感想一覧

[一言]
かけがえのないものまでも犠牲にして手にしたものが、果たして本当の『幸せ』と言えるのか？亡き彼女との思い出を売る、それは彼女と過ごした日々を否定することになるんじゃないか？
思い出を売る前の彼の心の声が聞こえてくるようでした。
そんなものに縋ってしまうほど、理不尽で無情な世界があることも確かです。
『幸せ』について、改めて考えさせられる、そんな物語でした。楽しませて頂きました！
今後のご活動も応援しております！

[良い点]
平易な文体で、予想通りの結末にスルスルと導いてくれます。読みやすく、わかりやすい。かと言って、それがマイナスという訳では決してなくて。無駄なひねりを排したシンプルで気取らない物語。
[気になる点]
強いて挙げるならば、淡々とした一人称視点に少し違和感が。恋人を亡くして感じにくくなっている心理状態を狙ってのことでしょうか。物語のメリハリが感じられず感情移入しにくいかも？
[一言]
淡々とした中にも雰囲気があり、スッと入ってくる文章を書けるというのは羨ましいです。他作も拝読したいと思います。

[良い点]
難しい言葉や単語が無く、読みやすいです。さくさくと読めました。最後もとても素敵な結びとなっていると思います。
[気になる点]
やや単調なところでしょうか。読みやすい反面、一番の思い出が一人称であるにも拘わらず、事務的かと感じました。
[一言]
「青春」という言葉がぴったりだと思いました。例えるなら夕陽のようなお話。最後にほんの僅かに覚える寂寞が心地よい純文学的な作品ですね。