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[良い点]
占いというミステリアスで非科学的テーマを、殺人事件に上手く絡めているなぁと感じました。守護精霊、信者たちの集い、何やら怪しい雰囲気に魅せられ、ゾワゾワ・ドキドキを誘われました。不可能犯罪な密室、険を突きつけられた大胆な死に様がさらに効果的だと思います。

小説の文字数や容疑者の数が、私にはちょうど良く感じられ、軽井沢の避暑地を舞台にしているのも魅力的です。


以下、ネタバレを含むことをご了承ください。

保坂と室谷の遭遇もタイミング良くて、危機感迫る中の各人の行動にも不自然さが見当たりませんでした。ドアノブを実際に回して『開かない』ことを確かめる場面、見事な心理トリックにハマってしまいました。盲点を突いた密室トリック、最後まで解けなくて完敗です。

犯人の動機は哀しいモノでした。守護精霊を取り上げられ、他人に幸せを奪われてしまったことは同情できます。それだけ犯人にとって守護精霊は支えであり、人生を狂わされるほどの重大なものだったのですね。見星を深く信じていたからこその殺意だったと思います。
[気になる点]
解答編で犯人が自白する台詞にて、『保坂』と『室谷』の名前が、たぶん逆になっていたかな……と思います。間違っていたらすみません。
[一言]
ご無沙汰しています。庵字さんの作品が読みたくて、ほとんど一気に読了しました。本作は今回初めて読ませていただいたのですが、またしても面白い作品を見つけられて嬉しいです。

理真の小説を読んだ室谷が、本は自宅に……と聞いた時、本当は図書館で借りたんじゃないかと私も考えました。由宇と気があって良かったです(笑)。

理真と由宇のコンビネーション、由宇の内心ひとり突っ込みが楽しく、トントン読めてしまいました。新作品も楽しみに読ませていただきます。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2018年 05月23日 20時16分
管理
いつもありがとうございます。

まずはミスのご指摘ありがとうございました。全く確かに見事に間違っていました(あわわ……)。二年も前に書いたもので、何度もチェックして読み返していたはずなのに……。助かりました。

ミスのご指摘もあって、今回ざっと読み返してみたのですが、本作はシリーズ最初期に書かれたものであるせいか、まだ理真や由宇もキャラクターが定まっていないきらいがありますね。理真がやけに星見に対してつっけんどんだったり、由宇の心の声がうるさすぎたり(笑)。

文字数がちょうどよいとおっしゃっていただき、大変嬉しいです。現在供給されるミステリはほとんどが短編か長編に片寄っていて、中編と呼ばれるような、このくらいの長さのミステリって、あまり書かれないですからね。でも、事件の内容の割には長いかなとも読み返して感じました。猫と遊ぶシーンとか、今ならばっさりカットですよ(笑)。

感想、ありがとうございました。
  • 庵字
  • 2018年 05月23日 22時42分
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