらお待ちしたいと思います。
[一言]
別所の新着から惹かれて何気なく開いたところ、あまりにもふたりの関係性に心を鷲づかみにされて陸まで一気に読んでしまいました。
あちらでのレビューと迷ったのですが「感想」寄りになってしまったので、こちらでの投稿にて失礼致します。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2016年 05月16日 04時11分
管理
ecelさま、感想ありがとうございます。
あちらの方でもレビューを頂いたみたいで、場違いですがこちらでお礼を。
もったいないお言葉の連続で嬉しくて、何度も感想を読み返してしまいました。

紫の外を知らない故の幼さや純粋さを表現出来ているみたいで安心しました。二人の関係がどうなるのか、猫の彼は何者なのか、この先もお付き合い頂けると嬉しいです。
  • 2016年 05月16日 08時46分
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