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[良い点]
それぞれの登場人物に色んな傷があり
それが人物を引き立てていますね。
スピリットの主人公が特殊な制限で戦うことが多い戦闘も
そういう展開になるのかと興味深いです。
吉宗のキャラが好きですね。
[一言]
以前相互登録させて頂いてたチャランと申します。
前アカウントを短気で消してしまったんですが
また書きたくなって書き始めました。
よければまたよろしくおねがいします。
  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2018年 11月06日 12時23分
管理
[良い点]
13ページまでと、飛んで39〜44ページを読ませて頂きました。
43ページは特に参考になりました。

目が回ってしまいそうなほど視点が変わりますね!
少しだけ酔いました。笑
でも群像劇だと捉えれば慣れると思います。

ありがとうございます。
苛烈な戦闘シーンを読むことができました!
[良い点]
二人の主人公の関係が可愛らしかったです。心理描写が、とても丁寧に書かれていました。
[気になる点]
三話目でしたか…『期待せずに、楽しみにしておこう』の相反する意味の言葉がよくわからなかったです。

ビーストの姿がよくわかりません。
[一言]
これからも応援しています。
  • 投稿者: ゆいみら
  • 女性
  • 2018年 04月20日 09時10分
読了ありがとうございます。

申し訳なかったです、こちらの表現力足らずで。
[良い点]
透明感のある主人公が、自身の過去など様々な葛藤を持ちながら戦っていっていますね。
読めばそのまま世界観に入っていける文体でテンポも良いと感じました。
[一言]
バトルシーンが多いですが、キャラ設定やストーリーも深く練られていますね。
  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2017年 10月21日 13時18分
管理
ありがとうございます。励みになります
[一言]
美風です

おぼえてる?

Twitterから熱心にリツイートおくってきてくれたよね?

レビューにまいりました。
そしてじっくりと考査いたしました。

あなたが私と同じジャンルの志士だと言うことはすぐにわかりました。

だからこそ貴方が書きたいもの。貴方がぶつかっている壁。
足りているモノ、足りないモノわかります。

だからこそです。

結果から言います。

今回はレビューを断念しました。

ですが点数であえてつけるなら。

100点満点70点以上で合格とするなら、

69点と言う状況です。


・・・・・・


以下に改善点を指摘します。

1:キャラクター識別がつかない

 これはネーミングに問題があります。
 センスは悪くないです。
 ですが、男女のくべつが困難になっています。

 友理、円 ――、これ男女どっちにも使える無性別ネームなんです。

 男性でも友理は通用します。
 男性でも円は居ます。

 このため冒頭部でのあの素晴らしいドラマが、どちらがどちらなのかわからなくなってしまっているのです。

 最近の平成仮面ライダーでは男性には

 一発で男性と判る古風ネームが多いです。
 逆に女性には 〜子で終わる古典ネームもおおいです。

 これは単にわかりやすいと言う理由ではなく、男性か女性かはっきりさせないと演出、そしてシナリオ上、混乱すると言う切実な問題があるためです。

 多分、このネーミングで脚本書いて番組監督にだしたらどつかれるよ?^^;

 ただこのネーミングが恐ろしく難しいです。
 そして同時にアクションやヒーローものの系統では、ネーミングはその作品の生命を左右すると言っていいでしょう。
 だからこそです。

 さらなる熟考が必要です。
 これだけお話しが進行してからのこの指摘は困惑するでしょうが、
 感想欄を見ても多くの人が、入り口で引き返している現状を鑑みるなら、
 やはり根本からやり直すべきです。

 男性には男性と識別できる名前を
 女性には女性と識別できる名前を

 コレが必須です。
 
 あえて補足するなら

【ヒロインの名前はいっそ〝ひらがな〟にしませんか?】

 例)うちのグラウザーの女性キャラ名(手前味噌ですまん)

 布平しのぶ : 女性科学者
 今井かなえ : ヒロインの女の子、小学生
 
 わかりやすいですよね。

 これも一例です。
 こういった日本人の名前を決める際に意外と便利なのが【人名辞典】です。
 歴史人物の人名辞典だと、その年代毎に流行っている名前が出てきます。
 また新生児の名前付けと言うような本も参考になります。

(あ、これたまひよ倶楽部のはやめておけ、キラキラねーむばかりになる^^;)

 それが一つ。

 ネーミングですが、責めてくる敵の名前はなんですか?

 冒頭部で【ビースト】とありました。
 正直言います。冒頭部のネーミングの混乱からこそから先はみていません。入り込めなかったので。
 もしかするとビースト以外にも設定やネーミングがあるかもしれませんが、ビーストであるとしてコメントします。

 意味付けが足らないです。

 ビーストですと、〝獣〟〝魔獣〟 それくらいの連想しかできません。

 かと言って独創すぎる連想できない名前も困りもんです。

 平成仮面ライダーから範を取ってみましょう。

 グロンギ : 古代文明からの名をそのまま
 アンノウン : 未確認生命体から
 ミラーモンスター : そのまんま^^;
 アンデッド : 不死生命体、つまり殺して倒せない。ここから封印バトルの必然性が出る
 オルフェノク : ギリシャ神話のオルフェウスから
 イマジン : イメージ、想像の意味から、人間の思念や思い出が源泉となる存在だから
 ワーム : 宇宙から来た〝蟲〟
 ドーパント : 薬物の過剰摂取の〝ドーピング〟から。ここからガイアメモリ使用者がメモリに依存している危機的状況がでてくる
 ファントム : 人間が破滅して〝死んで〟その抜け殻から現れた〝亡霊〟だから
 ゾディアーツ : 12星座を意味するゾディアックから。

 ざっと並べてこんなこんなかんじ。

 全てがそのお話しの世界観背景や、存在する理由、バトルの意味、ヒーローとの関わり合い方、それらを総合的に考慮して判断されているという事が解ると想います。

 私の作品からも実例を出します ^^;

 マリオネット : 老テロリストが使役するアンドロイドだが、主人に依存し操られる〝人形〟と言う意味付けの他に、テロ事件の背景に居る黒幕にあやつられる〝愚かな人形〟と言う意味もある。

 プロセス : 人間から、その先の次世代の存在へと進化するための〝道程〟としての意味がある。作品のコンセプト的にも、アンドロイドでも、ミュータントでも、バイオノイドでも、電子生命体でもない、全く違う印象のネーミングが必要だった。

 やり方として普遍的に存在する単語をそのまま使ったり、少しだけひねったりするのが良いでしょう。
 ただ、この手の話の的存在のネーミングの設定は、おっそろしく難しいです。
 ほんとに! 胃が痛くなるほど!

 それともう一つ問題が出ます。
 この手のジャンルモノには宿命なのですが――

【商業作品とのかぶり】

――です。
 
 コレほんとにある。アニメや特撮や映画などの設定とかさなってしまう。
 知人にヒーローにジライヤとつけたら、その同年にジライヤと言うヒーローが出てきた不幸なやつが居ます。まぁ、極端な事例ですが。
 ここまで言えばおわかりですね?

 ビーストは普遍的に色々なところで出てます。
 頑張ってもうひとひねりしましょう。

 とても大変だけどね。


2:専門設定のネーミングだけでも列記する。

 冒頭プロローグが終わったあとに解説ページを挟んで、必要キーワードを簡単に、シンプルに列記しましょう。
 作中、本文中で書くと、読者はかならず混乱します。これがまたさらなる読者離れを生みます。
 はっきり言って、なろう読者は細かな組入った説明は速攻で逃げます。
 そりゃもうフマキラーかけられた虫みたいに。

 キャラクターリスト解説を入れても良いかも(ただし説明文はシンプルに)

 ちょっとした読者への配慮です。


3:設定を見せたいの? お話しを見せたいの?


 ヒーロー物を書いている人が陥るトラップです。
 そしてあなたは逆の意味でトラップにハマっています。

 なろうの読者に受け入れられやすい雰囲気をつくるために、
 ファンタジックストーリー的なスタイルの文調が目立ちます。
 ですが、ここに説明文が交じるとどうなるでしょう?

 読者、わかんなくなるよね。
 

 これはね、本当ーーーーに難しい問題。
 なろうでヒーローアクションをやろうとすると、絶対にぶち当たる問題。
 わしもそれで悩みに悩んだ、

 でもWEB小説においては、文章は読むものじゃないんです。〝眺める〟ものなのです。
 だから読み込まないと理解できない込み入った設定は【入れる余地が無いんです】

 マジで。

 だから以下の手法をおすすめします。

 設定説明だけ本文から独立させる。

 つまり、小説の本文の流れは、キャラクターの会話やドラマ演出のみに集中。

 説明文は、本文を一旦、中断し、紙面上空間を開けて、独立させる。

 このさい、

 本文 : 口語体でおk、できるだけしたしみやすく。

 説明 : 徹底した説明口調。教科書的な解説に徹する。

 これだけでも違います。

 
 最後にあなたにとって参考になる作品を明示します。

 悠遠のエクリプス

 私のマイページのレビューリストにも出ていますが、
 バトルロードムービーストーリーとキャッチを創りましたが、
 あれはお話しの構造的には全くのヒーロー物です。変身しないだけ

 ですが、ヒーロー物の気配を完璧に消して、高度なバトルファンタジーへと描くことで、何者にも負けない説得力を有するに至ってます。

 物語を象徴するキーワードはシンプル、かつ、はっきりさせないと読者に伝わらないのです。

(ただ私の作品はあえて込み入った設定をミニチュアールの如く極めことで、入り口をわざとあげてあります。ドラマと設定を両方楽しんでもらう作品にあえてしています。そう言うのが好きだという人もいるからです)

 つまりは現状、なろう向けにみせたいのか? 同好の士へみせたいのか? その区別がつかないのです。

 
 さて、長々と書きましたが、すべて貴方がこれを乗り越えられると確信しての愛の鞭です。

 頑張ってください。
 そして再チャレンジをおまちしています。

ζ
■D:美風

  • 投稿者: 美風慶伍
  • 男性
  • 2017年 10月03日 10時37分
[良い点]
バトルシーンの臨場感、テンポの良さや心理描写のリアルさが素晴らしいと思います。
[気になる点]
設定を細かく作られるのは大変良い事だと思いますが……正直覚えきれません。
[一言]
Twitterのリツイート募集投稿から来ました。ありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 18歳~22歳 女性
  • 2017年 09月02日 20時29分
管理
[一言]
 この度は以前拝見したことを思い出しながら感想を書かせていただきたいと思います。なお、ファースト・シーズンまで拝見しました。本当はセカンドまで行くべきかとも思ったのですが、時間があまりとれない上に、また誤字脱字の類いが失礼ながら多く、そのチェックに時間をとられてしまいました。
 なお、誤字脱字は作品の感想そのものに関係しないのでメッセージの方で送ります。



 では、感想に入ります。
 まず、冒頭部分を肯定的に捉えていない意見について悩まれておられるとのことですので、その点に私なりの考え方を紹介します。最初に、否定的な方がどのような理由なのかはわかりませんが、私もあまり良い印象を抱くことはできませんでした。
 その理由としては、情報がないことが挙げられます。

 これは自説なのですが、よいプロローグの書き方とはその作品のキーワードがいくつ挙げられているかによって決まると考えています。
 つまり、その作品の世界観、そのシルエットをどれだけ表現できているかです。
 冒頭でこれがどんなお話か伝わらないということは、すなわち期待も何もできない、ということです。「面白そう」、そう読者に思っていただければ読み進めてもらえるかもしれません。しかし、その「面白そう」とは言い換えるなら、「興味が持てそう」ということではないでしょうか。「この作品は自分の好きそうな世界観だから面白そう」、ということが、読者が読み進めようとする原動力だとします。
 すると、この作品の場合はどうでしょう?

 固有名詞が見られなかったように思います。それはつまり、これから始まる物語を一切説明できないということを意味します。
 実際、このプロローグであればどんな作品にでも繋ぐことができると思います。人間が登場する作品であれば何でもいいとさえ言ってしまえるからです。

 たとえば、プロローグで「如何にも怪しげな科学者がウイルスのサンプルを手に悦に入っていたところ特殊部隊が突入、科学者の殺害にこそ成功したもののサンプルが流出。特殊部隊が次々と倒れ、その体が次々に崩壊していく」、そんな場面が描かれたとします。
 すると、こんなプロローグで始まる物語が、「好きな女の子目当てでバスケ部に入った少年が次第にバスケの魅力に惹かれて、最終的には全国大会に出場するまでを描く」世界観になることは通常あり得ません。
 細菌流出事故を題材としたサバイバルを想像することでしょう。すると、そんな作品を読みたいと考えていた人からは、「読み進めてみよう」なんて興味をもってもらえるかもしれない、ということになります。

 この考えを当てはめた場合、このプロローグだと情報が足りていない印象です。どんなお話が始まるのかわかりません。

 個人的にはこのような抽象的な表現は中盤から終盤に用いた方が良い気がします。冒頭だと情報が少なすぎて混乱してしまいますが、ある程度世界観を理解してからならそれが抽象的であってもそれが意味することを読者の方で推測できるようになると思えるからです。
 この観点から、プロローグ部分はやはり「抽象的で読者の興味を十分に引く内容になっているとは言えない」、そんな良くない印象を私は抱いているようです。

 不躾ですが、冒頭部分ではビーストやスピリットの情報を断片的にでも登場させておいて、大まかな世界観を伝えるものの方がよい気がしています。そうしなければ、読み進めればこの作品に興味を持っていただける読者でさえ、そのことに気づけない、なんてことになりかねません。



 では、このような「読者が読み進めるために必要な情報がしっかりと与えられているか」、そんな観点から以下、感想を続けます。

 やはり個人的な印象ですが、この作品はよく言えば展開にスピード感がありますが、悪い見方をすると読者を置いてけぼりにしている面がある、そんな気がしています。
 どういってよいものか難しいところがあるのですが、私の感覚と作中の人物の感覚の乖離、把握している設定量の落差、消化不良、などがあるように感じています。
 では、順番に。


・私の感覚と作中の人物の感覚の乖離
 ここは本当に私個人の感覚の問題になってしまうのですが、敢えて言わせていただくとスピリットがそんなに強そうに見えなかったところがあります。大変、失礼な話なのですが……。
 最初の戦いも圧勝とは言えないところがありましたし、2回目にはエネルギー切れを起こし、3回目も同じです。また、人間と比べてスピリットの方が上だという感覚は私ももっています。ただ、それでも驚愕するほど強さに違いがあるのかと言われると、そこまではぴんときていません。
 その理由はおそらく単純なことだと思います。強さの指標がまだ確立していないことや、演出の問題だと思われるのです。
 まず、ビーストの強さがまだよくわかっていません。というのも、この作品ではよく言えば戦いを飽きさせまいと熱を入れて書かれていることがわかるのですが、反対に肩に力が入りすぎているようにも思えます。毎回毎回苦戦を強いられるほどの激戦が描けていると思える反面、ビーストにことごとく苦戦している、とまで言ってしまえば言い過ぎかもしれません。ただ、普通のビーストに苦戦している以上、強化されたビーストに苦戦するのは当たり前に思えてしまって、いまいち強化ビーストのすごさが伝わらず、その結果、それを凌駕するスピリットである円氏のすごさも目減りして感じられてしまっているのだと思います。
 そんなことで読者としての私の感覚と作中の人物の感覚が離れることの原因になっているのではないかと思います。
 演出は丁寧ですが、その分メリハリを欠いている、そんなところのようです。

 たとえば、スピリットが並のビースト相手になら圧勝していたらどうでしょう。人間はそんなビースト相手でさえ4人がかりでぎりぎりの戦いを強いられるとあれば、それだけでスピリットと人間の力の差が歴然となります。加えて、そんなスピリットにさえ匹敵する強化ビーストを人間が倒せるはずがない、そんな印象を導くこともできるはずです。
 そんな演出の緩急をより意識することが必要にも思いました。



・把握している設定量の落差
 必ずしも題名通りの指摘ではないのですが、個人的にはここではまだ必要のない設定や登場人物が多いようにも感じています。
 まず、多いと言っても適切な登場人物の数や設定の量は作品によって様々です。ここで一つの指標として、物語にどれだけ必要か、でそれを考えてみたいと思います。
 このファースト・シーズンのお話をその目的という観点から眺めた場合、二体の強化ビーストを倒すということだと思います。とすると、大まかな筋道は、①スピリットとして復活した円氏、②強化ビーストに敗北、③基地での休息、④決戦、と言う流れです。これを基準にした場合、実は必ずしも必要のないエピソードというものが見えてきます。友里嬢や、チームエイトが絡んだ戦闘、後は恵里衣嬢の初めての戦闘、これらが必要ないと見ることができるのです。
 友里嬢はそもそも強化ビーストの存在さえ知りませんし、登場するエピソードもまた関連するものではありません。
 チームエイトも、戦っている相手は強化ビーストとはまったく別に登場したもので関連性はありません。
 恵里衣嬢の戦いにしても、ただ顔見せのための戦い以上の意味合いは見いだしづらくやはり強化ビーストと関連しません。
 このようにお話の本筋にどれだけ関連しているかによって設定やエピソードの必要度を分けるとしたら、その度合いが小さいものが少なくないように思われるのです。
 その原因としては、登場人物たちが訳知り顔でお話を進めてしまっている面があるからではないでしょうか。円氏はビーストの何かを気づいたようですが、それを何かは話してくれていません。恵里衣嬢もまた、読者が知らない情報を有していたことが後からわかりますし、SSCのメンバーは言うまでもありません。友里嬢はお話の中心から離れていて読者の方がかえって情報量が多いくらいです。こうして見てみると、この作品には読者と同じ情報量で読者の疑問と感じていることを代弁してくれる、比較的お話の中心に近い人、というのがいないように思います。
 その結果として、置いて行かれているように感じることがあったり、またエピソードの関連性が希薄に見えてしまっているのではないでしょうか。つまり、強化ビーストが何か友里嬢と関係しているらしいようにも思えるけれど、はっきりしないので別個のエピソードとして見ることがせいぜいで、その結果として本筋に関わらない蛇足的なエピソードに思えてしまったのではないかと。

 小説とはある意味では算数かもしれません。
 X + Yの答えを導くとします。
 設定:a =3 b = 5 c = 4 d = 11 e= 8 f = 2 であり、
 エピソード:X = a + b Y = d + f Z = c + e です。
 では、X + Yはいくつでしょう。少々わかりにくいかと思います。なぜなら、設定のcとeは解を求めるために不要であって、エピソードのZ = c + eもまた必要ないからです。このような余計と言える情報は解を導くためには阻害要素として働いてしまいかねません。
 つまり、それが友里嬢に関連する設定であったり、チームエイトの戦闘のエピソードなのかもしれないと指摘したい訳です。

 ただし、これらは素直に「詰め込みすぎ」であるということを意味しません。すでに述べたように、円氏と読者である私、究極的には作者と読者の間で有している設定に落差があると思えるのです。もう一度たとえを繰り返すなら、読者としては「X + Y」を求める小説に見えているとしても、より話を深く理解している作者にとっては「X + Y + Z」の物語として捉えていて過不足ないエピソードと捉えているように考えられるのです。
 つまり、把握している設定量の格差が、そのまま物語の読みにくさにも繋がっているようにも判断できるのです。

 後、これは改訂以前の作品と見比べてのことなのですが、やや突飛な面があるような気もしています。特に円氏がSSCに入る場面ですが、現在の作品では勧誘されたり悩んでいる描写はなかったように見受けられるのに急に入る、入らないの話になってしまったかのようにも感じました。これは設定を変更しているのにエピソードの大まかな流れを似せたことの弊害であるように思います。削除されたエピソードや変更された設定を、まだどこかで描写したことを前提にお話を進めてしまっている面があるのではないかと。
 つまり、読者と作者との知識量の格差です。

 以上のように、読者に見えているお話と、作者さんが想定しているお話の間にずれがあって、それが読みにくさを引き起こしているような気がしています。
 私が以前しでかしたことなのですが、改訂すると伏線管理がいい加減になります。後半で描かれたエピソードを知っていることを前提に前半部分を変更してしまったからです。自分では一度書いている部分ですからつい改訂後ももう描いたこととして変更をしてしまったことが原因です。
 この作品の場合も、どこかそんな問題を抱えているように見えてしまいました。



・消化不良
 ストーリー面では読者と作者の把握している情報力から事実上、詰め込みすぎになってしまっている面があるように感じました。そのために感覚の落差に繋がっている面があるともしました。
 それを設定の観点から眺めた場合、同様の問題があるとも思いました。
 特に顕著なのがチームエイトのメンバーです。4人いましたが、正直申し上げて覚え切れていません。私の把握力が読者一般と仮定した場合、何がおきるかというと、やはり読者作者間の落差です。
 作者としてこのキャラクターのこんな面まで描いたつもりでも、読者としてはチームエイトの誰かのしたこと、くらいの認識にとどまってしまいます。こんなところでもまた落差が生まれる気がします。作者の表現したと考えるキャラクターと、読者の把握しているキャラクターがずれる恐れがあるように思えるのです。
 特にチームエイトの場合、その戦闘はよく言えば人類とビーストがどのような関係にあるのかを説明する役割を担っていると言えますが、問題としてストーリーの大筋から外れてしまうことの他、一度に大人数を出してしまっていることで混乱させてしまう危険性がある、そんな気がします。
 武器を変えたり、名前の印象を変えたり、混同しないように工夫されていることは理解しているつもりです。また、円氏と接触するエピソードがあったりと読者に覚えてもらおうという努力も感じられます。
 ただ、それが十分な効果を上げていない危険性は、実はすでに指摘しています。読者がその人物を把握する前に行われたイベントの積み重ねは効果が薄いのです。作者がという人物のイベントを表現したつもりでも、読者にはAからDの誰かくらいにしか把握できないからです。すると、作者が50ポイント表現されたキャラクターが、読者には10ポイント程度しか認識されていない、この状態をそのまま放置し続けるとその落差はどんどん広がっていきます。
 個人的な印象として、同時に4人、しかも同じ役割、同じイベントの中で登場人物を全員把握する、というのは、少なくとも私には無理でした。


 以上、総評としては情報の取捨選択が甘い、そんな気がしています。量としては1章部分として超過しているとは思いません。しかし、それがストーリーの本筋から外れていたり、読者に把握できるのでない恐れがある、そのことから結果として情報量が足りていない、そんな気がしているのです。
 改善案、と言ってしまうとおこがましいのですが、具体的な意見を並べさせていただきます。

 プロローグはそれこそ人とビーストの戦いを描いてもいいかもしれません。人が苦戦しながらもビーストを退ける、そんな様子を描いておけば、この作品はビーストと呼ばれる強大で未知の怪物と人の戦いを描くものですと説明することができます。
 そして、スピリットの戦いではスピリットが圧勝することで人との実力差を印象づけておく。その方がそんなスピリットでも敵わないということで強化ビーストの強さを見せつけておくこともできます。
 また、チームエイトの戦いも、まったく無関係のビースト戦ではなく、強化ビーストを円氏が復活するまでの間、決死の覚悟で封じ込めを図るなどであればストーリーにより親和すると思います。
 他にも、このお話ですと友里嬢のお話が基本的に蚊帳の外にあるようにも思われます。この際、言ってしまうなら友里嬢の場面は割愛して2章以降に回した方がよいのではないかとも考えました。というのも、復活したばかりの円氏がスピリットとしての自分とその周囲の状況を把握してから、改めて自分の生前の人たちがどうなったのかが気になり友里嬢を探し、会いに行く、などの展開でもよかったのではないかと思うのです。あるいは、円氏が気づいた何かを1章の段階で表現してしまって大筋に取り込んでしまうか、です。

 このように、改訂前の作品と見比べて思うのですが、以前の作品の大枠を残したまま設定を大きく変更しているためにやや自然な面が目立つように感じます。SSCに入るか否かという点や友里嬢の出番がストーリーの本筋から離れているように思える点などがそう感じた理由です。

 そういう意味では、この作品の場合、読者と作者の情報量の落差が様々な読みにくさを産んでいるのではないかと危惧しています。
 冒頭の回想シーンは、ある程度世界観が理解できてからなら意味深長な場面として読者の想像をかき立てるかもしれません。しかし、唐突に見せられてもわからない、で終わってしまう危険性があります。
 登場人物についても、作者さんは把握されているとしても、読者としては詰め込みすぎに思えるのではないでしょうか。一度に4人登場したり、大筋とは関係のない友里嬢の話などです。
 他にもそれが演出面にも及んでいるようにも思います。すべての戦闘に力が入りすぎています。手を抜け、とは言いませんが、すべての戦闘で苦戦して勝利するという手の込んだ演出が、そのため、スピリットの強さをわかりにくくしてしまっているのではないかと考えるのです。

 このように、この作品では改訂版ゆえに読者の把握している情報や感覚を作者の側で正確に把握することが難しくなっているという面が出ているように思います。改訂以前の時に書いたことを、書いたつもりで改訂作業を進めてしまうからです。
 と言う意味では、読者には読みにくさが目立つのではないか、と判断せざるを得ないように思います。まあ、あくまでも私を読者の標準とすれば、の話ですが。

 では、長くなりましたが以上にします。定型句ですが、何かの参考になれば幸いです。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2017年 01月25日 22時12分
管理
嵩宮です。感想送ってくれてありがとうございます。一目見た瞬間、「長!」って思いまして、そんなに深く読み込んでくれていたんだなと、感動しています。

私が懸念していた点に関してなのですが、こうして分かりやすい形で示してくれて、なるほどと思いました。

以下についても返信したいところですが、あまりにも長すぎる故割愛させていただきます。


このたびは依頼の方を受けていただきありがとうございました。
[一言]
すみません。
円をずっと少女だと思ってました。
少年でしたね(-_-;)。
  • 投稿者: 山崎 樹
  • 30歳~39歳 男性
  • 2017年 01月17日 07時18分
感想ありがとうございます。嵩宮です。二回連続だったので、二回目の方に変身させていただきました。

良い点についてはもはや感謝です。実の所、そこまでこった覚えはないのですがそれでも伝わっていたんだなと実感できて、心の救いになりました。

詰め込み過ぎという指摘に対して私が口から出た最初の言葉が「やっぱりかww」でした。

書き始め当初「一巻がちょっとキャラ少なすぎたから二巻はラノベ風にキャラを多くしよう」と思って書いた結果、多くなりすぎた訳ですね。

私も「やりすぎたな」と、二巻が完結したのち思ったのですがそういった声が中々無かったものなので「もしかしてみんな案外大丈夫なほう?」となって第三巻もそんな感じに書きそうになったのですが、いたんだなと、むしろ安心しました。良かったよかった。「ライトノベルと言う物はキャラクター小説だからキャラ一杯出さないといけないのかな」って思ってたのですが、いつも通りの嵩宮で大丈夫なようで安心しました。第三巻はもう少し絞ろうと思います。


円、女の子説。
感想欄にもある通りなんでか多いんですね。
[良い点]
 人の死、過去の回想など、心理描写にかなり力が入っている作品に思えました。
 親の死は四日後に来る……の下りはなるほど、と感心させられます。
 円と友理に関しては、幼馴染らしい気安くも、最後の一線が超えられない感じが良かったです。
 ゆっくりゆっくりと互いに近づきつつある感じがなお良し。
[気になる点]
 はっきり言って詰め込み過ぎです。
 特に二章……ビーストやら組織やら覚えきれません。。
 キャラクターもどっと増えて、その分、一人が一人が薄くなっている気がします。
 正直、友理と円以外はその他大勢。
 人間たちはどんどんスピリットに追いつき……の下り。
 どんどん読者が置いてきぼりに……と失礼ながら思ってしまいました。

[一言]
なろう秘密基地から来ました。
感想を送りいたします。
  • 投稿者: 山崎 樹
  • 30歳~39歳 男性
  • 2017年 01月16日 23時39分
[一言]
前から少しずつ読んではいたのですが、ようやく一巻?読破できました。
レビューにもあった通り、アニメを観ているような感じがしたのは、テンポの良さと、情景のわかりやすさでしようか。
キャラクターもそれぞれ特徴が出ており、楽しめました。
少し、円くんが女の子ぽいとこありますかね。途中まで、読んでいて女の子同士の話かと思ってました。とある魔法少女アニメのせいだと思いますが。

長期の連載は、とても大変かと思いますが、これからも共に、よきライバルとして、執筆頑張りましょうね。
まさかこんな作品を一巻丸々読破出来る者がいようとは……。
嵩宮です。

まさか本当に感想をくれるとは思っていませんでした。ありがとうございます。レビューを読んでからの感想付けとはなんとレベルの高い感想でしょうか。アニメを見ている感じがしてくれていたというのならば私としてもありがたい限りです。そういう風に見てほしいつくりにしたのですから。狙った通りに人に見せられる。物書きとしては嬉しい要素の一つです。

キャラクターの要素としては他のライトノベルよりも大分薄い方だと思うのですが、そんなキャラたちにも魅力を感じてもらったのならばライトノベルとしては上場。

とある魔法少女アニメ? ○淵○が脚本した奴ですかね?
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