感想一覧

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[一言]
前半は、SFというより「文学」としてもいけるんではないだろうかーぐらい、栖坂月さんの叡智が光る展開だったと思います。
SFとしてどんなに精巧に組み立てられていても、グダクダな筆力の人が書いたら、ゼロをかけたようなもんです。私のようなSFに100パーの整合性を求めない読者にとっては(笑)、「報告書」という形を借りた説得力ある、有無を言わさぬ語り口、すごく魅力的でした。
だからこそ、後半の急展開は正直予想外で……引き返して読み直しました(笑)

すごく満足のいくラスト……といえば嘘になります。
でも、なんかそういうことすべて、作者様ご本人は高いところから「まあ、こんな感じもいいでしょう?」と笑って見下ろしているのではないかー というような感じがして(笑)
詰まるところ、「やられた」感。楽しんでるなぁ〜栖坂月さんったら★

  • 投稿者: 退会済み
  • 女性
  • 2009年 09月25日 13時28分
管理
はい、楽しませていただいてます(笑)
夏ホラーに続いての企画物参加でしたので、当初はテンションが上がらなそうだなー、適当に並べて終わりかなー、などと思ったりもしていたんですよ。でも実際に入ってみると、これがまた濃い感じで面白いです。
で、最初の一つ目になったこの作品ですが、最低限は何とか満たしているかなーという印象です。一発のアイデアを可もなく不可もなく何とか納めたように思っていますね。小宮山先生のような力ある人が書いたら、もっと凄みのある作品になっていたでしょうに。ゴメンよ、ムーンパール(笑)
あ、ちなみに私、底辺を這いずり回って生きている生活弱者ですんで、見るならローアングルからですね。キャーとか言いながら踏み付けないでいただけるとありがたいです。いや、それはそれで悪くはないのかもしれませんが(変態!)
まぁ、上にせよ下にせよ、世間から外れて生きているという点は、間違っていないのかもしれませんね。
好きなようなように書いて、読んでもらって感想もらって、ホントに幸せなのかもしれませんね、こういうの。
[一言]
風景を記録する石、という魅力的なガジェットが目を引く。
ほう、どう料理するのか、と思ったら石ばかり気にしていた私には肩透かしであった。
終わってみれば良いも悪いも宇宙人襲来もの、である。

どなたかも言っているが、俯瞰的前半部から後半部、
切り替えは唐突に見えるが無理はない。含みの多いショートショートだが難解でもない。
但し、前半部を真剣に読んだ読者が、後半部の鳥人型(トカゲ型かもしれないが)宇宙人の会話で迷走又は脱力してしまう、という危険も孕んでいる。
魅力的な石も、月で固まったのならどうして地球が、と某レビュアーの疑問に行きつくのか、地上に降りて固まったのか、地上なら発見された後の記録なのか(それはないだろう)。では、と、どうとでも受け取れる。そう、石は主題ではなく単なるガジェットに過ぎないからだ。
・・・一粒チェーンで首からブル下げたかった私には少し勿体なかった、と記しておく。
  • 投稿者: 四十万
  • 2009年 09月17日 07時18分
こちらにわざわざ移していただいたので、返信させていただきます。
このレビューをいただいた時、正直言って肝が冷えました。歴史を失って宇宙人という発想に、少しばかり溺れていた感がありましたので。だからこそ、今現在力も入っています。そういう点では、とてもありがたいレビューでした。
アクセサリーとしての価値は、こうなってしまったことで跳ね上がったでしょうね。特に地球の色が入っているなんてロマンそのものです。そして、そういう楽しみ方もあるよなーと、しみじみ思わされてしまいました。
とにかく、読んでいただいた上に丁寧な批評、ありがとうございました。
[一言]
 ども、近藤です。
 結末が良くわかりませんでした。近藤は鈍いから。
 映像として史実が観察されたからといって、世の中さほど変わらんだろうと思うのですが、このように矢継ぎ早に畳みかけて読者の考えがまとまる前に結末に持って行ってしまうという手は、近藤もよく使います。御作とは少々趣が異なる方向で、ですが。
 面白かったです。ではまた。
  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2009年 09月09日 21時47分
管理
ややっ、六百文字の近藤先生じゃないですか。
色々な場所でお名前は拝見しております。先生の批評や感想は、私的にはとても目を惹きますので。それと、六百文字の短編集も幾つか読んでおりました。さすがに私のような野暮ったい物書きが誉めたところで何も出ないだろうと思ったもので、感想は遠慮させていただいてましたが。
それにしても、この青臭い作品をよくお読みくださいました。正直言って恥ずかしいです。短くまとめたとはいえ、先生のような切れのある説得力がありませんからなー。せいぜい文章が易しいくらいが自慢でしょうか。
それと、先生が鈍いんじゃないと思いますよ。多分、この作品の成分が私の個人的な夢と希望が詰まっているせいだと思います。現実的に、理知的にものを見られる人ほど、浮き足立った作品に見えるのかもしれないですね。
星評価の方は、お世辞であろうと判断しておきます(笑)
それと、新作の不参加作品はいずれ読ませていただきます。というか、どうして不参加なのか不思議なくらいなんですが(笑)
本日はこんな場所にまで足を運んでいただき、ありがとうございました。
[一言]
ムーンパール、いいですねぇ。歴史好きの私からすれば、一家に一台って感じで欲しいですよ(笑)。この石の特性の説明から、一気にのめりこんでしまいました。
ただ、あくまで個人的な意見ですが、画像は見えても人物の心情までは読み取れないかぎり、歴史のロマンは残るのでは、と思います。

なんか、あんまりSFには関係ない感想になってしまって申し訳ないですが、楽しく読ませていただきました。
水守先生、どうもありがとうございます。
そうですね。私もこんな作品を書いておいて何ですが、ロマンそのものがなくなるとは思っておりません。ただ、真実が明確になればなるほど、ロマン成分は下がっていくと思っています。
例えば宇宙人にグレイっていますが、昔は皆が信じていた時期だってあったのです。でも今や、あんなのは胡散臭い代物の代表選手だったりしますよね。でも、だからって宇宙人はいないという主張が完全に通るワケでもありません。より現実的な、現代的な解釈での宇宙人が作られるんですよ。
きっと歴史も、それぞれの時代によって姿を変えるものの一つだろうと思っています。まぁ、グレイと一緒にしたのは、いささか失礼とも思いますが(笑)
人間は知りたがる動物ですが、何でもかんでも解明してしまうのは、むしろ自分達の首を絞めることになるのかもしれませんね。
ともかく、楽しんでいただけたようで何よりでした。時間を見てそちらにも伺いますので、その時はよろしくお願いしますね。
それでは
[一言]
 突っ込み所は多かったですが、面白かったです。
 僕が浅学な為に、分からなかった部分もありますが、突っ込み所というのは、
・距離がかなりあるのに、地上まで鮮明に写っているものでしょうか?
・月から見えない状態で、起きた事件や事故の方が、僕は多いと思いますが、その辺りどうなのでしょうか?
 等ですが、ネタバレになりそうなので、これ以上は言いません。
 
 ただ、折角ですから、もう少し詳しく、描いて欲しかったな、と思いました。
 例えば、僕は浅学故に、仕組みが分かりませんでしたが、地上まで鮮明に写る仕組み、等です。
 いや、前半の報告書を書いたキャラに取っては、常識なので書かなかった、と言われればそれまでですが。
 
 突っ込み所は多いですが、想像が色々と膨らむ、面白い作品でした。
 後日談といいますか、この先の話を読んでみたいな、と思いました。
 では、失礼致します。

はじめまして、オロチ丸先生。
まずは読んでいただき、ありがとうございました。
浅学なんてとんでもない。むしろ抱いて当然の疑問と思います。というより、ムーンパールに関しては、理論的な詳細をあえて決めていません。色々と考えてはみたんですが、どう考えても都合の良すぎる物体ですからね。あくまで『歴史を確定させるための仕掛け』というのが本音です。もしも本格的な物語として再構築するなら、この部分のセッティングはもう少し煮詰めないとマズいでしょうね。
特に一つ目の疑問、どの程度鮮明に写っているものなのだろうかという部分は、難しいと考えています。一応分子レベルでの写し込みなので、鮮明ではあろうと考えていますが、地上で何をしているのかがわかるほどのレベルは難しいですよね。まぁ、画像解析能力が飛躍的に高まっていると言っておきます(卑怯)
ただ、もう一つの方は、比較的問題は少ないかなと思っています。天候不順や自転周期によって見えない部分はあるでしょうが、少なくとも歴史確定の条件から考えれば、さほど大きな問題にはならないでしょう。何日の何時何分にという話までいくと難しいですが、何年の何月に、という程度の話で十分かなと考えています。実際、現代における歴史の確定は遺跡と古文書に頼る部分がほとんどです。それだって、本当に正しいものであるのか疑問が尽きません。それに比べれば、明確であり客観的な証拠であろうと判断したワケです。まぁ、この辺りの説明を、自然に織り込めなかったのは失敗だったかなーと反省もしているんですが。
この作品は私としては青臭いというか、理想とか願望とかを無理矢理詰め込んだ代物です。でも、この勢いとアイデアは自分でも面白いと思ったので、このまま出しちゃいました。次にこういう作品を書く時には、もう少しディテールにこだわりたいものですね。
それはそうと、オロチ丸先生は読みに徹するおつもりなんでしょうか。参加者名簿に名前がなかったので、そう思ったのですが。これだけのタイトル数があると、全部読むだけでも大変だと思いますが、頑張ってくださいね。
それでは
[一言]
感想は苦手で、更にSFとなると変な感想しか書けていないと思いますが、一つ。

読み終わった後、筒井康隆の短編とスタートレックのドラマを思い出した。
どちらも、科学発展と共に人類全ての問題(宗教や歴史、エネルギー等)が無くなり、新しい知的好奇心のみを求めて、宇宙を彷徨う話でした。
でも、それを外から見ていたとは考えていませんでしので、なるほどと思いました。

それと、SFって物理や科学的には正しくなかったりもするイメージがあるので、文章力があれば良いのかな?と考えてしまいましたw

最後まで楽しめました。
これからも頑張って下さい。
  • 投稿者: 会津遊一
  • 男性
  • 2009年 09月04日 22時28分
畑違いの作品まで読んでいただき、恐縮してしまいます。
あくまで個人的にという話ではあるのですが、私にとってのSFというのは、突飛な発想に基づく厳密な因果の考察、であろうと考えています。なので、前提となる部分はある程度の無茶が出来る印象です(笑)
今回の場合は『もしも歴史が確定したら』という部分が前提になるのですが、そこへ持っていくための経緯に甘さというか、至らなさがありましたね。そこはやはり、反省せねばならないなと思っています。
ただ、SF=リアルという感覚は私にもありませんから、会津先生のおっしゃりようはわかりますよ。それっぽく書いても、所詮は現代人の想像に過ぎませんからね。ぶっちゃけ、文章力があれば誤魔化せるかもしれません(笑)
とりあえず楽しんでいただけたようで何よりでした。
ありがとうございました。
[一言]
どうも、作品読ませていただきました。
正直、話の繋がりが悪く、ムーンパールがいかされてないと感じました。世界観もあやふやで、鉱石が取れる月は太陽系なの?とか、混乱します。読者に取っては説明不足だったような気がしました。
でわでわ、好き勝手書いてますけど、悪気はないのでお許しを。
まさかカトラス先生に来ていただけるとわっ。
お読みいただきありがとうございます。やはり強引でしたかねー。外宇宙の知的生命体から見ている話なので、地球とか太陽系という言葉を安易に使えなかったことが、混乱を招いている側面になっているのは間違いありません。ここでいう『月』っていうのが、今我々の頭上に輝く月なんですよーということが明確にわかるような描写が、一つでもあった方が良かったのかもしれませんね。
主張したいことばかりが先行して、そういう気配りが足りていなかったのかもしれません。反省せねば。
それでは
[一言]
読みましたー。
語り口にとても説得力があり、話にぐいぐい引き込まれました。
それにしても、発想力に素晴らしいものがありますね。
それと、独特の世界観や価値観。
歴史の闇が解き明かされたことにより神はいなくなり、
>歴史教育を通じて国家観を押し付けようとする思惑がやりにくくなった
なんて書くと、右翼が怒りそうですね(笑
読み始め、おお! と思いましたが、同時にこの話をどうやって落とすのか興味が沸きました。
なるほど、こういうお話に繋がっていたんですネ。
ストーリーの構成も上手いものです。
短編小説なのに、何か壮大な物語を読んだ気になりました。

一つだけ、
ムーンパールがどれだけ詳細な映像を残していたのか、ちょっと疑問でした。
歴史の闇の細部まで記録されているとしたら、偵察衛星なんかよりずっと鮮明な画像をキャッチする必要がありますよね。はたして月にある石ころに、地球上でおきた事象の細部まで記憶する力があるのか……?
ボクの読み違いだったらご容赦下さい。
他の作品も楽しみにしていますネ。
でわでわ
そうそう、そこなんですよ、SFとして致命的なのは(駄目発言)
このムーンパールという代物、私の中でも意味不明物体です。そもそも、そう人間にとって都合よく映像が残っているハズがありません。大体、どの角度からの映像を写しこむんだとか、そういう設定が全くありゃしませんので(サジを投げた)
元々の発想としては、遠く離れた別の惑星から観測された記録、遥かに進んだ光学解析の結果としての正確な人類史があって――という設定を考えてました。三千光年離れた場所から見れば、その地球は三千年前の姿をしているわけですからね。これはいいと思っていた次第なんです。
でも、これにも難しい側面がありまして、歴史観測の時間が早送りできないので、観測そのものにずいぶんな時間がかかってしまうんですよ。なので地球人類にフィードバックさせるまでに、かなりのプロセスを必要とします。それを説明するには、掌編では難しいと判断しました。
そのため、色々と曖昧で説明不足の感は否めませんが、ムーンパールの曖昧な部分は口笛でも吹きながら誤魔化してしまおうと、そんな風に考えた次第です(卑怯千万)
そんな感じなので、ムーンパールに疑問を持つことは当然ですし、受けねばならない批判と覚悟しております。まぁ、むしろそういう部分にしっかりとした疑問が返ってくる辺りが『SF』の醍醐味だろうと思いますので、そういう部分も含めて楽しもうかなと言っておくことにします(笑)
さて、次はどんなツッコミが入ることやら、今から楽しみです。
それでは
[一言]
批評させていただきます。
個人的に、宇宙人が出てくるのは好きじゃないので、作品評価の★が三つです。
これはあくまで趣味になってしまいますが。
しかし、ムーンパールはいいと思いますので、これを活かした話としては、とりあえずこの石のおかげで世界は平和になったとしておきます。
そこから、例えば、言うことを聞かない政治家や宗教家に犯罪者に彼らの過去を盾に、脅迫するお話で、『なんて世の中になったんだ』嘆かせる。
お見合いで、気に入った相手なのに、自分の過去を見られて振られるとかでしょうか。
ムーンパールがフィクションですから、そこに宇宙人、フィクションを重ねるよりは、自身に近い事象をもってきて落とした方が、私の好みです。
そう、好きな人に過去を見られて振られてしまうとか・・・
なんだか個人的嗜好を語っているだけですね。
批評って難しい・・・
なにはともあれ空想科学祭2009の大成功祈っております。
それでは失礼いたしました。
  • 投稿者: 山羊ノ宮
  • 男性
  • 2009年 09月03日 19時02分
自分で言うのもなんですが、ちょっとらしくない作品だったのかもしれません。山羊ノ宮先生のコメントを読んで、小説としてはおっしゃる通りの方向性の方が完成度は高かろうと素直に思いました。
まぁ、一つだけ言い訳をさせてもらえるなら、この作品は歴史が確定したら人類はどんな反応を示すだろうか、どんな反応を示すべきだろうかという観点から話を構築しているのですが、その理屈の推移は大半が個人的な理想で出来ているということです。つまり、こうだったらいいなーという、あまり大雑把な発想を、理想論そのままに形作ってしまった結果なんですね。そのため、個人的にはムーンパールの設定自体がこじつけなんですよ。まぁ、むしろ話の広がりとしては、ムーンパールの方をこそ中心に置きたくなりますがね。
何というか、ちょっと青臭い作品になってしまったように思えてなりません。ただ、素直な未来予測でもあるので、その部分に関しては不満もないのですが。
空想科学祭には、まだ2作品用意しています。そちらは、ある意味私らしい作品になっていると思いますので、そういう点では安心してください。
早速の評価、ありがとうございました。
それでは
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