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[良い点]
娘の視点で起こった出来事を、姉の視点で思いを、最後に神様が出てきて全てを説明する――とてもよくできた構成だと思います。
妹が姉を誇りに思う気持ちも、姉の、周りがどんどん埋めていく人生が嫌だと思う気持ちも、どちらも切ないばかりに描かれていて大変良いと思いました。
[気になる点]
1話でこういう表現があります。

>でも……私は知っている。姉さんは、はにかんだ笑顔をしながら、ここから逃げたがっていたのを

しかしながら3話では、狐はこのように語っています。

>娘の想いは妹の祈りの裏返し。妹が姉を想えば想う程に、姉を縛り付ける。その祈りこそ裏返った呪い。

妹の祈りとはなんだったのでしょうか。
逃げたがっていたのを知っていたのに、祈りが呪いになってしまったのでしょうか。
妹の気持ちをもう少し分かりやすく表現してほしかった気がします。
(読解力不足でしたら謝ります。ごめんなさい)

[一言]
せっかくの紅色の雨傘と紫陽花ですから、その色の対比や調和を描き出してほしかったです。
紫陽花の色は、
>紫陽花の様に鮮やかな青
と1話で書かれていただけで、周りに咲き誇る紫陽花の色については描写がなかったように思います。

色々書いてしまってすみません。
全体的には雰囲気が素敵で文章もきれいな物語でした。
  • 投稿者: 鈴鯉
  • 2017年 06月19日 17時22分
鈴鯉さん、お読み頂きありがとうございます。

構成や雰囲気等をお褒め頂きありがとうございます。
イラストのイメージボード的な物から作った作品でした。


>妹の祈り、姉への呪い

テーマの一つであります。誰かを思う事は、誰かには重荷にも成り兼ねない。
また、妹は姉の本当に願いを分かっていないで憧れている。
誰かの幸せは、必ずしも望みとはイコールでは無い。

ただ、読み返してみるとご指摘頂いた部分は若干矛盾が生じていたので、下記の様に変更致しました。

変更前
◆でも……私は知っている。姉さんは、はにかんだ笑顔をしながら、ここから逃げたがっていたのを

変更後
◇でも……私は見てしまった。姉さんは、はにかんだ笑顔をしながら、どこか浮かない顔をしていたのを。どうしてなんだろう。とても名誉な事なのに。私には望むことも出来ないとても名誉な事なのに。

妹の祈りは、姉の幸せ。ただし、それが姉の幸せとは限らない。
それでも、妹は一方的に願う。それが姉には感じられてしまい、呪いとなりえてしまう。

こういった事をイメージして書いておりました。


>紫陽花の描写に関して。

実際の紫陽花は、土壌の土の状態により(酸性・アルカリ)によって色が様々に変化します。
ただ、明確にその色を書いてしまうと、脳内のイメージを固定化してしまうかもれないかなと、敢えて省いて書いておりました。



あくまで一つの解釈で、これが全て完全な正解といった感じではないです。
私は作品に「揺らぎ」の様な余地というか、残している部分があり、そこは読んだ方の中で感じて頂けたものが正解だと思っていたりします。

深く読んで頂き、感じて頂いて本当に嬉しく思います。
改めて自分がまだまだだなと感じる部分も多々あり、精進する機会となりました。重ね重ねありがとうございます。
[一言]
はじめまして。白井滓太と申します。
ランキングにてお名前を拝見し、僭越ながらこちらの作品を読ませていただきましたので、拙い文章ではございますが、感想の方を書かせていただきたいと思います。

三者三葉の心模様。
姉。妹。狐。
それぞれの葛藤を独自の目線で描ききったと感じております。
含みのある結末ではありましたが、それもまた、読後に余韻が残り、良かったです。

詩的で、季節を切り取ったような文章も、巧いと感じたのですが、個人的に、同じ場面を視点を変えて描写する部分が巧みであり、玉藻稲荷&土鍋ご飯 様の考える物語構成に脱帽いたしました。

素敵な作品を読ませて下さり、ありがとうございました。
初めまして。白井 滓太さん、お読み頂き感想まで書いて下さり誠にありがとうございます。

三者三様がきちんと描けていた様で、それがまた伝わり大変嬉しく思います。

敢えて同じ場面、同じ台詞を使い、視点を気持ちを変えて、浮き彫りにしたい気持ちが想いがありました。そこを指摘頂いた事も大変嬉しく思います。

結末は違う物も考えてはおりましたが、敢えてあの形にとさせて頂いております。

この度は丁寧かつ優しく感想記載下さり、本当に、本当にありがとうございます。
[良い点]
なんとも言えない素敵なお話でした。
姉の気持ちもよく伝わり、理解もできます。が、両親はともかく妹はいつまでも一人思い煩いながら生きるのかもしれないと、また悲しい気持ちにもなりました。


[一言]
狐の台詞。
「真の願いを鳴け」がとても好きです。


  • 投稿者: 退会済み
  • 女性
  • 2016年 06月25日 20時17分
管理
廿浦 文さん、お読み頂きありがとうございます。

それぞれの思いが少しずつずれたり重なったりして行った結果のお話でした。妹のその後を書く構想もありましたが、敢えて続きは皆様の胸にと。

恐らくは『お殿様』ではなく『神様』と婚姻したという差でしかないのかもしれません。


その台詞が、恐らくは私が一番伝えたかった部分だと思います。願いを表明すべし……と。

ありがとうございました。
[良い点]
綺麗でした。
最初から最後まで、豊かな色彩が伝わってきました。
[一言]
一枚の美しい絵を、じっくりと鑑賞したような読後感です。
美しい姉を思う妹、もはや妹には手の届かない場所にある姉、すべてを見通している狐様。
三者三様の語り、とても味わい深かったです。
井川林檎さん、お読み頂きありがとうございます。

今回は色彩をイメージ優先で書いていたので、その雰囲気が伝わったのは非常に嬉しく思います。

三者三様で、全員が違う所を見ていた様で、全員が祈りや願いを考えていたという悲哀混じりのお話となりましたが、お楽しみ頂けてありがとうございます!
[一言]
心の声をそのまま文字として表現し、見事なまでに三人の心模様が読み手に伝わってきました。

これはきっと、楽しいというより綺麗と表現するのが正しいのかと個人的には考えています。

少し寂しく感じてしまったのは、二人は同じ方向を向いているのに、一人は取り残されてしまったこと。
きっと彼女は彼女なりに姉のことを思い、理解はするのでしょうが、それでも残される者は辛いなあって思いました。
でもだからこそ、この作品に登場した彼女の事が忘れられない存在となる。
因果なものですね。
願わくば、彼女にも明るい未来がありますように。
  • 投稿者: 珈琲
  • 2016年 02月09日 21時29分
珈琲さん、お読み頂きありがとうございます。

今回は、私としては珍しくしっかりとハッピーエンドにはしませんでした。

確かに、妹が一番辛い状態だと思います。姉は辛かったのも、終わってしまいますし。

いつもの書き方と違い、紫陽花の間で舞う様な姉の姿・ビジュアルを再優先で書いたのが、読後の印象がまた違う感じだったのかもしれません。

誰にとって、何が幸せだったのか。それは色々な物がありますが、確かに妹にもしっかりと幸せがあってもよいなと思いました。
ありがとうございます。
[一言]
感じた想いをただの言葉でどれだけ語ろうともぼくが感じた想いを象ることは出来そうにないのでレビューとも言えないようなものになりましたが、作品への想いは詩で象りたいと思います。
冠梨惟人さん、お読み頂き素敵なレビューまで寄せて下さり、本当にありがとうございます。

行間から、それぞれの想いを受け取って頂けたとの事、本当に嬉しく思います。

交じり合った線が綺麗に重なるとは限らない。想いも伝わるとは限らない。そんな何かを受け取って頂き、誠にありがとうございます。
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